和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

南天の花/今日の俳句≪第2153号≫

2016年05月31日 05時58分29秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)5月31日(火)≫(旧暦4/25)



 南天の実になる花と思はれず
        正岡子規

 南天の花のこぼるるお鷹道
        勝又一透

 花南天実るかたちうぃして重し
      長谷川かな女

 引越の荷が南天の花こぼす
        加藤水虹

 南天の花ほろほろと月に散る
        井上論天


※ 南天の花→花南天・白南天
 難を転ずる縁起木として、日本人には馴染みのふかい樹木。メギ科の常緑低木で、高さは2~3メートル、株は叢生する。葉の先端に白い小花が円錐状に集まって咲き、冬には赤く結実する。白い実をつける白南天と呼ぶ品種もある。

【「新版・俳句歳時記/第四版/監修・桂信子ほか」(雄山閣)より転載】




彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





       ※☆*わが友に贈る*☆※


  幾多の英雄を生んだ

  歴史の天地・大中部よ!

  今こそ正義の大攻勢を!

  わが堅塁の黄金城に

  断じて大勝の旗を!



       2016年5月31日



       ※☆*寸 鉄*☆※


 アメリカ創価大学で栄光の卒業式。使命の天地へ人類貢献の俊英が大飛翔

      ◇

 福岡が猛攻!先駆・九州の中核の勇者よ。圧巻の勝利へ対話の旋風起こせ

      ◇

 信心で自身を磨け!いい輝きが出るようになる―恩師。日々挑戦の幹部に

      ◇

 偉大な理想に生きる人を青年と呼ぶ―新渡戸。広布一筋の多宝の友こそ鑑

      ◇

 社会的な交流が盛んなほど幸福度は高く―調査。友情の拡大は希望の拡大



【聖教新聞:2016年(平成28年)5月31日(火)付】





      ※☆*名字の言*※


西アフリカ・コートジボワールのSGIメンバーが、都内の交流交歓会に臨んだ(22日)。会場に「イタイドウシン(異体同心)!」「ビクトワール(勝利)!」の掛け声が、何度も何度も響いた

とりわけ参加者の心に刻まれたのは、信仰体験。内戦で苦しんだ同国で、御本尊を抱き締め、池田SGI会長の指針を希望として、平和のために行動する友の“生きた言葉”だった。仏法に巡り合った喜びの“心”だけでなく、“体温”まで伝わってくる

日本の大学生が率直に質問した。「題目を唱えるのが苦手です。なぜ、そんなに祈れるのですか?」。メンバーは「気持ちはよく分かります。かつての私もそうでした」と述べ、こう断言した。「題目を唱える勇気を奮い起こしてください」と

安直な占いが放送で流れ、ちまたでは「パワースポット」が人気だ。だが本来、信仰はアクセサリーではない。その人の生き方であり、哲学となってこそ意味がある。哲学と言うと難しく聞こえるが、「これだけは譲れない」という信念である

コートジボワールの友は続けた。「題目を唱えると、生命力が湧きます。この無限の可能性を引き出す力が自分を変え、平和の世紀をつくるのです」。確信の声は、アフリカに響く世界広布の鼓動そのものだった。(側)

【聖教新聞:2016年(平成28年)5月31日(火)≫付】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡


【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年5月30日(月)付

「落語では負けちゃいられない」。桂歌丸さんが日本テレビ系の人気演芸番組「笑点」を卒業するに当たって述べた言葉が印象深い

放送開始から50年のレギュラー出演に終止符を打ったが、「まだまだ覚えたい噺がある」。芸道を究めていく思いを口にする。「修業は一生涯に及びます。ですから、辛抱もまた一生涯ということです」との信念からだ

その歌丸さんが“辛抱ならぬ”とばかりに、国会を訪れたことがある。2009年12月のこと。公明党の会合に他の芸術家団体と共に出席し、当時の民主党政権が事業仕分けで文化芸術関連予算を縮減・廃止する判定を下したことに、「あまりに日本の文化芸術をバカにしている」と抗議した場面が記憶に残る

「事業仕分けについて一番先に出したのは公明党さん。公明党さんの場合は、もっと(文化芸術への)理解をしておやりくださいましたよね。ところが、今のアレ(鳩山政権)は全然理解していない」。実際、日本の伝統文化を次世代に伝えていく「伝統文化こども教室事業」は廃止に追い込まれたが、関係団体と公明党の取り組みで14年度に「伝統文化親子教室事業」として復活した

人間の成熟は、文化芸術なくしてはあり得ない。明るい日本、笑顔のある社会を築くため、心の豊かさを育む政治であり続けたい。(紀)

力走/五十七〈小説「新・人間革命」〉

2016年05月31日 05時55分12秒 | 今日の俳句
力走 五十七/法悟空 内田健一郎 画 (5814)

 レストランで同志を励ました山本伸一は、車で足摺岬灯台をめざした。
 一キロほど走り、駐車場で車を降りると、灯台へ続く入り口広場に立つ、和服姿の銅像が見えた。台座を含め、像の高さは、六、七メートルであろうか。
 島寺義憲が、すぐに説明を始めた。
 「先生。あれは中浜万次郎、つまりジョン万次郎の銅像です」
 一行は、万次郎像の前まで行き、像を見上げた。そして、語らいが始まった。
 「ジョン万次郎」という名が日本中に広く知られるようになったのは、作家・井伏鱒二の小説『ジョン萬次郎漂流記』によるところが大きい。伸一も、少年時代に胸を躍らせながら読んだ、懐かしい思い出がある。
 中浜万次郎は、文政十年(一八二七年)の元日、現在の土佐清水市中浜に、半農半漁の家の次男として生まれた。
 少年期に父が他界し、母を助け、体の弱い兄に代わって懸命に働いた。
 天保十二年(一八四一年)一月、十四歳になった彼は、漁を手伝って、暴風雨に遭い、四人の仲間と共に漂流したのである。
 数日後、たどり着いたのは、伊豆諸島にある無人島の鳥島であった。渡り鳥を捕まえて食べ、飲み水を探し回らねばならなかった。
 島での生活は、百四十三日も続いた。ようやくアメリカの捕鯨船ジョン・ハウランド号に救出された彼らは、ハワイのオアフ島に送り届けられる。日本は鎖国をしており、日本に送ることはできなかったのである。
 仲間四人は、ハワイにとどまることになったが、万次郎は、そのまま捕鯨船に残り、航海を続けることを希望した。
 彼は、家が貧しかったために、寺子屋に通って、読み書きを学ぶこともできなかった。しかし、聡明であった。世界地図の見方や英語などを船員たちから学び、瞬く間に吸収していった。
 強き向上、向学の一念があれば、人生のいかなる逆境も、最高の学びの場となる。


