録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

GODZILLA公開日にメカゴジラを語り、翌日にアップする

2014-07-26 00:28:59 | 特撮・モンスター映画
注:本文のほとんどを書いたのは7月25日ですが、友達と飲み過ぎて寝ていたので(笑)公開が遅くなりました。

本日は待望のハリウッド映画「GODZILLA」の封切り日です。すでにご覧になった方もいるでしょうか、いいなぁ。わたしはさすがに初日というわけには行かず、休日になってから行く予定です。なるべく内容には触れないように生活を送ってはいるのですが、嫌でも飛び込んでくる最低限の情報に期待と不安は高まるばかり・・・。ああ、早く見てブワッとブログでぶちまけてぇ。


何もしないのもなんなので、何か書きましょう。

今年は伊部昭生誕100周年とゴジラ誕生60年ばかり取り上げられていますが、実はキングギドラ誕生50周年でもあり、同時にメカゴジラ誕生40周年でもあるのです。とはいえ、わたしキングギドラに関してはそれほど思い入れなかったりします。初登場作品「三大怪獣地球最大の決戦」でこそゴジラ・モスラ・ラドンそれぞれを一対一では寄せ付けぬ強さをみせたものの、続く「怪獣大戦争」では慣れられてしまったのかゴジラとラドン相手に一対一でも互角に近く二対同時に相手にするとすでに劣勢。「怪獣総進撃」にいたっては相手が多すぎた上に苦手のアンギラスがいたとはいえ、袋だたきにあってこの時期では珍しく絶命させられる始末。もう一つ"強い"っていうイメージに欠けるのですわ。もし「あなたが一番好きなキングギドラはどの作品に出たギドラですか?」と聞かれたらためらわず「「モスラ3 キングギドラ来襲」に登場したグランドギドラですね、あれは良かった」と特撮オタとしては邪道と言われそうなな答えをしますし。
一方、メカゴジラは好きです。全作品を通して「ゴジラを殺す」ことを指名づけられ、それに相当する戦力を持ち続けたメカゴジラは一度も勝てていないものの常にゴジラを徹底的に追い詰め、もはや勝ち目無しと思わせるに足る強さを見せつけてくれます。しかも毎回性能が違うのですから連続して視聴してもそれぞれ特徴があって飽きません。再登場した作品は過去に何度も書いたので、今回はその最初の登場作品「ゴジラ対メカゴジラ」のことを書きましょうか。
「対メカ」のメカゴジラの魅力と言えばなんと言ってもクライマックスバトルでみせる全砲門を解放しての一斉攻撃。単純に数えたら二十門にも及ぶミサイル・ビーム・マシンガンの全砲塔が火を噴き乱れ飛び、ゴジラの周囲を爆発の森に変えるデタラメな火力は古今東西比類無し。それゆえにどう見ても勝てそうにないゴジラを勝たせるため、今回限りの新技を披露するなどかなりインチキくさい戦わせ方(「VSメカ」もですが・・・)をさせるしかなかったほどです。先に映画「日本沈没」で特技監督を勤め、爆発の炎の特撮演出の威力を存分に魅せた中野昭慶監督がようやくゴジラでもその真価を発揮することが出来た、今までの鬱憤がが爆発したシーンと言ってもいいでしょう。もちろんこれだけでもメカゴジラのキャラクターを立たせるには十分ですが、それでは怪獣映画において過去作品のモスラやキングギドラと対等の位置に立ち、たびたびゴジラの対戦相手を務めるほどの地位を得らず、せいぜいヘドラかメカニコングのようなカルト人気に留まったと思われます。
メカゴジラのもう一つの魅力は、登場シーンの格好良さにありました。当初メカゴジラはゴジラの皮を被り、ゴジラのニセモノとして暴れ回っています。もっともごまかせたのは人間だけでゴジラ自身はもちろんアンギラスにもあっさり見破られていましたが。現れた本物のゴジラとの対峙においてこれ以上ニセモノで在り続ける必要なしとふんだ侵略宇宙人ブラックホール第三惑星人司令官はメカゴジラを光の炎に包ませ、正体を現させます。黒いゴジラの姿が七色の炎を介して一瞬で白銀のメカゴジラに変わる対比構造まで計算に入れた姿は何度見ても衝撃的ですが、それに加えて足元から頭まで、少しずつカメラを移動させて全身を舐めるように映しつつ如何にもメカ、というギミック部分を短いカットでチラリチラリと挿入を繰り返す見せ方が格好良すぎ。「日本沈没」でも音楽を担当した佐藤勝によるジャズ調のBGMがこの流れをさらにもり立てます。本作予告編にはテスト映像か何かと思われるメカゴジラ変身の別バージョンが使われていますがこちらはニセゴジラスーツが少し燃えているなど如何にも現場特撮ですがあっさりとしていて衝撃はなく、こちらが本採用だったらメカゴジラに後の地位はないでしょう。作中ではわずか数秒でこれ以上はないほど見事に登場シーンを表現されたメカゴジラ。この後の行動は意外にもクールで、一つ一つの武器をじっくりと使ってゴジラを追い詰める様はまるで殺し屋。後半の破壊者とはどこか違う姿を感じさせます。この下り、後にVSシリーズの特撮を担当する川北紘一特技助監督が仕事をした跡が見られるのです。「中野監督はあまり合成が得意じゃないから俺がやった」と著書などでも書いていますし、少なくともメカゴジラが正体を現す光やゴジラの白熱光とメカゴジラのビームが激突してスパークする辺りは川北監督の仕事とみて間違いないでしょう。ただ、先に書いた舐めるカメラワークとチラリギミックも、見ようによってはメカおもちゃの格好良さを自慢するかのごとくにも見えますので、当時メカ玩具CMを多数手掛けていた川北監督のセンスと言う気もします。助監督が別働隊を指揮して撮影することは映画では珍しくありませんが、これだけ重要なシーンを助監督に任せたとはちょっと考えづらいところです。それでも実際演出を付ける写真も残っていますし、かなり大きな仕事を任されたことは間違いないでしょう
。結果メカゴジラは前半は川北監督の光、後半は中野監督の炎という二つの演出を背景に、強力なキャラクターとして立つことに成功しました。円谷特技監督の死去から4年、ようやく新たな体制は「ゴジラ」においても円谷時代の後追いだけでない特撮を見せることが出来るようになったのです。もっとも続編の「メカゴジラの逆襲」では明らかに円谷演出に戻っていますが、これは作品のコンセプトが原点回帰ですから仕方ないところです。

