家政婦は見た！ 週末量販店連続旧型映像受信機搬入事件！

キーボードの壊れたノーパソが戻ってきました。修理費用19425円、キーボードはモジュールごと交換です。「なんだ～。全部取り替えじゃなくて金具だけ交換にしてくれれば修理費も少し安くなったはずなのに、そうしてくれなかったのか」と明細書を眺めてみると
・部品代　3000円
・技術料　15000円
・送料その他
とこうありました。ああ、これならば部品代少しくらい減っても大して変わらないか。そもそも経費で落ちるし。
ただ、個人で修理を出す場合は、コレだと厳しいなぁ。部品だけ5000円くらいで売ってくれて、あとはこっちでお任せとかを選ぶコースも用意してくれないでしょうか。
あと、実質キー1コで約2万円というのは向こうも少し気が引けたのか、ディスプレイ部分の裏とかの目立つ汚れ(平気でその上をハンコ台とかに使っているモノで)が可能な限り落とされ、少しキレイになっておりました。


この１～２日のテレビのニュースでご覧になった方もいらっしゃるかと思います、異常なまでの量販店へテレビ購入希望者が殺到する様。開店前から行列を作り、雪崩を打ってテレビコーナーへ客が走り込み、説明待ちや購入待ちは3時間という店まである有様・・・な、らしいですよ。本当ですか？　コレ。春にもエコポイントが高性能機のみ対象となるように範囲限定を行った時も駆け込み需要が起こりましたが、今回はそれ以上とのこと。ちょっと信じがたいですね～。なにせもう「普及率は九月末全国で90％以上(総務省調べ)」ですよ。膨大な駆け込み需要が起こり、テレビの売れ行きが数倍になるほど市場が余っているわけないじゃないですか。

報道だけで分からないのならば、自分の目で見てくるしかないでしょう。そういうわけで、二軒ほど量販店を回ってきました。
最初に行ったのは駅のそばにある「都市型量販店」。店員は活気づいており、大声でエコポント半減前であることや、よくある「インターネットとの同時加入ならば安くする」テレビの値段を強調、客の呼び込みに一所懸命でした。が・・・。うーん、確かに混んではいます。でも、週末ですし、この程度ではそれほど凶暴な「駆け込み需要」が起こっているとはちょっと言えません。パッと見の印象で普段の週末の二割増し程度の人数でしょうか。ニュース報道のように「テレビ購入順番待ち」の席が用意されていたものの、誰も座っていませんでしたし。もちろん何人かは説明を聞いていましたが、全員が値段はエコポイントの説明のみでした。今回は「いつ申請が終わるか分かりませんし、途中で予算がなくなるかも知れませんよ」などの後ろ向きな説明をする店員は見受けられませんでしたね。

なーんだ、意外と大したことはない、と思って別店へ。今度は巨大な駐車場を持つ「郊外型量販店」へ。時刻はすでに夕方、暗くなっていましたが、珍しくも駐車場はギッシリ。良い場所は空いていません。入り口では店員の呼び込みの声がしていますが、そのシャガレ声は明らかに一日中声を張り上げすぎたモノ。いったいなにやらと思って入ろうとすると、いきなり二人、それぞれ別にテレビ(一瞬の事でしたが37型と26型なことは確認できました)を持って急ぐように出て行きます。店内に入ると、いつもよりも明らかに異様な雰囲気が漂い、あちこちでテレビの箱を持った人がうろうろしています。テレビ購入待ちの席も満員とはいいませんが常に人が座っており、普段なら"声をかけられやすいぞオーラ"を全身から発しているわたしはガンガン店員から声をかけられるのですが(実際都市型量販店ではあった)、この日この場所ではそれが全くなし、と、いうよりほぼ全員がテレビコーナーに集中している感じです。都市型とはまるで異なるこの姿。夕方と言うことでおそらくピークは過ぎたのでしょうが、それでも恐ろしい状況です。
なんだ、何が違うんだとキョロキョロしたことでこれまた異様な光景が目に飛び込んできました。台車がひっきりなしに行ったり来たりしており、その上には常にブラウン管テレビが乗せられていたのです。
ご存じの通り、11月いっぱいでエコポイントが半減するだけでなく、来年1月1日からはリサイクルポイントが無くなる、という変更点もあります。リサイクルポイントが無くなってもリサイクル料が無くなるわけではありませんから、その分損をします。ただ、そのリサイクル料対象テレビを引取に来てもらうとお金がかかってポイントと相殺程度になってしまいますが、こういう「リサイクル引取もやってます」店に持ち込めば配送料が不要になり、余分な支出はリサイクル料だけになる上にポイントは減らないので少しお得になります。
なるほど、そういうことかと謎は解けました。都市型の駐車場は主に契約駐車場の駐車券を発行してくれるだけのものなので、アナログテレビの持ち込みがしづらいですが店舗内に大きな駐車場のある郊外型ならば台車を貸してもらえばブラウン管テレビを引き取ってもらうのは楽です。そのため、こっちに集中したのでしょう。

