染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

骨乾燥中

2014年08月27日 10時06分47秒 | 動物 化石 鉱物

子供の自由研究で骨を洗っています。自分が食べた肉から取れる骨を展示することに大きな意味があると思いますので、その骨を使うってことになると時間的制約があります。しかも天候が不順です。

そんな中、明日から学校が始まります。まだ骨は乾いておりません。もっと早くから始まとけば良いのになあと思いながら、もしこれが不完全な状態だと、学校というちょっと湿度の高い環境における最悪の状況が垣間見えるわけですので、乾燥は大事。

まあ、燃えることもあるまいと思い、鉄瓶の上で乾燥中。意外と染み出してきますよ。

十分に乾燥し油抜きしておかないと、猫も食べるので、油断できません。




自由研究 2014

2014年08月20日 23時52分28秒 | 子供
さて、そろそろまずくなってまいりました子供の自由研究。特に長女。
今年は自分でやるって言ってこそこそやっているようでしたが、なんともまとめに入る気配がない。どうすんだって言っとるんですが、どうにもならない上に、他の宿題さえも終わっていない。
相方も基本的に出来のいい子供だったので、そのうちやるでしょうと言った感じであります。

でも、出来の悪かった者から言わせていただくと、絶対にやらんよ。一学期のことなんか皆忘れとりますよ。そういう出来の悪い子のために宿題があるんですよ。
宿題なんか無くていいよって頭のいい先生方が言っておりますが、あんたの周りは頭のいい子しか集まってないでしょうが。あんたは出来が良かったからそれでいいですよ。出来の悪い子のために宿題があるんですよ。わかんないでしょうけどね。って言ってやりたい。

そう思って、先日夏休みも2週間を切った頃、お願いをしました。
「とりあえず、2日。父ちゃんに付き合って、工作しなさい。壊れた通学用のバックを作りなさい」と言ってあります。
しょうがなさそうに頷いておりましたが、まあ、今のは壊れてるし、自分の使うものだし調度良いでしょと言ってあります。
兎に角1日でなこうが喚こうが制作させて、もう1日で皮革について調べさせるつもり。素材は売るほどあるから問題ない。後はやらせるだけでありますが、それまでに他のものがどこまで出来るかであります。それでもまあ、2日じゃ出来ないでしょうけど、、、、


画像は今使っている通学用バック。僕が作ったものですが、使用後3年3ヶ月で取っ手のところが切れてきたんですね。ラミネート加工された革で、本人もそれなりに気に入ってくれていました。よく頑張ったと思います。取手変えれば使えますけど、汚れやヘタリが目立ちますね。これがいい感じにならないのがこの加工。だから嫌いです。


そろそろ父親が怒り出しそうだと感じている様子ですが、全くやらないのは親譲りであります。ひっぱたかれないとやらなかった親に何が出来るのかみものでありますが、自由研究に関しては妥協は許さないですよ。

次女もこれからですが、骨やるって言ってます。

そんな長女を(無理やり)連れて行く予定の皮革の講座。25日です。上手くできたら報告したいと思います。出来たらではなく、やらせるのですけどね。

続 時計のベルトの裏側

2014年08月20日 08時57分43秒 | 鹿革制品
先日のひき続いて革のベルトを制作しました。
クレイジーアワーというちょっと変わった時計のベルトを制作しましたが、折角クレイジーって言うくらいなら、ということで、馬革で制作。
ちょっとやわらかいのですが、まあ、なんとかいい感じです。裏はもちろん朝霧の鹿です。猫が食べたタンニン鞣しです。

それから、鹿革ならば何でもいいかと言われますが、個人的にはよくありません。
世間に流通している鹿革はクロム鞣しが大半を占めています。日本の鹿革はほとんど中国や北米産の物のようですが、生産性などから、クロムという金属でなめされています。このクロム鞣しは悪くはないのですが、3価クロムというそこら辺に普通にあるもので鞣します。これを焼却すると酸化して六価クロムになります。これはちょっと有害な金属となりますので、皮革が不燃ごみ指定されるのはこんなことが理由です。

このことが悪いとかクロム鞣しはいけないとか言うつもりはありません。それはそれでしっかり処分すればいいだけです。

ただ、仕上がりに大きな違いがでます。
鹿にかぎらず、タンニンなめしはよく水を吸います。すると脂が抜けやすくなり硬くなってしまいます。でも鹿はあまり硬くなりません。基本的にタンニン鞣しはもともと硬いです。ただこの鹿革は柔らかいです。このへんは細かい鞣し方の違いもあるのですが、時間があればおいおいお知らせしたいです。

クロム鞣しは、水に強いです。撥水効果があります。ですから、個人的な染色が難しいです。工場での染色が一般的です。
そして兎に角柔らかいです。また工程も少くすみ、タンニン鞣しに比べて安価で製造できます。被服に多く使われているのはこんな理由からです。

するとですね、この素材感の違いは鹿では随分違います。同じ素材ということから比べてみると、レーヨンと綿くらい違います。
この違いも染織家でないとわからないかもしれませんが、そのくらい違う。知らない人もいますが、レーヨンも綿からできているんですね。ですから、レーヨンは天然染料で染まります。

