染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

富士山麓展(仮)

2013年07月28日 12時44分19秒 | 芸術作品
色々な方とお付き合いをさせて頂くうちに、様々な企画に声をかけて頂いています。
もうすぐですが,今年末に「富士山麓の森の状態を紹介して,これから我々はどのように共存共栄して行かなくてはならないか」と言う壮大なテーマの企画を立案中です。
こんな盛大なテーマを仲間内でやろうとしているんだから,恐ろしいですね。

ワークショップには鹿革のクラフトや南稜の森の植物による染色等を週末や休日に予定しています。

ワークショップやパネル展示を含めて行う事は可能ですが,それだけでは大変堅苦しい物になりがちです。
パネルも上手な方に描いて頂く予定なので,面白くなるだろうと思いますが,展示室が大きく開いているので,もったいない。
鹿の骨や皮革でも良いのですが,それを使った造形作品を作ろうと思っています。

自分の中でもいくつか面白そうな物が出来つつあるので,作家を何名か誘ってちょっとした企画展が出来ると良いかと思っています。
詳細は全くではありませんが,決まっていないので,決まり次第ご報告します。

皮革の染め

2013年07月25日 19時45分16秒 | 工房豆
先日終了した工房展の期間中にカバンのメンテナンスというか、染めなおしというか、何とか使えるようにしてくれって言う漠然とした依頼を受けました。
ちょっとシミとかひどいんで使わなかったんだけれど、素材はいいので、使えるようにしていただければいいな。とまあ軽い感じでお話を頂いたので、そんなもんだろうと軽く了解しましたが、これがスゴイことになっていました。
まともには、手の施しようがない感じでした。
依頼者と一緒に笑っちゃうくらい。張替えですよこれ~。って感じで。

たぶんヌメ革でとってもいい感じの革。もともと結構頑丈だから、もっていたんだと思います。依頼人の名誉のために画像は撮っておりませんが、コレが直せたら、見直されるんじゃない?とか考えつつ直しにかかりました。

僕はあんまり薬品とか使わないので、なんでもまず水洗いですが、水を試しに付けてみてもなかなか変化ありません。シミが水とかではなくて、革のオイル分じゃないかと思いました。結構水に浸透されているんですね。それを陰干しとかではなく適当に乾かしたった感じなので、斑がかなりでている。まだらなんですな。しかも固い。シミはカビかもしれませんけどね。

これじゃあしょうがないってんで、もう染めました。実際茶色ですが、赤を強めにしました。何度も何度も染めて、シミがわかりづらくなるくらい。




全体は染めるときに濡らしますんで、形も直しつつ乾燥に入ります。
そうです、このカバン、持ち手が収納されることもあり、抱えてもっていたようなので、底の部分がかなり変形していました。ああでもないこうでもないと言いながら、形を整えます。でも、裏側がもうオイルが無くなっているので、固いんですね。革が伸びません。
染色している時に思ったんですが、ご依頼を受けるときに、使えれば何色でもいいよって言われたので、一箇所染めてから思ったんですが、前後左右ブロックごとに色変えれば面白いんじゃない?って相方に言ったら、

「これはあなたの鞄じゃない」

と、一括されました。




そんなこんなで1色で染め上げました。シミはなんとなく分かるんですが、とりあえずワックスを浸透させています。
この後、もう何度かワックスを塗って、表面のコーティングを施してなんとかなるかなって思っているんですが、ワックスの十分な乾燥を待ちつつ作業することになるので、来週末くらいに納品できればいいかと思っています。

明日投票日ですよ

2013年07月20日 16時37分27秒 | Weblog
明日投票日です。仕事中です。
期日前投票がありますんで、まあ最終日と言っていいのかもしれませんが、とにかく明日です。
僕は選挙が好きです。これまで一度も棄権などしたことはありません。

今回の選挙の争点は福島での原発事故以来、エネルギー政策は大きな争点となるべきだと思っていますが、今回更にTPP参加、憲法改正(?)と国の存亡を揺るがすことを公約としている与党に待ったをかけられるか否かと言う大きな課題にもかかわらず、与党側は今さら経済の話で論点と争点をはぐらかしているとしか言えない状態です。