それにしても異様でした。わたしは自分でもいつ書いたのか忘れるほど昔に「テレビを求めて開店と同時に客が電気店へなだれ込み、行列が出来るほど店内が混み合うような状況が起きない限り、デジタル放送の普及率が100%になることなど無い」というような意見をブログで書いたことがありますが、恐ろしいことにその状況が実現してしまいました。でも、そのエコポイントって「税金」から出ているんですよねぇ。民間業界を救うために税金がつぎ込まれている事実を、この駆け込み需要の方々、認識しているのでしょうか。「どうせ取られる税金は同じなんだから、少しでも取り返した方が得だ」と考えで来ているのなら構わないんですけど。あ、そうそう。テレビの報道では「3Dテレビの人気が需要に拍車をかけている」と一言添えることを忘れていませんでしたが、少なくともわたしは3Dテレビを買う人を一人も見つけることは出来ませんでした。そりゃそうです、駆け込みで買う人はエコポイント付きで相対的な価格の安い商品しか選ばないでしょうから。

しかし、売れるのはいいでしょうけど、当然来月になれば恐ろしいほどの反動が待っているでしょうから、量販店も痛し痒し。一番懐が温かいボーナス商戦時期に高いテレビを売るのが難しいんですから。多分エコポイント減額並の金額を引かざるを得ないはずです。だから、あくまで今の状況が嬉しいのはお店の方であって、例え出遅れても年末まで少し待てば消費者は損をしないでテレビは買えるはずですよ。それに、あまりに駆け込み需要が集中しすぎてエコポイントの処理にどれだけ時間がかかるか。もちろん今月初めに手続きしたわたしのところにもまだ来てませんし、対象は過去の例からいって全国共通商品券だけに集中するでしょうし、おそらく数ヶ月待ち、忘れた頃になってようやく届くとかになるでしょう、あるいは本当に忘れられる可能性もなきにしもあらずです。正直駆け込みの波には乗らない方が賢明な気がします。
そうそう、エコポイントの対象はテレビだけではありません。冷蔵庫とエアコンも対象ですし、こっちも半減されることに変わりはないはずですが、どちらの店もお客の数はほとんどゼロ、普段からそれほど混んでいない売り場ではありますが、それにもまして少なく感じました。多分テレビ売り場に客を取られたんでしょうね。
この状況、最悪なのは総務省かと。せっかく駆け込み需要で普及率を大幅に増やすチャンスだったのに、先日9月の段階で90%超え、って発表しちゃいましたから、上積みのしようがないんです。計算と予定だと、来年の3月に発表される普及率の最低数字は96.8%。これを97%台にしたところでほとんど変わりませんし、98や99%ではあまりに不自然ですからね。9月時点では少なめにして、来年3月の時点でドーンと増やせば良かったんですよ、そっちの方がはるかに自然です。「駆け込み需要は主に２台目の個室用として買われた」など、あまり普及率に貢献しなかった、と発表するしかないですね。


そういえば我が弟のＢちゃん。同じく別の量販店に行ったそうです。お目当てはスピーカー内蔵のテレビ台。目星は付けて買う気マンマンだったのですが、あまりのテレビ売り場の客の数にやめて帰ってきたとか。

ｋ「そういう状況ならスピーカー付きのテレビ台なんてやめて、ホームセンターかなんかで安い台だけのやつを買って、スピーカーは専用のやつを別に付けたらどう？　そっちの方がいいと思うけど」
Ｂ「いや、どうせ来月になればテレビが全く売れなくなって売り場の店員も暇になるだろうからその時買う。そこで声を掛ければきっとどの店員も「いらっしゃいませ！　テレビですか」と目を輝かせて応対してくれるに違いないから、そこで「テレビはあるからテレビ台だけ売ってくれ」と言って落胆させて買う。そっちの方が楽しい」

だそうな。極悪人。


追記：先ほどの報道によりますと、逆に東京などでは昨日今日はこの駆け込み需要、起こらなかったとか。最後の週末を避けてすでに済ませたのでは、などの意見もありました。どっちにしても、我が地方の人間はマスコミの報道にまんまと踊らされた、ということですな。