徒然刀剣日記

刀剣修復工房の作品・修復実績と刀剣文化活動のご紹介

柄前製作(その1)

2011-11-27 10:59:58 | 拵工作
ここのところ手がけていた仕事の目処が立ったこともあり、今日から少しづつ拵工作を開始いたします。完全にこの仕事が片付くまでは、気が抜けないというのが正直なところですが…。合間合間に本職をこなしていかなければなりません。

お待ちいただいているお客様のことを考えると、一日でも早い工作を心がけなければなりませんが、こと拵工作に関しては1mmの誤差で仕上がりに大きな影響を与えてしまいます。
そのため、細心の注意を払うための最善策として、納期を定めないのが私の方針です。
偉そうに『方針』などと言っておりますが、お待ちいただいているお客様!どうかご容赦くださいませ。

さてさて、今回修復を手がける作品は、俗に言うサビ身の脇差です。
付属する鞘・刀装具は素晴らしい状態で、江戸中期は下らない作品です。
刀身の状態も申し分なく、研磨により見違える程の輝きを取り戻すでしょう。

お客様よりお預りしたものは以下の通りです。



・刀身(サビ身)
・ハバキ(金着せ二重)
・鞘(江戸末期)
・時代刀装具(目貫、鍔、切羽、小柄、柄縁)
・鮫皮

当初、時代の柄下地も付属されていましたが、状態を確認しました結果、使用不能と判断。
柄下地を1から興すことといたします。

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