コウちゃんの初恋
のヒトであるきららちゃんの弟、パク。
コウちゃんよりも2つ3つ年上のおにいちゃん。
小っちゃい頃は、しょっちゅう一緒に遊んでもらったものだ。
コウちゃんがいない!!!
と思ったら、きららちゃんとパクのお父さんが、コウちゃんも一緒にお散歩に連れて行ってくれてたりもした。
コウちゃんは、きららちゃんちのお父さんが大好きだった。
そのお父さんが、ある日突然お星さまになってしまい、コウちゃんがこのちっちゃいおともだち姉弟に遊んでもらうこともなくなってしまったのだが…。
今でも極たま~に、パクに出会うことがある。
「コウタロウ!久しぶり! 遊んでやろか?」
お散歩途中でばったり会ったパクは、大きくなったコウちゃんの巨体におじる風もなく突進してくる。
自慢ぢゃないがコウちゃんは、パクとプロレスごっこをして優勢になったことがない。
いっつもパクに飛び掛かられて、ムキーッと噛まれてお顔が二等辺三角形になったこともしばしば…。
なので、コウちゃんは、ジツは今でもパクが苦手なのだ。
なので、出来ればあんましパクとは遊びたくないと思っている。
本当は、きららちゃんと遊べたらそれで満足なのだが、きららちゃんもお星さまになってしまってもう久しい。
結局今日もついっと知らんぷりしてパクをやり過ごそうとするコウちゃん。
でも、ちゃんと覚えているんだな、パクのコト。
なので、パクにもパクの新しいおかぁさんにも吠えたりしない。
パクも余所でオトモダチを見かけようものなら大暴れらしいのだが、コウちゃんに向かってケンケン吠えたてたりすることもない。
お互い、出会ったら感涙にむせんで抱擁を交わすほどの仲良しではないが、どちらも相手をちゃんと認めているカンジ。
そして、今日はちょっと、一緒にお散歩なんぞしてみたりして…。
そして、コウちゃんはパクちゃんと別れてお花見へ。
花園山は、もうすぐ花盛り。