メカゴジラは対ゴジラ兵器、というキャラクターですから作品のストーリーを作る上で絶対的な柱となります。それゆえに内容にぶれがなく、メカゴジラ登場作品はどれ一つとっても外れ無し、と思わせる面白さがあります。それはタイトルにゴジラがなく、作中で一度もメカゴジラと呼ばれない話はあってもタイトルにメカゴジラの名がないメカゴジラ登場作品が無いことからも伺えます。本作はその先駆け。登場する俳優陣も特撮オタ的に非常に豪華です。確か本作が唯一のゴジラ作品への参加である岸田森が目立ちますが、主演の大門正明やその弟役の青山一也も見逃せませんし、チョイ役ではありますが遠矢孝信が素顔で出演してくれているのを見るとそれだけでテンション上がります!
そして随所に見せる旧作へのオマージュ。ニセゴジラ相手に一瞬後ろ足だけで立ち上がって戦うアンギラス、ぎこちなく銃を構える小泉博、「三度命を救われた」展開などなど。それでいてあえて原点回帰を狙うことなく当時の今を反映してのストーリーも本編の福田純監督得意のスパイアクションでしっかり作り上げられています。特撮はもちろん本編の新機軸を取り入れながらの正統派な面白さもチャンピオンまつりとしては異例です。年に一回くらいこの「ゴジラ対メカゴジラ」を見るとなんとなくほっとするものを感じるわたしであります。

ゴジラ対メカゴジラ 【60周年記念版】 [Blu-ray]
福田純,山浦弘靖
東宝
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