 小説『新・人間革命』の主な参考文献
 中浜明著『中浜万次郎の生涯』冨山房
 中浜博著『私のジョン万次郎』小学館
 中濱武彦著『ファースト・ジャパニーズ ジョン万次郎』講談社
 「ジョン萬次郎漂流記」(『井伏鱒二全集第二巻』所収)筑摩書房

【「聖教新聞」2016年(平成28年)5月31日より転載】




☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡

力走/五十六〈小説「新・人間革命」〉

2016年05月30日 05時33分48秒 | 今日の俳句
力走 五十六/法悟空 内田健一郎 画 (5813)

 山本伸一の激励は、高知研修道場を出発する間際まで続いた。ロビーでも、愛媛県の南予から来た婦人に声をかけ、南予訪問を約束し、悪僧の仕打ちに泣かされてきた同志へ、励ましの言葉を託した。
 研修道場の玄関を出た伸一は、雄大な景色を生命に刻みつけるように、しばらく周囲をゆっくりと歩いた。見送る同志に、大きく手を振って、車上の人となった。
 彼は、それから足摺岬へ向かった。そこでレストランや土産物店などを営む何人かの学会員を、励ましたかったのである。
 “同志がいるならば、どこまでも行こう!”と、心に決めていたのだ。
 車は、坂道を下って、国道を足摺岬に向かって進んだ。右手に青い大海原が広がっていた。土佐清水市の中心街を通って、足摺スカイラインを走り、足摺岬灯台の手前にある、学会員が経営するレストランを訪れた。このお宅は、座談会などの会場になっているという。そこに、多くの会員が集っていた。
 伸一は、皆と勤行したあと、外へ出て、一緒に焼きイカを頬張りながら語り合った。

 「ここは交通は不便かもしれませんが、空気もきれいで、美しく雄大な自然がある。そのなかで学会活動に励めるなんて、最高に幸せではないですか。私も住みたいぐらいです。
 自分のいる場所こそが、使命の舞台です。大都会の方がいいと思うこともあるかもしれないが、大都会は自然もないし、人間関係も希薄です。東京などに憧れて出ていった人たちが、懐かしく心に思い描くのは、結局、ふるさとの美しさ、温かさなんです。
 彼方に幸せを求めるのではなく、自分のいるこの場所を、すべての面で、最高の地に、常寂光土にしていってください。自分の一念を変えることによって、それができるのが仏法なんです」
 さらに伸一は、「私たちは、御本尊を通し、いつも心はつながることができます。皆さんの健康と、ご活躍を祈っています」と言って、皆に別れを告げた。


【「聖教新聞」2016年(平成28年)5月30日より転載】




☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡

紫陽花/今日の俳句 ≪第2152号≫

2016年05月30日 05時14分08秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)5月30日(月)≫(旧暦4/24)



 紫陽花や白よりいでし浅みどり
        渡辺水巴

 みたさねば紫陽花とらへ水の照り
保坂加津夫

 修證義の二章三章濃紫陽花
       吉田さかえ

 ふわふわ紫陽花の群れ流れおり
       葉月ひさ子

 紫陽花のゆふぐれ手もとより古ぶ
        八田木枯


※ 紫陽花(あじさい・あぢさい)→四葩(よひら)・七変化(ひちへんげ)
 ユキノシタ科の落葉低木。観賞用に庭に植えられる。茎は根本から何本も出て、高さ1・5~3メートルになる。六~七月、枝先に多数の花が直径10~20センチの半球状に集まって咲く。白・淡緑・紫・淡紅と花の色が変化するので七変化の名がある。また花弁に見えている四枚の萼(がく )が目立つので、四葩とも呼ばれる。もともとは日本の山野の紫陽
花から生まれた。

【「新版・俳句歳時記/第四版/監修・桂信子ほか」(雄山閣)より転載】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





       ※☆*わが友に贈る*☆※



  行動こそ命の誇りなり。

  広布のために動けば

  ドラマが生まれる。

  心の財が積まれる。

  勇気凛々と打って出よ!

       

       2016年5月30日




       ※☆*寸 鉄*☆※



 名誉会長の初訪中の日。万代に光る金の橋。心結ぶ人間外交を我が舞台で

      ◇

 広島、岡山、山口が勇戦!平和建設の闘士よ。民衆世紀へ正義の大音声放て

      ◇

 千葉の勢いは昇る旭日の如く!勝利の先駆こそ誉れの使命。断固攻め捲れ

      ◇

 個人会場提供者に感謝。時間と規則を厳守。良識豊かに地域の宝城守ろう

      ◇

 「ごみゼロ」の日。社会の課題は一人一人の意識と行動が鍵。地道な一歩を


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月30日(月)付】





      ※☆*名字の言*※



「思い込んだら一直線」「天衣無縫の童女のおもむき」。友人だった小説家の有吉佐和子さんを、池田SGI会長はそう評した

日本人にありがちな、場の空気を読む“あいまいの美徳”とは対極の人だった。認知症介護の現実を描いた『恍惚の人』をはじめ、先見の明ゆえに批判も多かったが、“世間が私を見る目が変わっても私は私”と信条を貫いた

自分の目で見て判断する彼女だからこそ、国交正常化前の中国に長く滞在し、“暴力宗教”などと色眼鏡で見られた創価学会のことも「まじめな団体」「若い人たちが多く、礼儀正しい」と、正確な目で評価した

その有吉さんが学会本部を訪ね、SGI会長と対談したのは1966年5月。“池田会長を中国に招待したい”という、周恩来総理の重要な伝言を携えていた。SGI会長はその2年後に日中国交正常化提言を発表。74年のきょう、初訪中を果たす。同年12月には周総理との会見に臨んだ。以来、日中関係が嵐の時も、信義の道を貫き、友好の「金の橋」は揺るがぬものになった

66年に会った時、有吉さんは35歳、SGI会長は38歳。青年会長に「もうあと50年はお務めにならなければ」と笑顔で言ったという。その50年がたった今も、SGI会長の世界平和への挑戦は続く。(将)



【聖教新聞:2016年(平成28年)5月30日(月)≫付】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡

薔薇/今日の俳句 ≪第2151号≫

2016年05月29日 05時43分06秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)5月29日(日)≫(旧暦4/23)




 薔薇を転がる露一滴の告白なり
         原子公平

 ばらの芽のいくつ種火のごとくあり
         齋藤史子

 タイピストコップに薔薇をひらかしむ
         日野草城

 月の露光りつ消えつ薔薇の上
         鈴木花蓑

 造化めく刻ありやがて薔薇崩る
         鈴木三伸



※ 薔薇・紅薔薇・薔薇園・薔薇垣
 バラ科バラ属の低木。野生種は世界で約二百種、日本に約十四種がある。幹は叢生・蔓性とその中間に分けられる。古代から中近東や中国で色と香りが愛されてきたが、現在の栽培薔薇はヨーロッパと東南アジアの原産種が複雑に交配されたもの。四季咲きが主流で、初夏が最盛期となる。


【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】




【「新版・俳句歳時記/第四版/監修・桂信子ほか」(雄山閣)より転載】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





       ※☆*わが友に贈る*☆※



  我らの目的は

  恒久平和の建設だ。

  その土台たる

  一人一人の変革へ

  足元から波動を!



