録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

SpursEngineを脅かすCUDAの実力!

2008-12-19 17:58:43 | FIRECODER Blu/SpursEngine
ただいま東京に来ております。来て最初になすべきは、早く届きすぎたパソコンデスクをどうにかすること。家具屋さんのデスクなので当然組み立て方式となる。やり方は簡単だが板のサイズが大きいので、メーカーは二人以上での組み立てを推奨している。実際には、わたし一人でもなんとか足りる程度だが、家によっては買っても手に負えないところもあるだろうと心配に思う。なお、わたしは生来の不器用さもあってこの手の組み立て作業が好きだったりする・・・。ちょうどいいのよ! 達成感と難易度のバランスが! 思っていたより大きかったし、図面が一部間違っているとかネジ穴の位置が0.1ミリ単位でズレているところがあったりと少々不安な要素が多々あったが、作業時間1時間たらずでほどなく終了。今、そのデスクの上に乗せたPCで作業を行っている。もうちょっとデスクの高さが低くてもよかったかな? とも思ったが、普通は座椅子とかに座ってもう少し座高を高くして使うので、こんなもんなんだろうか。わたしは座布団に胡坐が好きなので気持ち高く感じる。でも、全体的なつくりはしっかりしているし、木のにおいや質感は気持ちがいいし、スチールのように冷たくならないし、やっぱり買ってよかったかも。ちなみに自宅でも木の机をPCデスク代わりに使っております。


さて、そういう作業に追われているうちに、いろいろ書き込みをいただきまして、ありがとうございます。ちなみにHDFury2のアダプタは、サクッと空き時間を利用して秋葉原で先ほど買ってきました。480円。ちなみに通販では相変わらず本体は22800円と高いのに、秋葉原の店舗では15800円(うろ覚え)くらいでしたぜ! 22800通販のみ、地方人の足元を見たボッタクリ価格でした。ほしい人、電話で文句言うべし。
さてさて、いただいた書き込みの中で興味深いのが、GeForce・CUDAによるエンコードのパフォーマンス。ついにbadaboomが正式に1.1にバージョンアップし、当初pro版として搭載予定だった機能をほぼ搭載した、満を持しての登場ようで、N.Shim@さんとFRSさんのお二人からレポ、届いています。こちらに転載してみました。

N.Shim@さん
日本時間で今日の午前中、待望のbadaboom 1.1が公開になりました。ホント待望。この為に8800GTにしたんだからっ!

早速ベンチ。

テストはいつものデータ、マクロスF地上波放送MPEG2-TSを、TMPGEnc MPEG Editor 3にて、音声のみAC-3に再エンコードしたMPEG2-PSです。1440x1080iですね。

badaboom 1.1の設定は
OUTPUTテンプレートをCustom Media Centerにした上でADVANCED設定へ。

VIDEO ENCODERは
Main Profile、CABACをOn、LevelはAuto、VBRで4170kbps。

PICTUER SETTINGSは
Display Resを1280x720、Fill Screen、Film-modeをOff、DeinterlaceをチェックOn。

AUDIO SETTINGSは
Audio mixはAuto、128kbps。

これで、36.6fpsが出ました!
イヤッッホォォォオオォオウ!

PS3での再生も問題ありませんでした。
でもう~ん、ちょっとビットレートが足らないかもなぁ。
試しにVBR 6380kbpsにしてみます。35.2fpsでした。1.0と同様で解像度等が速度を大体決定しているようで、画質の調整はあまり仕上がり時間に影響しませんね。
この設定ではPS3での再生時も一部のシーンで気になったブロックノイズが収まりました。8090kbpsも試しましたが、この場合は34.2fps、6380kbpsよりは画質が上がっていると思いますが、気になる差ではないような気がしますね。

1.1はMain ProfileでVBRの場合、Bitrateが500kbpsから25000kbpsまで設定可能になっています。
また、1440x1080や1920x1080が選択できるようになっています。

試しに1440x1080iでエンコードしてみましたが、流石に実時間よりは掛かるようで23.3fpsでした。
また、PS3での再生時はデインタレースとは違う感じに表示されるので、インタレース保持でのエンコードはダメかな。
1440x1080を保存解像度とするかはもうちょっと検証が必要ですね。

いずれにしても、これでHD録画のドラマとかなら、保存向けにすぐにエンコードに入れるレベルに達したのではないかと思われます。アニメソースの場合は、動きの量によるかもしれません。落ち着いた動きのソースなら、私は実用になると思います。

いやー、待って良かった!