フェイスブックなどで色々な情報が入ってきます。
私のページの中ではこんな世の中と与党の言動をみて、間違っても与党には投票しないだろうと思われるのだけれど、世論調査では自民圧勝か?と言っている。原発事故は問題であるし、民主党の対応も悪かったけれど、その失敗を踏まえた政策を現有与党が行えたかといえば、答えは否。かえって、後退したかもしれないし、避難民の方には更に厳しい状況であると感じます。残念ながら人権無視としか感じられない。
簡単にいえば無策なんですな。何もしないで荒廃していく土地を荒廃するままにしている。そうすれば、自然とヒトが住める土地ではなくなってしまう。それを期待していると感じています。
それを前政権のせいにしている。

確かに私のフェイスブックの仲間には人に優しい方が多いし、作家が多いこともあり、僕もそうですが、多少の不便などなんてことないと思っている。
それよりも今の子供たちに我々が甘受してきた負の遺産を残さないで我々の世代で精算したいと思っています。
僕の友人達の中の比率はおそらく8割以上がTPP反対、原発廃炉で、9割以上が憲法改正反対でしょうから、自民圧勝ような世論調査はわからないので、安倍総理大臣のフェイスブックページみてみました。

盲目的に支持する方々のご意見は、緑の党の三宅洋一さんを支持する方も同様ですが、ちょっと恐ろしい。
三宅さんの方は何かの変化を求める人がファン心理にもにた盲目感が感じられ微笑ましくもあります。これが長続きしてくれればいいのにと思いますが、なかなかそうも行かないでしょう。
それよりも総理の支持者の盲目感は恐ろしい。支持者はは特にご高齢の方が多い感じがしました。福島はかわいそうであるけれど、日本経済発展、高度成長期、及びバブル時代の再興のためあえて犠牲となってもらおうと言う感じがひしひしと感じられる。実際に戦争経験者も減り、戦車や戦闘機、空母が大好きだった幼少時代を過ごした人が多いのではないかと思う。本当の戦争を語ってくれる人がいなくなったことも残念だ。自分が行かなくて済むから、戦争してでも隣国との国境を守るべきだと思っている。つまり戦争が好きなんですな。ある程度の地位を持っている方も多いのかもしれません。モンスターズ・インクの所長のように会社の存続のためには手段を選ばず、社外の事は二の次なんだと感じる。


総理側近から漏れでている、国軍創設。原発輸出、核のゴミの輸入。TPPについては常に違った情報が入る状態と、何も決まっていないんじゃないかとも思われますので、僕はよくわかりませんが、でも、前回の選挙大反対と言っていたじゃないか、その清算してくださいよって思う。人として何かしらの説明をください。

三宅さん支持者も与党支持者も基本は日本を何とかしようよって事は同じだと思うけど、

ちょっと不便になるかもしれないけれど、大事なものは残していって、これおかしいから、皆が納得するように相談しようよ。
ってのと、

不便もおなかがすくのも嫌だし、自分の土地や財産を奪われる前にそんな気起こさないように武器持って、俺の言うとおりにしていればいいんだ。

ってのは根本的に違う。

僕は宗教や理念を押し付けるような政治団体は嫌いです。でも頭ごなしに話を聞かないような人も嫌いです。対話してお互いの納得できる点を探るのが話しあいであると思います。それを疎かにして恫喝や論破していく事が正義と思っている人ばかりで残念です。判断の速度が全く違ってくるけれど、みんなが納得できればそれが一番いいじゃないかと思いますよ。

それでも明日は来るし、仕事こなしていかなくてはならんのですよ。

工房期間中の染め

2013年07月16日 22時37分05秒 | 工房豆
先日、工房展会場にいらしたお客様から、服の染めの依頼を受けました。2点。1つはベージから黄色のもの。これはまだ時間がかかるので、手つかずですが、とりあえずもう一点の藍染めを依頼されたものを染めました。

藍染めの依頼は時々あるのですが、今回は薄い色にしてほしいと言われました。
僕の作るものでは基本的にそれほど色が薄いものはありません。ですので、グラデーションを施した生地のココらへんと指定されました。
それはいわゆる、かめのぞき という色合いでした。
名前の由来は、藍甕に初め色合いを見るための試し染めみたいな感じのいろ。そんな意味で付けられていると思われます。