       2016年5月29日





       ※☆*寸 鉄*☆※



 御書「うれしきかな末法流布に生れあへる我等」師と共に黄金の自分史を

      ◇

 明石・北兵庫総県が一気呵成の猛攻!師子の闘魂は赤々。常勝の先陣切れ

      ◇

 石川・富山に誓願の勇者あり。本領発揮の時は今。鉄壁の団結で勝利へ驀進

      ◇

 未来部の日。幹部会中継行事に家族で参加。励ましの声と心で鳳雛を育め

      ◇

 熊本地震の便乗詐欺に要注意!家屋の修理工事促す手口も。警戒心緩めず


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月29日(日)付】





      ※☆*名字の言*※



「71年前、明るく、雲一つない晴れ渡った朝、死が空から降り、世界が変わってしまいました」(朝日新聞訳)。27日、広島・平和記念公園での米国オバマ大統領のスピーチは語り掛けるように始まった

「閃光と炎の壁が都市を破壊し、人類が自らを破滅させる手段を手にしたことを示したのです」。大統領が核兵器を「人類が自らを破滅させる手段」と述べたことに深い意義を感じた

学会の平和運動の原点である戸田第2代会長の「原水爆禁止宣言」は、原爆投下から12年後の1957年(昭和32年)9月8日、神奈川の地で行われた。戸田会長は原水爆を人間の「魔性」の産物と捉え、その使用も存在も完全に否定。人類の生存そのものを根本的に脅かす破壊力をもった運命的兵器であるからだ

恩師の叫びを世界に広げてきた池田SGI会長は、今年の平和提言で、全ての生命が“関係性の網”で結び付いていることを想起せよと訴えた。私たちは思いをはせねばならない。南京の苦しみ。パールハーバーの悲嘆。アウシュビッツの絶望。沖縄の犠牲。どの一つも断じて繰り返してはならない

「私たちは一つの人類の仲間」と述べた大統領のスピーチは、他者に同苦する心を被爆地の精神として発信する新たなスタートとなった。(進)

【聖教新聞:2016年(平成28年)5月29日(日)≫付】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡



【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年5月28日(土)付

昨日閉幕した伊勢志摩サミット。三重県志摩市で行われた首脳会議の内容は順次、伊勢市に設けられた国際メディアセンターで世界の報道関係者に伝えられる。議長国日本政府の記者発表はオール英語。じくじたる思いだが、同時通訳レシーバーが活躍した

主要議題を確認した26日夕の1回目の記者会見。海外メディアとの質疑の中で政府関係者は、にこやかに、こうアピールした。「政府の広報展示を、ぜひ見に行ってほしい」

別棟に設けられた会場では、途上国を含め、国際社会が直面する諸課題の解決に向けて、日本の革新的なロボット技術や最先端の製品、伝統工芸などがコンパクトに紹介されていた

優れた日本の“技”を伝える展示の中には、異色の企画も。それは「医療・保健」分野として、国際協力機構(JICA)が出展した世界各国の「母子手帳」である。お国柄を反映してか、イラストなどを取り入れた表紙は色彩豊か。妊娠中から幼児期までの健康記録を一冊の中に収めるという、日本の発想を取り入れた母子手帳は今、途上国を中心に30カ国を超える国々で導入されている

戦後の混乱期。この国で生まれた一つの取り組みが、異国の地で母と子の命をつなぐ貴重な記録として役に立っている。こうした輸出なら、もろ手を挙げて歓迎されるだろう。(広)

菜莉花(まつりか)/今日の俳句 ≪第2150号≫

2016年05月28日 05時32分30秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)5月28日(土)≫(旧暦4/22)




 茉莉花の香指につく指を見る
         横光利一

 茉莉花を拾ひたる手もまた匂ふ
         加藤楸邨

 凡夫たり茉莉花の香を強く嗅ぎ
         攝津幸彦

 茉莉花に帽子の鍔の触るるまで
         西村和子

 ジャスミンのレイを掛けられ入国す
         山地曙子





※ 茉莉花(まつりか)→素馨(そけい)・ジャスミン
 インド原産の常緑潅木で暖地性である。五、六月頃、幹も緑色の枝先に芳香のある白い花をつける。花の白さが仏陀の歯の白さにたとえられ、東南アジアの仏教国では仏前に供える。観賞用だけではなく、ジャスミン茶、あるいは香料のジャスミン油ともなる。根は麻酔の成分があるので、薬用としても利用された。


【「新版・俳句歳時記/第四版/監修・桂信子ほか」(雄山閣)より転載】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





       ※☆*わが友に贈る*☆※



  広布のために

  人と「会い」「語る」。

  そこに人間革命への

  直道がある。

  わが心の壁を破れ!


       2016年5月28日





       ※☆*寸 鉄*☆※


 米大統領が広島初訪問。核兵器は絶対悪!廃絶へ民衆の声さらに強く発信

      ◇

 佐賀・長崎・大分の同志が奮戦!燃える先駆の魂。皆が創価の凱旋将軍たれ

      ◇

 宮城県婦人部の日。地域に希望送る福光の太陽。心弾ませ友好の語らいを

      ◇

 「例には他を引くべからず」。幹部は自身の体験を語れ。率先垂範で鼓舞

      ◇

 メールの感染被害が急増と。見知らぬ相手の添付文書開くな。用心重ねて


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月28日(土)付】





      ※☆*名字の言*※



米国のオバマ大統領が27日夕、現職大統領として初めて広島を訪問した。歴史的な一歩である

核大国の指導者が、原爆資料館を見学し、被爆者代表と対話して、言葉や知識としてでなく、目や耳で直接、被爆の現実に触れた事実は大きい

もとより人を殺す兵器に「人道的」も「非人道的」もないが、一撃で十数万の市民をせん滅し、次の世代まで放射能で苦しめる核兵器の非人道性は明らか。だが、毒ガスなどが非人道性を理由に条約で禁止されたにもかかわらず、核兵器はそうではない。核の抑止力への信奉が、依然として各国の安全保障の根っこにあるからだ