私はPS3と、PCではVLC media player 0.9.8aで再生しています。
PowerDVD 7.3のバンドル版も持っているのですが、うちのバンドル版はMPEG4-AVCとAACの組み合わせではAAC音声が出ないので、試していません。

1.0と比べて音質について改善されました。1.0の時はどうも音が曇るような症状があったのですが、1.1では問題ないです。


FRSさん
こちらでも試してみました。

[Badaboom1.1@9600GT]

主だった設定はN.Shim@さんのものを流用し、下記部分のみを変更しエンコード。

ソース:24分15秒のアニメ
Display Res:1440x1080
レート:VBR 5640kbps

9600GTでは18.5fpsの39分14秒という結果になりました。


[エンコードした映像の画質]

同じレートでエンコードしたX264と比較すれば
X264に軍配が上がるものの、個人的には十分な画質かと思われる
但し、以下の点が気になる。

1.日本語を含むパスに対応していない。
2.Progressiveでしか出力できない。
3.tsMuxeRでm2tsにmuxするとエラーが出る。
4.PowerDVD 7.3で再生すると内部エラー、Media Player ClassicもしくはPS3ならOK
5.カメラがパンするシーンがスムーズにいかずカクカクとなる。

出力ファイルの互換性を含め、今後のアップデートに期待したいところ。


(転載ここまで)
どうもありがとうございました。badaboomも今バージョンから1440x1080出力が可能になったようで、ほぼSpursEngineと同条件でエンコードできるようになっているようです。専用ハードであるSpursEngineですら実時間の5~7割程度の時間がかかることを考えると、1280x720での結果とはいえ、8800GTの36.6fpsという数字は驚愕に値しますね。東芝は「他のPCが追いつくには5年かかる」というような発言をしていますが、GPGPUなら来年には追いつかれそうな感じがします。
ただ、8800GTはちと発熱が強く、3Dゲームをバリバリやるのではないユーザーとしては選択肢とするには厳しいものがあります。特に日本ではPCでやるゲームはMMORPGとギャルゲーが双璧で、それほどハイパワーな3D処理を求めていませんからねぇ。とはいえ、GeForce系の売れ筋、9600GTでもかなりのパフォーマンスは持っています。もちろん録画派としてはGPGPUでもSpursEngineでもどちらでもいいので、対応ソフトが早く充実してくれるものを、多いに活用したい。それに尽きますね。

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9 コメント

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Unknown (emanon)
2008-12-19 19:55:43
 ホント早いですよねGPU機能がメインでCPUが拡張ボードでと言う位にw
返信する
ちなみにソースが実写ドラマだと (N.Shim@)
2008-12-19 22:35:14
手持ちでHD録画のドラマ(the波乗りレストラン、余談ですが19話だけ録り逃しました…)があるので、マクロスFと同じセッティングでエンコードしました。

こっちは40fps以上出てます。(^_^;
ソースに多少は向き不向きがあるのかもしれません。

ただVBR 4170kbpsだと、タオル地のような物が映っている部分が動きが止まっているとべた塗りになってしまいますね。(柄ものの服だと大丈夫なんだけど、無地の細かなでこぼこはノイズと判定してるんでしょうなぁ)

実写物はアニメと違って1280x720でも十分高精細に感じるので、レートをもう少し上げてやれば保存に耐えると思われます。
返信する
Unknown (krmmk3)
2008-12-20 00:36:18
>emanonさん
実際にはCPU能力も少しは貢献しているのでしょうけど、そのうちにCPUはAtomの遅いやつで十分、代わりに強力なGPUを複数積んで高機能PC、なんて時代が来るかも。

>N.Shim@さん
実写ものだとさらに早くなるとは、面白い結果ですね。個人的には実写の方が高解像度が欲しいところですから、注目すべきポイントです。
返信する
Unknown (Unknown)
2008-12-20 00:57:00
新しいエンコ時代の到来ですねー。後はDualCoreAtomみたいな安価なCPUセットでもPCI-Eが使えるようになってエンコード、デコードが十分に出来るようになれば、高価なPCは必要なくなりますね。
ゲームにしてもPhysXのようなハードウェア物理エンジンにシフトしてきてますし、今後は何でもかんでもCPUにやらせるのではなく、決まった用途には適切なハードと言う流れになって行きそうですね。

ATIは画質的には好きなんですが物理エンジンもGPGPUも数年は技術的に遅れてしまいましたね・・・残念です。
返信する
Unknown (Unknown)
2008-12-20 02:40:00
badaboomはかなり進化しましたね。
残る不満は日本語ファイルとバッチエンコくらい。
ATIがこれくらいやってくれればA's Video Converterで解決するのだけど。
返信する
質問ですが… (yk)
2008-12-20 04:12:26
A's Video ConverterでエンコードしたMPEG2(720p,1080i共に)はTsRemuxで問題なくTS or M2TS or BDMV形式にできるのですが、焼いたBlu-reyは残念ながらパナのBlu-rayレコで再生できずです。PowerDVD7なら問題なく再生するのですが…。MediaInfoでしらべてもBlu-ray焼きで再生OKなファイルと何も変わらないのに???謎だ…。

badaboom1.1でエンコしたファイルはBDMVにできますか?
またできるなら、Blu-rayレコで再生できた方はいらっしゃいますか?