タンニン鞣しの革は汗を吸ってくれますが、クロム鞣しは吸いません。これは素材の特性なので、仕方がありません。でも、それぞれ濡れてもあまり硬くなりませんから、他の皮革に比べて良いことに変わりはありません。でもどうせ使うなら、水分を吸うタンニン鞣しを使ったほうがいいに決まっています。でも、残念ながら、市場に出回っている鹿革はほぼクロム鞣しです。
ですから、裏を鹿革で作っているものはそうは無いです。これは多くの人に体感していただきたいと思っています。

という、僕の作る鹿革ベルトがいいよっていう話でした。


革のベルトは基本受注生産となります。
時計の大きさや形状によってベルトの大きさが変わることと、時計の保証ができかねるからです。
面白い時計で作ってはおりますので、これが欲しいと言われれば、お譲りすることは可能です。価格は応談でお願いします。

裏はこんなです。
裏を染める時はどうしても、アカハライモリを思い浮かべるのは僕だけではないと思います。


革のワークショップ

2014年08月16日 00時57分51秒 | 鹿革制品
今月末に革のワークショップを行います。
これを作れっていうワークショップではなく、参加者が作りたいものを作るというワークショップ。しかも何を作るか解らない。まあ、無茶ですね。

そんな中で、時計のベルトを作りたいという人がおられるので、自分の記憶を呼び戻すため、ベルトのないものにベルトを製作。
時計は他にもまだあるんですが、まあ、明日にでももう少しやりたいと思います。出来るのかどうかと言う事と、そんな時計ばかりあって使うのかって問題も未だあるんですが、それはそれです。

裏は鹿革です。表は牛革。やはりベルトの内側は鹿に限ります。鹿も短所はあるけれど、ベルトの内側には鹿が最も適しています。断言できます。





手前のフランク三浦の逆回転時計は既に一年くらい使っているのですが、裏の鹿革は汗を吸っているはずですが、固くならない。すごく良いです。

今回の時計はムーミンの限定もの。そんなに有名のものではないと思いますが、裏にシリアルナンバーがあり、185/300 と入っています。
折角時計は2つも入っているにもかかわらず、文字盤にムーミン谷の絵が書かれているので、とても読みづらい。

僕の時計は基本わかりづらいので、まあ問題ありません。時間なんてだいたいわかっていればいいんですよ。

骨、頂きました

2014年08月07日 20時47分00秒 | 動物 化石 鉱物
「角のある骨いる?」
と聞かれまして、断る人がいるとは思いませんが、頂けるのならいただきます。と言って頂きました。
もう返してって言われても返しません。

それから、この骨の経緯を伺って、色々考えることがありましたので、書いておきます。

この骨を見つけたのは、4月。ゼンマイを取りに行った時だそうです。
皮が残った状態で全身があったそうで、皮を切って頭だけ持ってきて庭に埋めてくれていたそうです。大体3から4ヶ月で結構綺麗になるようです。
でも、お亡くなりになったのは何時だろうと考えてみると、、、もしかしたら2月の大雪じゃないかと思うんです。8日 16日

この大雪の後、噂ではかなりの鹿がお亡くなりになったという話がでましたが、結局良くわからずそのままでした。
それでも、それなりにいたんじゃないかとは思います。もちろん通常の自然死である可能性もあります。実際はよくわかりません。でも時期的には合致していますので、何らかの影響はあったかと思います。もしかしたら、その近くにもっと別個体がいるかもしれません。

熊が怖いけれど、ちょっと探しに行こうかと考えています。

ちょっと悔しいのが、この骨少し黄色ではあるんですが、結構綺麗。鼻の中の骨も綺麗に残っている。
うーん、、、やっぱり土が一番かなあ、、先日お会いした作家にも土に埋めるといいんじゃないかと言われ、別でも大きな骨の油抜きには土に埋めるのが早いとか言われました。色々試行錯誤して結局もとに戻るのか? 複雑である。

灯り展

2014年08月05日 20時34分23秒 | 芸術作品
「頭を割って豆を植える」
コンクリート、石、花豆 

本日「灯り展」に搬入に行きました。
山の中の個人の陶房にステージなどを設置して小さなイベントを行います。随分前から参加させて頂いておりまして、今回もこじんまりと出品させて頂いています。
展示会の趣旨は 戦争反対、戦争はもちろん広島、長崎の被害者への鎮魂であります。

感傷などに流されるのは好きではなく、原爆の被害者をどうこうしろというのも好きではありません。未来にこれだけの不安を抱えているのだから、これ以上悪くしないで、暗黒の歴史を繰り返さないでほしいと思っています。



仕事もしていますよ。

2014年08月05日 07時36分26秒 | 鹿革制品
ちょっと前、すでに商品も納品してきました。でも、商品の写真撮るの忘れました。
鹿革小物製作中で、心配してくれた子が覗きにきました。

とうさん、ちゃんと仕事してるか?



まあ、もちろん色々やっていますよ。足元にあるやつ。
貴方が邪魔しなければね。




向かい側では子供が夏休みの宿題をしています。

更新出来ていない時は仕事してることが多い場合と、何もしなくて何も更新することがないことの2通りですね。