核廃絶への道のりは長いとしても、核は「非人道的」という規範を確立し、道義的にタガをはめることが、廃絶への確かな一歩になる。そのために、広島を見て聞いて肌で知った大統領の一挙手一投足が、レガシー(遺産)として活用されることを強く望みたい

「核兵器のない世界」というビジョンは共有されている。あとは「行動」を積み上げていくことだ――池田SGI会長は、大統領の訪問に期待し、述べた(「ジャパンタイムズ」紙)。私たち市民の一人一人にも、傍観者でなく、平和への信念に基づいて、核廃絶への声を高め、行動する覚悟が求められている。(飛)

【聖教新聞:2016年(平成28年)5月28日(土)≫付】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡


【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年5月27日(金)付

わが国最初の蒸気船は幕末、オランダから徳川幕府に贈られた。その船は、長崎海軍伝習所に配置され、「観光丸」と名付けられた。船名は、中国の古典、易経の「観国之光、利用賓于王(くにのひかりをみるは、もっておうにひんたるによろし)」に基づく。国威発揚や「他国の光を観る」との意味もあるが、ここから「観光」の言葉が生まれた

「観光丸」を、文明開化の先駆けとすれば、今の日本にとって「観光」は最大の成長産業といえよう。事実、2015年の訪日外国人観光客は、前年比47%増の1974万人を数え、消費額も3.4兆円で、ともに過去最高を記録している

訪日外国人が急増した背景には、公明党出身の太田昭宏氏ら歴代国交相が強力に推進してきた、東南アジア諸国から訪れる観光客へのビザ発給条件の緩和や、海外でのPR活動がある。党としても、公衆無線LAN整備の促進を政府に申し入れるなど観光立国に全力を挙げている

東日本大震災以降、「観光」は被災地の経済と復興に貢献することから、「作業」や情報をSNSなどで発信する「伝達」と合わせ「トリプル(三つの)ボランティア」としても位置付けられている

東北、そして熊本地震の被災地は、息の長い支援が必要となる。旅や買い物、できることから支えていきたい。(川)

     

力走/五十五〈小説「新・人間革命」〉

2016年05月28日 05時21分37秒 | 今日の俳句
力走 五十五/法悟空 内田健一郎 画 (5812)

 山本伸一は、高齢の芝山太三郎の手を、ぎゅっと握ったまま語っていった。
 「お会いできてよかった。同志もいない山間の集落で、病弱な奥さんと共に、あなたは敢然と広宣流布に立ち上がった。苦労したでしょう。辛い思いもしたでしょう。何度も悔し涙を流したことでしょう。
 でも、歯を食いしばり、御本尊を抱きかかえるようにして、日蓮大聖人の仏法の正義を叫び抜いてきた。まさに、地涌の菩薩の使命を果たしてこられた大功労者です。
 口先で広宣流布を語ることはたやすい。大切なのは、実際に何をしてきたかです。
 日々、心を砕いて、身近な人びとに仏法を教え伝えていく――その地道な実践のなかに、世界広布もあるんです。
 私は、健気な庶民の王者であるあなたを、見守り続けていきます。毎日、題目を送ります。どうかあなたは、私に代わって、地域の同志を、集落のすべての人びとを守ってください。よろしくお願いします」
 芝山は、決意に燃えた目で大きく頷いた。
 それから伸一は、四国総合長の森川一正たちに視線を注ぎながら語った。
 「この方が、集落の広宣流布を決意して戦ってきたように、目標を決めて信心に励むことが大切なんです。自分の住んでいる集落でも、自治会の範囲でも、向こう三軒両隣でもよい。あるいは、親戚、一門でもいいでしょう。そこを必ず広宣流布しようと決めて、年ごとに、具体的な前進の目標を立てて挑戦していくことです。目標がなければ、どうしても惰性化していってしまいがちです」
 伸一は、後日、芝山に杖を贈った。
 その杖を彼は誇りとし、八十歳近くになってからも、杖を手に、こう言って弘教に飛び出していった。
 「今夜は、月が明るいけん。折伏に行かなあいかん。山本先生と約束しちょうけん。嘘をついたらいかん」
 広宣流布の誓いに生き抜き、行動する人こそが、真の師弟であり、同志である。



【「聖教新聞」2016年(平成28年)5月27日より転載】





☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡

浴衣/今日の俳句 ≪第2149号≫

2016年05月27日 06時42分23秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)5月27日(金)≫(旧暦4/21)




 老が身の着かへて白き浴衣かな
       村上鬼城

 張りとほす女の意地や藍浴衣
       杉田久女

 浴衣着て竹屋に竹の青さ見ゆ
       飯田龍太

 火取虫温泉浴衣一夜限り
       阿部寒林

 浴衣兼病衣即ち老いにけり
       富田直治



※ 浴衣→湯帷子・古浴衣・初浴衣・貸浴衣・白浴衣・糊浴衣・藍浴衣・踊浴衣・宿浴衣。
 浴衣の語源は湯帷子である。帷子とは裏地をつけない布のことであり、麻または苧麻(からむし)で織った単衣物を指した。この帷子に対し、湯帷子は入浴の時に身を拭うことをかねて着たもので、夏だけに限られたものではなかった。室町時代の末から江戸時代の初期に入り庶民の間に盆踊りが流行すると、湯上がりだけでなく、普段に浴衣を着るようになった。これが揃い浴衣で盆帷子・踊浴衣といわれた。江戸時代に木綿の生産量が増えると、それまでの麻から木綿地にかわった。平織の白木綿の地に洗濯で色褪せのしない藍を基調とした両面染めで朝顔・柳・燕などの柄を染めた浴衣には清涼感がある。子供用には肌ざわりのよいリップル布地が使われる。夏の夕、性別年代を問わず浴衣と団扇、下駄ばきで祭や夜店をそぞろ歩きする姿は、かつて日本の風物詩だった。戦前は栃木県の真岡木綿がその産地として有名であったが、現在は東京・浜松・大阪がおもの産地である。


【「現代俳句歳時記(夏)/角川春樹編」(角川春樹事務所)より転載】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





       ※☆*わが友に贈る*☆※



 世界が模範と仰ぐ

 大関西の同志よ!

 強き師弟の絆は永遠。

 「今再び」の誓願で

 錦州城を勝ち護れ!
       

