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「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

大峯奥駆道 水分神社

2008-06-07 01:00:55 | 街道・宿場町
(大峯山七十五靡七十二 奈良県吉野郡吉野町 世界文化遺産 国指定重要文化財)
 閼伽井から更に下っていくと、吉野八社明神の牛頭天王社跡、吉野城の堀に架かった橋であった丈之橋跡があり、その近くには吉野水分(みくまり)神社が鎮座する。
   
 水分神社は平安時代の延喜式神名帳に名が見える、いわゆる式内大社であり、水を司る「天之水分大神」(あめのみくまりのおおかみ)を祀る。当初は吉野山奥の標高858mの青根ヶ峯に鎮座していたが、大同元年(806)に現在地に遷座したという。
       
 その後、「みくまり」が「みこもり」と訛って子守明神と呼ばれるようになり、豊臣秀吉が同社に祈願したところ秀頼が誕生したという。秀頼は、慶長十年(1605)に、現在残っている楼門、拝殿、本殿、幣殿、回廊を寄進している。
 水分神社は一時、天之水分大神が地蔵菩薩の垂迹(すいじゃく:神仏の出現)と解釈され、金峯山の蔵王権現(金峯山寺)に属する神社として修験道の靡(なび:行所)の一つとなった。然し、明治の神仏判然令によって金峯山寺から独立して現在に至っている。
   

 上の千本に向かって下って行く。

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