来し方春秋

市井の人々との来し方をめぐって

日帰りバスツアー

2008-06-07 19:42:24 | 自分史
梅雨のなか、日帰りバスツアーで、岐阜県可児市にある「花フェスタ記念公園」に6万株というバラの花を見に行った。

天気予報は曇り後雨だったが、朝の出発から午後4時くらいまでは雨にも降られず、公園内の散策にはうってつけの天気だった。

80ヘクタールの園内は、整然とバラが植えられ、鑑賞する歩道もゆったりと広く、伸びやかな感じで、すごくよかった。バラは幾らか最盛期を過ぎたていたようだが、まだまだ咲き競っていた。

飲食もレストランもあったが、イスやテーブルが置かれたガーデンのような場所もあり、また芝生に座って憩う姿も見られ、日がな一日お弁当をもって何時間でもいてみたいと思わせる、開放感があった。

バスツアーは、本当に便利だ。日帰りだから、行動に制約はあるが、運転や移動する疲れはない。自分史の会の気さくな仲間と一緒だったから、バスの中の会話とガーデンでの昼食は、なおさら楽しかった。

日光・月光菩薩さま

2008-06-04 21:06:07 | 文化伝統
先週土曜日に東京へ行ったついでに、東京国立博物館で開催中の「国宝薬師寺展」で2体の菩薩様にお会いしてきた。

国立新美術館のモディリアーニ展も魅力的だったが、迷うことなく、国宝日光菩薩立像・国宝月光菩薩立像を一目拝観したいと思ったのだ。なんていったって、今回はじめてそのお姿の全容をさらしたのであるから‥‥。

一言で表現するなら、柔らかな肌をさえ思わせるその生々しい体躯にただただ圧倒された‥‥。身の丈3メートルという大きさばかりでない。 2体の菩薩様の前には1メートル20セントの舞台のような壇が造られていて、寺院では下から見上げる菩提様のお顔と、ほぼ同じ目線で対峙できたのだ。

その表情は、なにか微笑んでいるような、それでいて凛と涼し気であるようにも見える。一旦目を離してまた眺めると 、今度は邪気さえ感じられる‥‥。何とも不思議な気持ちにさせられた。

その壇を下りると、菩提様のまわりを一周して横から後ろから眺められる。これが話題の光背を外した本邦初のお姿である。

台座を合わせると3メートル70センチ、くびれた胴、くねった腰、手のポーズなど、自然で柔らかな立ち姿はまるで母体のようで、あたたかな香りを放っているかのような雰囲気がただよっていた。慈悲とでも云おうか‥‥。

入館まで雨の中70分待たされたが、深く心に感じたひとときだった。