       2016年5月27日





       ※☆*寸 鉄*☆※


 平和を願う人々にとって学会は力強い希望の存在―博士。胸張り対話拡大
      ◇
 神奈川婦人部の日。正義の天地に共戦のスクラム民衆の力で勝利の新風を
      ◇
 御書「かしこへ・おしかけ・ここへ・おしよせ」。青年よ阿修羅の如く戦え
      ◇
 「真に偉大であるものには飾り気がない」作家。創価は庶民の王者の行進
      ◇
 消費者被害が6兆円超、ネットトラブル急増と。相談電話「188」を周知


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月27日(金)付】





      ※☆*名字の言*※




「英語のスピードに驚きましたが、負けじ魂で最後まで頑張りました」「世界で活躍するリーダーに成長し、全ての人に恩返ししていきます」。世界の高校生による「模擬国連」が今月、ニューヨークの国連本部で開かれ、日本代表の一員として関西創価高校の生徒2人が初出場した

人類の議会・国連を疑似体験する試みとして米国で生まれた模擬国連。参加者は、ある議題のもと、割り当てられた国の国連大使になりきり、英語を駆使しながら、より多くの大使の賛同を得られる決議を作り上げていく

専門知識も必要。高度な語学力も不可欠。さらに異なる意見を尊重し、粘り強く一致点を見いだしていく交渉力や協調性も。まさに総合的な人間力が問われる

人類は軍事や経済の競争から人道の競争へと進む――20世紀初めの帝国主義の時代にこう喝破したのは創価教育の父・牧口初代会長。その精神を継ぐ学園創立者の池田名誉会長は“国連こそ人道的競争の中心軸”と期待し、一貫して国連を支持してきた

先日は、日米露3カ国の高校生による核兵器廃絶の国際会議に、東西の学園生が出席。核大国の同世代の友と核兵器の非人道性などを巡り意見を交わした。私たちも足元から笑顔の対話で心を結ぶ人道競争の輪を広げたい。(進)


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月27日(金)≫付】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年5月26日(木)付

朝のテレビの情報番組で、日常的な別れの言葉として「さようなら」を使わなくなったという話題を取り上げていた。自分も高校時代までは教職員に使っていた記憶があるが、今では上司や目上の人には「失礼します」、友人には「じゃあまた」がほとんどだ

辞書によると「さようなら」は「左様なら」に由来し、“そういうことなら(お別れしましょう)”という程度の意味だが、あまり使われなくなったのは、近親者との死別や失恋など、再会が望めないような場合に使うという印象が強いからではないかと番組では分析していた

英語の「see you again」、中国語の「再見」など、外国には再会を約する意味が込められた別れの言葉がある。日本で親しい間柄ほど「さようなら」より「またね」などが使われるのは、再び会うことを期待する気持ちの表れなのだろう

2012年の総選挙で民主党政権から自公政権になり、翌年の参院選で与党が過半数の議席を確保し、衆院と参院で多数派が異なる“ねじれ”が解消。14年の衆院選でも与党が勝利し、政権基盤は安定した

今回の参院選で民進・共産など野党は、重要政策の一致もない“野合”に躍起だが、民主党政権時代のような「政治の混乱」との再会はご免だ。参院選であらためて「さようなら」を告げたい。(幸)

力走/五十四〈小説「新・人間革命」〉

2016年05月27日 06時23分35秒 | 今日の俳句
力走 五十四/法悟空 内田健一郎 画 (5811)



 十二月九日、山本伸一は、三泊四日にわたる高知研修道場での指導を終えて、高知市に戻ることになっていた。伸一は、正午過ぎから、研修道場に集って来た、四、五十人ほどの人たちと勤行して、出発することにした。
 勤行が終わり、皆の方を向くと、「先生!」と声をかける人がいた。補聴器をつけた、高齢の男性であった。土佐清水市の中心部から二十数キロ離れた集落で、最初に入会した芝山太三郎である。その集落は、タヌキやウサギが生息する、山間にあった。
 彼の悩みは、妻が病弱なことであった。近くには病院もない。一九五八年(昭和三十三年)、“妻が元気になるなら”と信心を始めた。
 芝山は、学会の指導通りに弘教に歩いた。すると、周囲から「いよいよ、頭がおかしゅうなってしもうた!」と陰口をたたかれた。
 だが、彼は微動だにしなかった。芝山もまた「いごっそう」であった。こうと決めたら、どこまでも突き進んでいった。
 半年後、妻が健康を回復した。
 “この御本尊はすごい! どんな願いも、必ず叶えてくれる!”
 その確信が、ますます弘教の闘志を燃え上がらせていった。
 広宣流布の原動力とは、御本尊への絶対の確信であり、功徳から発する歓喜である。体験を通して、それを実感し、そして、大法弘通の使命を自覚することによって、広布の流れは起こってきたのだ。
 芝山は、この日、地域広布の伸展を伸一に報告しようと、妻と息子の三人で、勇んで研修道場に駆けつけてきたのである。彼は、あらん限りの力を振り絞るようにして語った。
 「先生。わが集落は、もう一歩です。入会二十年、半分ほどの人たちが学会員となりました。なんとしても広宣流布します! それまでは、わしゃ、死ねんと思いよります」
 「ありがとう!」
 伸一は、この男性のもとに歩み寄り、抱きかかえるようにして、手を握り締めた。
 「信念の勝利です。敬服いたします!」



【「聖教新聞」2016年(平成28年)5月27日より転載】





☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡

梔子の花/今日の俳句 ≪第2148号≫

2016年05月26日 05時40分13秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)5月26日(木)≫(旧暦4/20)





 あさきゆめ梔子の香が濃かりけり
         平井照敏

 月の夜を経し山梔子は月色に
        永井東門居

 くちなしの花一色に埋れたし
         竹田小時

 山梔子の花に真白き雨が降る
         伊藤和枝

 くちなしの終の一花となりにけり
        小山ミツ子


※ 梔子の花→梔子・花梔子・山梔子
 雨の降りそうな夜、どこからともなく清楚な匂いがただよう。アカネ科の常緑低木で1~3メートルくらい。葉は光沢のある長楕円形で革質、梢に白色六弁の花を咲かせ、形が盃に似ているので梔子の字が当てられた。和名のくちなしは実が熟しても口を開かないところからつけられた。咲き始めは純白だが黄変して散る。本州中南部から四国・九州にかけて野生も見られる。実からは黄色の染料がとれ、乾燥させた山梔子は解熱剤として用いられる。

【「現代俳句歳時記(夏)/角川春樹編」(角川春樹事務所)より転載】




彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





       ※☆*わが友に贈る*☆※


  猛然と祈り動けば

  全てが味方に変わる。

  これが大仏法の原則だ。

  善の連帯の拡大へ

  勇猛精進の日々を!