コレはまあ難しいです。いろいろな意味で難しいです。染めるのはそれほどでもありませんが、わりあい染まりすぎてしまうという難しさと、色あせしやすいという問題があります。
ですから、仕事としてはあまり感心しないのですが、藍を薄く建てて、数回に分けて染めました。
数回に分けている時点で「かめのぞき」ではないのですが、比喩なので、許していただきたいです。
それはそれとして、薄い色というのは、正直不安なので、嫌なんです。資金と手間はかかるけども、コレでもかって濃くしたほうが気分的に楽です。

でもこちらのご婦人の依頼以外にも、薄い藍色をご所望の方が意外と多くて驚いています。
なので、試しに一枚マフラーを染めてみました。画像よりかなり薄いです。大丈夫かなコレって感じです。なので、ご購入された方は是非暫く寝かしていただけると幸いです。ちょっとだけれど、色が落ち着く感じがしますし、ちゃんと定着すると思われます。




染織工房豆 fiber art studio MAME

work of material #6   大切な仕事

2013年7月11日~19日  10時~17時 最終日は15時 期間中無休

江戸屋本店ギャラリー
富士宮市宮町3-2 0544-27-2003

工房展 4日目

2013年07月14日 21時25分17秒 | 工房豆
工房展も前半戦を終了しましたが、まあこんな感じかな、暑い日が続いている中、いらしていただいた方々には本当に感謝しています。これから来て頂ける方もお体に無理の無いようおねがいいたします。でも、会場はそれなりに涼しいです。

画像ニジマスBAG 先日友人が持っていたアメリカ製のレインボートラウトBAGを見て、この顔つきはどう見ても鮭だ、僕ならもっといけるはずと思いつきで制作してしまったものです。

結果から言えば、ちょっと残念な結果になっていますが、こんなギャンブルもします。明日の自分は自分でも解りません。



会場では二匹の鱒(クニマス、ニジマス)が泳いでいます。

それから、友達のつてで募金活動しています。
大きな犬の治療費の捻出のためにポストカードを委託販売しています。200円。ステキですよ。
全てが治療費に回されるようです。詳しくは会場にて。



その犬の名はケルベロス。魔界の番犬であります。会場にて募金箱作りました。暇でしょうがないから作ったわけではないですよ。アーチスト イン レジデンスならぬギャラリーです。

工房展 本日開催

2013年07月11日 06時19分56秒 | 工房豆
本日より、工房展を開催しています。よろしくお願い致します。
ホントにあれこれお見せしたいのですが、割愛する商品もあります。展示品が売れたら、また追加変更いたします。
よろしくお願いします。


染織工房豆 fiber art studio MAME

work of material #6   大切な仕事

2013年7月11日~19日  10時~17時 最終日は15時 期間中無休

江戸屋本店ギャラリー
富士宮市宮町3-2 0544-27-2003

本日の染め

2013年07月09日 23時59分39秒 | 工房豆
もう日が変わりましたが、9日のうちに染めました。あれとかこれとか考えているものが大体出来ました。
いつも貧乏性で枚数を増やしがちですが、今回はいつもよりも贅沢に染料を使用。いい色が出来ました。

何とか冨士山。チョビっと膨らんでいるのが実は宝永山。のつもり。噴火していそうな感じで申し訳ないんですが、絞りだから、仕方がありません。と言うのはいいわけです。本来ならばもう少し変えられたはず。

赤青黄と染めましたが、昨日より少ないので、作業は楽です。色々とごっちゃになってしまっていますが、まあよろしいんじゃないでしょうか

本日の染め

2013年07月08日 23時01分34秒 | 工房豆
本日の染めは、クリ染め。
きれいな色ですが、基本下地染めなので、大変なばかりで身がない感じがしてしょうがないです。
手前は絹。奥が木綿素材。
絹はそのままですが、綿生地は少し絞りを入れて染め重ねます。
どんなものにしようか思案中ですが、富士山とりあえずいっときますかね。先日のまちなかアートギャラリーで、普段富士山なんか描かない人までが冨士山描いていましたが、そういうものかしらね。とりあえず数点飾り用にでも染めますか。

