染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

あたたか展

2012年01月23日 21時40分22秒 | 芸術作品
富士宮市万野原のRYUギャラリーで明日から始まります。企画展。 2月5日まで。時間は11時30分~18時まで

本日搬入してきました。
フエルトの方が多いのですが、ニットやロウソク絨毯の方もおります。色々です。8組9名の方々の参加による企画展です。

僕は今回「フエルトはNGで」と言われていたので、出しません。DMにはガッツリ、フエルト使っていますが、あったかい感じの写真を取りあえず送っておきました。

それで今回出したものは、これまでの絹やカシミアのマフラーを出させていただきまして、新作は毛物のバックです。獣です。
で、これは何であるかと言うと、リスです。他にウサギと羊がいます。

人間って調子がいい物で、見たく無い物は見ない物です。リスやウサギの毛やしっぽを使ったアクセサリーやマフラーは平気なくせして、まんまの毛皮は嫌悪感を抱き、触ろうともしない。でも、嫌悪感を持つ事に対しては悪く無いと感じています。そういう人がいなくては、この作品は成り立ちません。

食事に関しても同様ですが、現代の人々の多くはこれが生き物である事を理解しているかもしれないが、ひとつの命であると理解している人は少ない。
毛皮を反対している人はいます。それも理解します。その手法が一部の国では人道に反しているとして、バッシングされ、その製品を持っている人がさらにバッシングされると言ったおかしなことになっている世の中ですが、そこに相互理解がない事が一番の問題であると感じます。

肉を食べる、魚を食べる。鳥を野菜を食べる。全ての物、それらの食物の頂点に立つのが人間です。地球上全ての動物の命を脅かす存在であると行っても過言ではありません。つまり人間が生きている限り他の動植物は死んで行くんです。そうしなくては人は生きて行けない。
野菜をこれに含んでいる事に関しては、生き物として僕は植物を認めているからです。僕はベジタリアンって意味解らないんです。趣向としては理解しますけど。僕も一時野菜しか食べなかったです。そんな事はどうでもいいんです。

つまり現代の人間には命が見えていない。自分の存在がどうして成り立っているのか理解できていない。そういう風に世界を構築して行ったとも言える。嫌な事はなるべく見ないようにしている。それは正しいとは言えない。

だから僕は革は皆ひとつの命であるし、それを理解し使ってほしいと思います。
その生き物の恩恵を授かっている事を知り、活用してほしい。そのために僕も無駄の無いように作ります。これはかつて命のある物だったのだから。
皮革はその生き物の歴史を刻んでいます。
様々な傷がいやされて行った事も解るし、なおらなかった事も、毛が抜けてしまった事も解る。存在をぞんざいに扱われていたであろう事も解る。そんな傷を見ながら、その生き物の生きていた頃を思い感謝して制作しているつもりです。
どうかこの作品を見て、生き物の存在を顧みるきっかけとなれば幸いです。

でもねえ、ウチの相方
「これ、、欲しいって言う人いるだろうけど、、、少ないだろうね」  

やっぱりね。


ちなみに最も命を戴いている我が家の製品は絹織物ですよ。



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