       2016年5月26日





       ※☆*寸 鉄*☆※





 苦難に真正面からぶつかり祈り抜くのだ―恩師。法華経の兵法で勝ち抜け

      ◇

 香川・高知・愛媛・徳島が一瀉千里の力走。断固、“正義の志国”に勝鬨を

      ◇

 岩手・青森・秋田の友の奮闘光る!誠実の対話で築いた民衆の連帯は盤石

      ◇

 中継行事支える役員の皆様に感謝。尊き陰の献身ありて広布の勢いは加速

      ◇

 大気汚染にさらされると30年以上、健康に影響と。環境保全へ知恵を集めよ


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月26日(木)付】





      ※☆*名字の言*※


名作と呼ばれる映画のタイトルを並べては、「あ、あれ俺の作品」「あの作品も俺」と、誇らしげに言う人がいた。声の主は、舞台セットで使う木を用意した植木職人だった



それを聞いた脚本家の山田太一さんは感動し、「自分の作品もいつかこの植木屋さんの自慢の一つになりたい」と願った(『その時あの時の今』河出書房新社)。原作者や脚本家だけでなく、役者やスタッフ、さらに裏方の人までが、“あれは私が作った”と誇りにする作品は、名作に違いない



小学校の教員を目指し、講師として働きながら、5度目の採用試験に挑む男子部員がいた。学会活動と受験勉強に一歩も引かない彼を応援する先輩は、「今年最大の目標は、試験に合格すること」と祈り励まし続けてきた。実際に受験するのは彼である。だが先輩は言った。「いいや。これは大事な後輩を勝たせる“私の戦い”だ」



その後、合格した彼を先輩は「粘り勝ちだな」と祝福した。周囲は“諦めることなく、祈り、挑戦し続けた彼と先輩の勝利だ”とたたえた



広布の活動は多岐にわたる。その一つ一つを“ほかでもない、私の勝負だ!”と取り組めば力は何倍にも増す。“あの栄光の広布史は、私の勝利で開いた”と胸を張れる人生をともどもに築いていきたい。(城)


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月26日(木)≫付】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡


【コラム「北斗七星」】


公明新聞:2016年5月25日(水)付

5月は、消費者月間。1968(昭和43)年5月30日施行の消費者保護基本法(現・消費者基本法)に基づき設けられた月間であり、消費者主役のより良い社会の構築に向けて全国各地でさまざまな協賛事業が行われている

消費者保護基本法は、「消費者の権利を守るには苦情を受け付ける窓口が必要」とする公明党などの主張を受け、公明・自民・社会・民社の4党共同提案による議員立法として制定された。消費者重視の公明党の熱い思いが実り、70(昭和45)年には国民生活センターが設置され、消費者の声を聴く窓口が実現したのである

消費者重視とは、生活に目を向けるということだ。財界・大企業を擁護する保守政党と組織労働者をバックとする革新政党、いずれも“生産点”に基盤を持つ政党しか存在しない状況の中で、基本法制定は、“生活点”を基盤とする結党3年半の公明党が存在感を発揮した出来事だった

参院選に向けて、軽減税率、携帯料金、高額療養費など消費者重視の政策・実績に共感の輪が広がっているが、基本法制定を推進した党として公明党はさらに消費者重視の政治を全力でリードしていく

消費者重視は、生活重視、地域重視であり、老若男女を問わず全ての人が活躍する総活躍社会につながっていくことも、あわせて語っていきたい。(鈴)

力走/五十三〈小説「新・人間革命」〉

2016年05月26日 05時25分15秒 | 今日の俳句
力走 五十三/法悟空 内田健一郎 画 (5810)

 山本伸一は、研修道場で役員のメンバーと入浴し、皆でロビーに出た。すると、人目を忍ぶようにして、帰途に就こうとしている若い女性の姿が見えた。
 「あの方は?」
 伸一は、県長の島寺義憲に尋ねた。
 「地元の女子部の大ブロック長(後の地区リーダー)で金山智美さんといいます。研修道場の事務所を手伝ってくれております」
 実は、彼女は膠原病を患い、薬の副作用による肌荒れや目の充血があった。そのなかで裏方として、準備にあたってきたという。
 伸一は、金山に声をかけた。そして、「ありがとう!」と感謝を述べると、力を込めて励ましていった。
 「信心をしているのだから、必ず宿命転換はできます。絶対に病は治すと決めて、題目を唱え抜いていくんだよ。二百万遍、三百万遍と、真剣に祈り抜いていくんです。何よりも、“病になんか負けるものか!”という、強い一念をもつことです。いいですね」
 「はい……」
 緊張していたのか、か細い声であった。
 伸一は、諭すように言った。
 「小さな声だね。そんな弱々しい声では、病魔を打ち破っていくことはできないよ。はつらつと生命力をみなぎらせていくんです。“私は、必ず元気になってみせる! 断じて乗り越えてみせる!”という、師子の気迫が大事なんだ。もう一度、言ってみようね」
 「はい!」
 決意のこもった明るい声が帰ってきた。
 「そうだ! その意気だよ!
 私も題目を送ります。一人じゃないよ。すべての諸天善神が、あなたを守ってくれます。必ず元気になって、またお会いしよう」
 金山の頬に赤みが差し、瞳は誓いに輝いていた。伸一も愁眉を開いた。束の間の出会いであったが、彼女は奮い立った。
 その後、金山は、見事に病を乗り越えている。そして結婚し、家庭を築き、夫妻で土佐清水の広布に駆け巡ることになるのである。

【「聖教新聞」2016年(平成28年)5月26日より転載】





☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡

百日紅/今日の俳句 ≪第2147号≫

2016年05月25日 05時30分27秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)5月25日(水)≫(旧暦4/19)



 奈良坂の家うち暗きさるすべり
        桂 信子

 駆落のごとき所帯よ百日紅
        伊丹啓子

 百日紅つかれし夕べむらさきに
       橋本多佳子

 採血や雨後なほ燃えて百日紅
        楠本憲吉

 地上絵をちりちりちりと百日紅
       葉月ひさ子


※ 百日紅→百日紅(ひゃくじつこう)・白百日紅。
 ミソハギ科の落葉高木。原産地はインド。江戸時代に中国から渡来し、寺の境内などに植えられた。7月ごろ紅い花をむらがり咲かせ、花期が百日に及ぶところから百日紅と名付けられた。花は淡紫色・白などがある。和名のさるすべりは、木肌がつるつるして猿でも滑りそうだというところから出ている。炎天に梢の紅や白のさるすべりの花が揺れるさまは、はるかな日々を思い出させてくれるようである。


【「現代俳句歳時記(夏)/角川春樹編」(角川春樹事務所)より転載】




彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





       ※☆*わが友に贈る*☆※


  二度と来ない今日

  自身の課題は何か。

  なすべき使命は何か。

  朝の誓願の祈りから

  日々新たな出発を!


