録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

地震速報、ついに字幕スーパー化

2010-08-21 18:36:42 | 次世代ビデオへの懸念
あまり大した話ではないかも知れませんが、一応期待を込めて取り上げておきましょう。

NHK、地デジ地震速報を文字スーパーで最大2.5秒迅速化
-地図スーパーに先行して表示。地アナとの時間差を改善


デジタル放送には文字を画面に埋め込まずに、テレビ側で重ね合わせるスーパーインポーズ機能がありますが、なぜか衛星放送の「登録して個人情報寄越せ」警告や聴覚障害者向けの字幕表示くらいにしか使われず、地震速報などは必ず送信されるMPEG2映像に直接埋め込まれる形で送信されていました。最大数秒遅れる、という致命的欠陥があり、かつ災害情報を必要としない録画保存の際に画面が汚される、という録画人間には最悪の欠点があるにもかかわらず、放置されてきました。特に後者の欠点はむしろ積極的に活用されてきた感すらあります。
それが今後は別送信される、ということなので、前者の欠陥の解消には向かいそうです。が、リンク先を見ると「対応工事が完了」とあります。つまり、デジタル放送は最初から素人でも考えつきそうなスーパー方式報道を一切考慮に入れていなかった、ということになります。これは怠慢というしかありません。

そして、速報が早くなるのはもちろんいいことなのですが、我々の望む録画ファイルにスーパーが埋め込まれなくなる、という欠点の是正ですが、期待はずれになる可能性は高いです。タイトルにもある通り、"地図スーパーに先行して表示"なんで、おそらくは併用・・・。文字スーパーは大急ぎの先行報告にのみ使われるだけで、詳しいデータや地図は従来通り、MPEG2-TSに直接埋め込まれ、録画データに残ってしまうものと思われます。つまり、埋め込みの代わりにスーパーが使われるのではなく、併用されるようです。
地図が必要なような津波警報ならば仕方がないのかも知れませんが、震度2程度の局地的な地震報道でもやはり従来通り埋め込み方式になるのでしょうか。せめて文字だけで十分なケースでは全てスーパー方式になることを、追随せざるを得ないだろう民放各局には期待したいものです。
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18 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-08-21 22:58:15
この場合の対応工事はデジタル放送というか放送局側です。
地デジの規格には最初から文字スーパーは規定されています。
なので受信機側は機能を搭載してるのでいじくる必要がありません。

しかし今までどうして一部の局しか文字スーパーを使わないのかと思っていましたが、
単に放送局側に設備がなかっただけとは…。
まあこれで設備が追加されたわけですので、
今後ニュース速報などテロップのみで済む情報を映像埋め込みで放送したら、
嫌がらせ以外の何物でもありませんね。
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Unknown (krmmk3)
2010-08-21 23:32:38
>2010-08-21 22:58:15さん
誰でも考え付きそうなやり方を全く用意していなかったというのが酷いですよね。1~3秒遅れてもどうでもいい、画面を汚す方が大事と考えていたのでしょうか。
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テロップ (N.Shim@)
2010-08-21 23:50:51
BSの放送を見てると解る(こういう番宣やCMなどが存在する)のですが、放送波に折り込んでいるデータ放送の機能を使って、地震速報のL字表示みたいなものを映像にかぶせずに且つ自動で表示することが可能な様です。
(dボタンやカラーボタンで表示は手動でon/offできる)

前から津波とかの地図表示はこれを使ってくれればいいのにと思ってました。

文字テロップはデータ放送の延長なのか、字幕機能の延長なのかどっちでしょうね。

最近安い外付けチューナは、簡易版としてデータ放送表示を実装していないものが多い気がするので、この地震速報がデータ放送の延長だと表示されない環境が出たりするかもしれません。

で、それが理由で映像上のテロップは結局削れない、とか誰かが言い出すかも。
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Unknown (emanon)
2010-08-22 00:01:04
 珍しくと言うのもなんですが素直に歓迎できる話ですね
1~2秒違えば地震速報を認識して身の回りを確認して動けますし大分違ってくると思いますし、後はチャイム音を聞いたらテーブルの下に隠れるまで行かなくとも立ち上がって地震に備える位に放送で慣れさせる必要が有るのかな