返信する
badaboomの苦手を発見 (N.Shim@)
2008-12-20 04:20:49
えー、相変わらずbadaboomのテストばっかやってます。(^^;

今日は趣向を変えてSD解像度ソースをMPEG4-AVCで残そうと思ったらどうなのか、やってみています。

私は従来、画質とエンコード速度のトレードオフ、あとは互換性で、DivX 6.x(今は6.8.5)をTMPGEnc 4.0 XPressから呼び出してAVIファイルとして生成しています。ちなみに音声はMP3をTMPGEnc自体のコーデックで生成しています。

これまでのテストから、badaboomと8800GTの組み合わせはかなり高速なので、SD解像度の処理なら相当期待できます。

OUTPUTテンプレートをPSPに設定。ADVANCED設定で、

VIDEO ENCODERを
Main Profile、CABACをOn、Levelを3.0(SD解像度)、VBR 1800kbps。
なお、テンプレートをPSPに設定してADVANCEDでこの様に設定すると、VBRのスライダーは500kbps~2000kbpsの範囲になります。

PICTURE SETTINGSは
720x480(現在のPSPファームはメモステからでもこの解像度のファイル再生が可能です)、Fill Screen、Film-modeをOn(今回はDVDのアニメソースで逆プルダウンで23.97fps化可能なのを確認済みです)、DeinterlaceにチェックOn。

AUDIO SETTINGSは
Stereo Downmix、128kbpsです。

出来上がったMP4は24pになっていました。(23.97fpsではない)
出力速度は爆速で、105fps以上です。はえェ…。

でも、問題が。

HD解像度ソースを扱っているときには気にならなかったのですが、SD解像度ソースのI/P変換(デインタレースあるいはプログレッシブ化)の品質が良くないですね…。

番組OPでスタッフ名などが書かれている訳ですが、綺麗にデインタレースできてフォントが滑らかになる場合と、処理が失敗して(昔のDVD再生ソフトのように)かなりジャギーの目立つフォントになる場合があります。流石にコーミングノイズは出ませんが…。

これはFilm-mode(3:2逆プルダウン指定)をOffにしても改善されませんでした。

試しに同じソースを同様な設定でTMPGEnc 4.0 XPressでCPUエンコードしてみましたが、そういった問題は発生せず、やはりbadaboomの作りが原因と思われます。

また、2000kbpsに設定しても動きの激しいシーンがあると、キャラの輪郭線付近がブロックノイズ多発になる場合があります。
こちらもTMPGEncで生成するMPEG4-AVCやDivXでは発生せず、仕上がり品質についてTMPGEncより一段下に見るしかありませんね。

なにしろエンコードは爆速なので、例えば今の半分の速度(50fpsとか)でもいいから、この辺の雑に見えてしまうところが改善されると、更にいいんですがねぇ。
返信する
BDMV/BDAV (N.Shim@)
2008-12-20 17:08:09
>badaboom1.1でエンコしたファイルはBDMVにできますか?

条件を合わせればイケるんじゃないかとは思うんですが、今のところテストで作っているデータは1280x720で29.97fpsなので、
BDMVのフォーマット外になります。

BDMVの場合、フォーマットが以下の範囲の必要があるようです。

1280x720の場合、23.97fps/24fps/59.94fps
1440x1080または1920x1080の場合、23.97fps/24fps/29.97fps

ちなみにBDAVの場合は各解像度で29.97fpsのみ格納できるようです。

幸い私はPCのBDデッキもPS3もあるので、ハードウェア的にテスト可能なのですが、BDMVやBDAVは作ったことがありません。
出かけてしまうので、火曜日にはテストできるかも、です。
返信する
Unknown (krmmk3)
2008-12-20 21:41:50
>2008-12-20 00:57:00さん
CPUからGPUへ機能の主役が移る日は決して遠くないかも、という予感を抱かせる力がGeForceにはありますね。
確かにATIは遅れをとっていますが、技術というより普及に後塵を拝している、という感じなので、OpenCLが主流になればまた同じ土俵での勝負になりそうな気がします。

>2008-12-20 02:40:00さん
ATIは現状、評判すら聞こえてこないAVIVO Video Converterくらいしかソフトがないですからねぇ。もう一世代熟成するのを待ちましょう。

>ykさん
DVDでもそうだったように、BDMVでもライティングソフトやその設定によって再生できたりできなかったりしている可能性もあります。いろいろ試してみては。

>N.Shim@さん
SDだと3倍以上ですか。むちゃくちゃな速さですね。23.976fpsにならないのも画質も、ソフトもGPGPUの扱いもまだ未熟ということなんでしょうね。ただ、時間の問題でしょう。
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