       2016年5月25日





       ※☆*寸 鉄*☆※



 青年は「自分には力がある。絶対負けないぞ」と頑張れ―恩師。勇敢に挑め

      ◇

 兵庫の東神戸・中央神戸・西神戸総県が総立ち!常勝の要から破竹の進撃を

      ◇

 打ち合わせ・会議は要点絞り短時間で。価値的リズムで全幹部が最前線へ

      ◇

 熱中症は室内でも発症。高齢者は特に注意。冷房利用、水分・塩分補給賢く

      ◇

 真の政治家は声なき人の声を聴く―中国の古典。公明は徹して庶民と共に


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月25日(水)付】





      ※☆*名字の言*※



東京のある区に、結成22年になる壮年部の合唱団がある。毎月、地域の高齢者施設や行事などに赴き、元気な歌声を届ける。先日は、慰問演奏を続けてきた施設から、感謝の寄せ書きが贈られたそうだ



合唱団のレパートリーに、昭和の名作曲家・古関裕而氏の曲がある。その名を知らなくても、高校野球の夏の大会歌「栄冠は君に輝く」を知る人は多いだろう。軽やかなリズムで歌うと、聴く人の顔も明るくなっていくという



古関氏は国民的な楽曲を世に送る一方、校歌も数多く手掛けた。ある時、氏のもとに、北海道の小学校の校長から校歌の作曲依頼が届いた。手紙には、小さな学校ゆえ予算が足りず、満足な御礼はできないが、思い切って連絡しました――と綴られていた。氏は熱意に応え、無償で曲を作った



後日、氏の自宅に一斗缶に入った小豆が届いた。校歌の御礼にと、児童たちが家から一握りずつ持ち寄ったものだった。真心の詰まった御礼に、氏は胸を熱くした



「人は幸せだから歌うのではない。歌うから幸せなのだ」と言ったアメリカの哲学者がいた。歌は、時を超え、地域を超えて人を結び、幸福を生み出す力を持つ。学会にも、そうした名曲の数々がある。晴れ晴れと学会歌を歌いながら、幸の道を進んでいこう。(朋)


【聖教新聞:2016年(平成28年)5月25日(水)≫付】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡


【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年5月24日(火)付

雨が降り出したので傘を差すと、5ミリほどの虫が大粒の雨の中を必死に進もうとしているのが眼下に見えた。雨が当たって痛いと感じる人間はいないだろうが、虫にとってはどうなのだろうかと、ふと考えてしまった

大学1年時に中学時代の友人と再会してビックリしたことがある。中学3年時、身長140センチで“豆”というあだ名だった彼が頭上から声を掛けてきたのだ。高校3年間で50センチ身長が伸びたという。「中学生のころはバスで人の頭を見上げていたが、今では見下ろしている。違う人生を2度経験しているみたいで不思議だ」と振り返っていた

どんなことに悩み、苦しんでいるかは相手の身になってみないと分からない。ただ“相手の身”になるのは難しい。寄り添い協力することから“相手の身”に近づきたい

「大衆とともに」という立党精神そのままに、公明党も徹底してそれを心掛けてきた。作家の有吉佐和子さんは、ベストセラー著書「複合汚染」の中で「公害に最も大きい関心を寄せ、熱心に勉強し、実績をあげている政党は、どの革新政党よりも公明党だと、住民運動をしている人たちは口を揃えて言う」と評価した

熊本地震被災者支援募金と称して党活動資金をかすめ取ろうとするような政党には“相手の身”など千年かかっても分かるまい。(爽)

力走/五十二〈小説「新・人間革命」〉

2016年05月25日 05時13分24秒 | 今日の俳句
力走 五十二/法悟空 内田健一郎 画 (5809)


 山本伸一は、愛媛県の南予から来たメンバーや、模擬店の役員とも記念撮影をした。

 その後、地元メンバーの勧めで、近くにある足摺海底館などを訪れた。
 夕刻、高知研修道場に戻った伸一は、地元の幡多地域本部の代表らと懇談した。
 さらに、研修道場の大浴場で、役員の男子部員らと一緒に入浴し、懇談を続けた。湯につかりながら、皆の仕事のこと、家庭生活のこと、学会活動のことなどを尋ねた。
 伸一は、幡多地域本部の面積が、ほぼ香川県と同じぐらいであることを聞くと、地域本部男子部長の宮西益男に語った。
 「広大な地域だね。山も多く、移動するにも時間がかかる。大都会である東京とは、皆の仕事や、生活のリズムなど、多くの面で異なっている。したがって、何から何まで、東京と同じことをする必要はありません。ここは、ここらしく、皆が楽しく活動していけるリズムをつくっていくことです。
 大事なことは、青年である君たちが、この地域の広布は自分たちの手で担おう、全責任をもとうと、決意していくことです。人を頼んではいけない。自分たちでやるのだと、心を決めるんです。勝負を決するのは二十一世紀だ。そこをめざして何を創るかです。
 青年が、今、広げた友情のスクラムが、そのまま未来の学会の広がりになる。頼むよ!」
 伸一から「何か要望は?」と尋ねられた宮西は、「事務の効率をよくするために、研修道場の事務所にコピー機を設置していただけないでしょうか」と答えた。コピー機がないために、行事日程や連絡事項など、ガリ版で作成し、配布していたのである。
 「私から、本部にお願いしてみます」
 伸一は、全面的に応援したかった。すぐに、東京から同行してきた幹部に、コピー設置の経費などを調べてもらった。
 そして伸一は、宮西に言った。
 「では、君を“コピー長”に任命します。コピー用紙一枚も、全部、学会員の浄財なんだから、大切に使うんだよ」


【「聖教新聞」2016年(平成28年)5月25日より転載】





☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡

紫陽花/今日の俳句 ≪第2146号≫

2016年05月24日 05時44分11秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)5月24日(火)≫(旧暦4/18)



 紫陽花や白よりいでし浅みどり
        渡辺水巴

 紫陽花や明治の母は眉青く
        京極杞陽

 近づけば錆走りゐる濃紫陽花
       金子つとむ

 修證義の二章三章濃紫陽花
       吉田さかえ

 散り惜しみ百歳小町の紫陽花に
        丸山佳子



※ 紫陽花(あじさい・あぢさい)・四葩(よひら)・七変化(ひちへんげ)
 ユキノシタ科の落葉低木。観賞用に庭に植えられる。茎は根本から何本も出て、高さ1・5~3メートルになる。六~七月、枝先に多数の花が直径10~20センチの半球状に集まって咲く。白・淡緑・紫・淡紅と花の色が変化するので七変化の名がある。また花弁に見えている四枚の萼(がく )が目立つので、四葩とも呼ばれる。もともとは日本の山野の紫陽
花から生まれた。

【「現代俳句歳時記(夏)/角川春樹編」(角川春樹事務所)より転載】





彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡





       ※☆*わが友に贈る*☆※


  幸福島の建設へ走る

  わが沖縄の友よ!