最近地震速報のチャイム音の説明しなくなった気がします
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Unknown (krmmk3)
2010-08-22 22:05:51
>N.Shim@さん
データ放送はあまり使われてませんからね。TSに埋め込まずに強制的にデータ放送へ移行させるようにさえすれば・・・と思いますが、簡易チューナーの他にデータ放送は宣伝や通販に使うつもりもあるようなので、スポンサー枠をあけておきたいという配慮もあるのでしょうね。
字幕だけなら簡易チューナーでも出せるので、せめて速報だけでも字幕へ全面移行だといいんですけどね。

>emanonさん
わたしんとこは地震多いので、結構流れますよ。ただ、チャイム鳴った時は大抵ゆれた後・・・もちろんデジタル放送だからですけど。
一番大事なのは、火を消すことでしょうね。
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BSデジタルでは (ideal)
2010-08-27 20:37:42
もともと一部放送局では使っていたように思います。
デジタル録画機はD-VHSくらいしかなく、デジタル放送は(スカパー!のような)専用チューナーで見ていました。

チューナーメーカーは、PanasonicさんとTOSHIBAさんの2社くらいで、他のベンダーはどこも2社からのOEMでした。

TOSHIBAさんのチューナーはRCAの端子やS端子がテレビ出力とビデオ出力に分かれていてビデオ出力には(対応している放送局の)スーパーやデータ放送などが入りませんでした。一方で、Panasonicさんの方は1系統で2端子取ってあるだけなので、アナログ録画する時にはリモコンを触らないように気を使ったものでしたが、NHKさんがBSデジタルのプロモーション放送にPanasonicさんのチューナーを使っていたこともあり、OEMで出す社もPanasonic派が増え、そのうち対応する放送局もなくなりました。
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Unknown (krmmk3)
2010-08-27 23:17:07
>idealさん
BSデジタルは出来たんですね。容量に余裕があることもあるでしょうけど。
BSが出来たことが出来ないって、ひょっとして、地上デジタル放送って酷い欠陥仕様?
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今さらですが (マスターのメーカー)
2011-03-18 12:36:41
>デジタル放送は最初から素人でも考えつきそうなスーパー方式報道を一切考慮に入れていなかった
>誰でも考え付きそうなやり方を全く用意していなかったというのが酷いですよね。

BSデジタルの頃からデータ速報は規格としても考慮されているし
記事に載っているNHK以外にも一部民放局はデジタル放送当初から
データ速報設備が納入されているところもある。

何で使えない・使わないかというと。

1.金がない
記事の大NHK様ならともかく、ショボイ地方局などは泣く泣く設備を削ったり
デジタル移行の当初予算に組み込めず遅れて導入したりしている。

2.受信機の確実性
デジタル放送受信機は多種多様です。
クソ受信機のバグ・不具合等で正確に表示されない可能性を考慮して、確実に伝えるため「画面を汚す」方法をとっている。
(デジタル放送開始当初、受信機の不具合で音声モードがおかしくなる事象などを経験しているため受信機に全幅の信頼は寄せていない。)

常識で考えれば分かると思いますが、放送局としても番組やCMを汚したくないのは当たり前です。
「データ速報でウチの局は画面が汚れませんよ」とスポンサーにアピール出来る設備があるにも関わらず
それを行わずに画面を汚すのは、確実性を考慮しての事です。
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Unknown (krmmk3)
2011-03-18 22:32:04
>マスターのメーカーさん
いや、むしろ放送局はCMは汚さないですけど、番組の放送中にテロップ埋め込むのは喜んでやっているはずですよ。少し前の番組で、重大事件のテロップはこんな番組の放送中に流された、という内容のものをやっていました。残念ながらテロップはこの番組のために合成しなおした再現映像に過ぎませんでしたが。やりたくなかったらあんな番組を作るわけがありません。ですから、予算や技術の問題がクリアされたとしても関係なく、これからも埋め込みは続けられるでしょう。
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Unknown (emanon)
2011-03-18 23:03:29
 まあ、放送局も視聴者の空気を読もうと必至なのでしょうけど番組作り同様に気遣いしすぎるのかな?

ん… 一瞬、空気嫁と頭の中で変換された 今日は久しぶりに酔ってます・・・
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