明日重ね染め、あれとアレとアレ、、、、とか考えると、、無理でしょって思うんですが、明後日搬入なんですよね。工房展。

「無理を承知でやってみる」
座右の銘ですな。相方に言わせると、「承知はしていない」らしいですけど。


紙で作るのもファイバーアート

2013年07月05日 00時15分32秒 | 芸術作品
えーとですね、紙でカバくん製作中です。まあ、精密で厳密なカバくんではないです。張り子ですしね。
ボタニカルのような博物学的な要素はないので、動物を作るときに個人的には正確さはあまり気にしていません。理解はしていますが、その対象の持つイメージや意味が伝わればいいと思っています。
それでも解らない場合、タイトルにつけちゃえばいいんですけど、ま、わかるでしょあんまりメジャーでない動物でなければ。

そうだな、例えば、ユキヒョウとヒョウの違いが分かる人とわからないヒトがいるし、マサイキリンとアミメキリン。全然違うけれど、わからないヒトも多い。ああ、カバで言うなら、カバと、コビトカバの違いとか。全く違うけれど、コビトカバ知らない人の方が多い。この間相方とカバの絵を見ながら、ぼくが、「このカバの絵、メスで若いね」と言ったら、不思議そうな顔していたが、そんなもんですよ。大体日本人でありながらカバの重吉と福子知らないなんてどうかしてるぜとか行ってもわからないでしょ。

例が長くて意味が無いので端折っていいのですが、解っていて、それをしないのはあまり意味が無いと思っているからです。そんなこと僕がわかっていればいいんですね。

いいわけがましいのですが、この精密ではないカバくんを制作するのは、3ヶ月ほど前に紙を使った企画展に参加しないかって言われたこと。
頼む側は素材を指定してきて恐縮していましたが、繊維造形家に何を言わんや、全然問題ありません。とか言いながら、制作したのが張り子ってどうなのよって思いましたが、作りたかったから仕方ありませんな。

勢い余って個展が出来そうな会場でやることになったので、頑張らなくてはなりません。来る者拒まず皆了解して参加することにしたら、9月から10月まで、参加する展示会が、4つ。それぞれかぶってますがな。あれ、今年はちゃんと染織するんじゃなかったのかと思いますが、今月末にもコンクリ流しをしなくてはなりません。

8月も小さな企画展2つ参加します。こちらは作品展示のみですが、外展示です。
それよりも来週工房展です。ちゃんとしようよって思う。

きのこ展で思い出したカメラのこと

2013年07月02日 00時00分43秒 | 芸術作品
9月に「きのこ展」という企画展に参加予定。
軽井沢でも展示があって搬入日がかぶってるんですが、まあ、なんとかなるでしょう。
どちらも詳細は近づいたらお知らせしますが、展示における画像を幾つか撮影してみました。プロではないので、まあ良い感じにとれれば問題ないんですが、デジタルになってからどうも色合いに不満がある。
フィルム式のカメラだと、今よりも緊張しながら撮っていたのかもしれませんが、その頃の写真の方が良い感じがする。カメラまかせであったことも多いけれど、それにしても、今のカメラ、機能がありすぎて色々できる、すると、本当の色がどの色かわからなくなってきてしまう。

 


この二枚どちらも同じ環境で撮りましたが、シャッタースピードや露出、ホワイトバランスとかを変えてます。いい悪いではないけれど、どっちが実物に近いのか、今になってはわからなくなってきます。

かつて、スポーツ写真を仕事で撮っていた友人とカメラの意味について話をしたことを今でも覚えています。そのことは今の自分に随分と影響を与えたと思います。

写真の本当の価値は何かと問えば、時間を捉えること。

流れてしまう時間を留めておくことが写真の大きな意味の1つだと思う。極端に言えば、報道写真が写真の意味を強く表した表現方法の1つであるのではないかと話したことを覚えています。勿論それだけではないですよ。写真の意味は。

ですから、僕はカメラに今あるものをとりあえず忠実に撮って欲しいんですけど、今のカメラは色々な機能がついていて、写真を撮っても本当の色はどの色か、僕にはわからなくなってきている。

カメラって難しいねえと嘆きながら、撮影は続きます。