  不屈の魂を燃やせ!

  異体同心の団結で

  共に歓喜の舞を!



       2016年5月24日





       ※☆*寸 鉄*☆※



 SGI交流交歓会。師匠を求める心に国境なし。共に肩組み新時代を行進

      ◇

 愛知広布原点の日。誓いの「この道」を敢然と!堅塁に勝利の凱歌を必ず

      ◇

 「会うと元気になる!」「話すと勇気が湧く!」同志を鼓舞する名将たれ

      ◇

 広布の戦いはどこまでも現実社会での格闘―恩師青年よ職場の第一人者に

      ◇

 大雨情報、5日先まで危険度明示へ―気象庁。情報は命綱。前前の用心を




【聖教新聞:2016年(平成28年)5月24日(火)付】





      ※☆*名字の言*※



新年度が始まって、もうすぐ2カ月。「五月病」という言葉があるように、社会人1年生が、環境の変化に悩みやすい時期でもある



ある意識調査によると、新入社員が会社に望む要件は、多い順に「良好な人間関係」「自分の能力の発揮・向上ができること」。これは10年以上、変わらない傾向であるとの解説も。給料などの条件以上に、「心の充実」が働きがいになっている表れである



東京のある男子部員は、社会の役に立ちたいと意欲を燃やして、大手企業に入社した。だが多忙なばかりで、周囲の期待に応えられない自分に焦りが募った。その彼に上司が言った。「思い切って、人を引っ張る気概で頑張ってみよう」



彼は同僚と共に、社内で勉強会を主催した。そのことで、切磋琢磨し合う人間関係ができた。責任を持つことで、自信とやりがいも生まれた。今、生き生きと仕事に、学会活動にと励む



1949年、戸田第2代会長の出版社に入社した池田SGI会長は、6月の日記に記した。「先生の会社を、日本一の会社にしたい」「自分に、与えられた課題に、真正面から取り組むことだ」と。心はリーダーの自覚で、行動は、目下の課題を誠実に。時代や場所が変わっても、この成長の方程式に変わりはない。(蹴)



【聖教新聞:2016年(平成28年)5月24日(火)≫付】





彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡


【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年5月23日(月)付

野党第1党と第2党の共闘はあっていいが、組み合わせが問題だ。参院選に向けて平和安全法制廃止の一点で手を結ぶ。国家像や基本政策の違いは後回し。選挙で与党に対抗するためにはやむを得ない―。こんな野合まがいの民進、共産両党の共闘では国民のためになるか疑わしいからだ

政策の違いは例えば、自衛隊。両党は「認める」「認めない」で正反対。消費税率引き上げも立場が真逆。民進党は元々、引き上げが必要との「賛成」派。一方、共産党は言うまでもなく「反対」派だ

ところが、ここにきて民進党は来年4月の10%への引き上げの先送りを表明。財源には赤字国債を発行するとまで言い出し、民主、自民、公明の3党が合意した社会保障と税の一体改革の趣旨を、真っ向から否定した

共闘の弊害は国会対応でも。自民、公明、民進など与野党4党はフリースクールや夜間中学などを支援する法案を提出していたが、急きょ継続審議の見通しとなった。理由は、共産党が同法案に反対しているため、民進党が「成立先送り」へと方針転換したとされる

日本の政治に「混迷」をもたらしかねない民共共闘だが、世論調査では無党派層を中心に期待は必ずしも低くない。期待が失望に変わり、そのつけが国民に回りかねないことを、強く訴えていかなければならない。(辰)

力走/五十一〈小説「新・人間革命」〉

2016年05月24日 05時17分36秒 | 今日の俳句
力走 五十一/法悟空 内田健一郎 画 (5808)



 天宮四郎・繁美は、夫妻で地域広布の草創の歴史を拓き、さらに、広布第二章の今も、支


部長・婦人部長として、地域のため、社会のために力走を続けていたのである。
 天宮は、よく皆に、こう訴えてきた。
 「心のなかに迷いがあったら、本気で信心に取り組むことはできんし、力を出すこともで

きん。日蓮大聖人も、『一人の心なれども二つの心あれば其の心たが(違)いて成ずる事な

し』(御書一四六三ページ)と言われちょう。
 要は、腹を決めることよ。潔い信心に立ってこそ、自分の最大の力が出るし、大きな功徳

を受けることもできる」
 彼は、常に“潔い信心”を心に誓い、全力で活動に励んできたのである。
 山本伸一は、研修道場で天宮に言った。
 「あなたのように、必死になって戦い抜いてきた方が、今日の広宣流布の流れを開いてき

たんです。『いごっそう、万歳!』です。
 私がお願いしたいのは、さらに大きな心で皆を包み込んでいただきたいということです。

一徹な人は、ともすれば、人の意見を聞かず、自分の考えを人に押しつける傾向があるとい

われています。しかし、広宣流布は、団結の力によってなされる。皆が心を合わせ、伸び伸

びと前進していくには、リーダーの包容力、寛容さが必要なんです。
 また、あなたの強盛な信心を、お子さんたちにも伝えていってください。二十一世紀が、

広宣流布の本当の勝負になります」
 天宮は決意を確認するように深く頷いた。
 伸一は、天宮を顕彰していくため、この広場の名称を、彼の名を冠したものにしてはどう

かと、方面や県の幹部らに提案した。
 社会では、顕彰されるのは権力者や著名人がほとんどである。しかし、伸一は、黙々と人

びとの幸福のために奮闘してきた、無名の民衆リーダーたちの名を、樹木や庭などの名称に

冠することによって、末永く顕彰するように努めていた。そこにこそ、万人の平等を説く仏

法の眼があり、民衆を王とする、真の民主があるからだ。



【「聖教新聞」2016年(平成28年)5月24日より転載】





☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