来し方春秋

市井の人々との来し方をめぐって

長寿は一つの芸

2008-01-08 17:44:06 | 自分史
新年最初の自分史教室が開かれた。出席率は57%とやや悪い。が、最高齢の方は今年米寿の88歳。早生まれで今年80歳になられる方もいらっしゃる。

それぞれ元気に自分史教室に通ってこられる秘訣について雑談したが、何よりも自分の身体をご存知だ。高齢になれば当然起きる、心も身体もいうことを聞かなくなる状態をとっくに越えて、超然とご自身と付き合っている。その完璧なること、一つの芸である。

私の分析するところでは、自分史を書くために全身全霊を記憶の呼び戻しに傾注するとき、前頭葉はフル回転して思考し、脳が活性化されるからであろう。脳の活性化というより、新しい細胞が創られているようにも思う。

今年も、機智に富んだ生き様をお持ちのメンバーに、若輩の私は、目からウロコ状態で、いっぱい教えられることだろう。

遠い昔、私の祖父が食卓で、ご飯のおかわりを母に出すとき、もう一口お願い、といい、母が一口より余分に盛った茶碗を差し出すと、もうこれくらい落としてくれ、と指で小さな円を作って母に戻していた。私は、そのくらいなら食べちゃへばいいのに、といつも思った。

今の私にも、そういうことがある。残りの一口が食べ過ぎになるのだ。苦しくて、その一口が何十倍にもなって胃にのしかかって来る。その限界のところ、ここまでよという加減が、時々失敗もするが、分かるようになった。祖父の〝もう一口〟へのこだわりが、今なら、尊敬を持って分かる。

懐疑心が募る社会になったなぁ~

2008-01-04 18:26:33 | 自分史
ただ一つの商品「自分史マニュアルメモリーノートと保存箱」を、ネット販売している。北は北海道から南は四国・中国地方の方々からご注文を頂いている。販売数は年間数十冊だが、ネットに載せるだけで買っていただいていることは、有難いことである。

新年早々、nobody@xxx.xx.xx という人物さんから、1冊注文のメールが届いた。@xxx.xx.xx でメールが届くことすら???の私には、果たして販売してもいいものかどうか……、迷っている。住所もお名前も明記されているから、販売できないことはないが……、コンなの勝手に書けるしなぁ~と、まだ放ってある。

販売して8年になるがこんなの始めて。詐欺がまいの勧誘の電話もあるし、某有名な社名を冠して社名を名乗り 「~になりました。お手続きをします。FAXに書いて返信してください」というような、消費者の意思の確認を省いて(その前段のサービス内容の説明は勿論なし)、訳の分からぬうちに契約を完了させてしまうトークなど、怪しいなぁ、と思うことを度々経験しているので、なおさら懐疑深くなっているのだろうか、とも思うが、やはりnobodyじゃあなぁ~。

新年を迎えて

2008-01-03 17:41:03 | 意識と行動
2008年を迎え、気持ちを新たにスタートした。新たな気持ちといいながら、十数年前よりは躍動感は小さい。午前0時をはさんだ07年12月31日と08年1月1日との線引きが、自分の中であまり意味を持たなくなっているからだろう。つまりは、物事は続くし、生きることも何ら変わりは無いし、人の世は厳しいし、時間にも気持ちにもゆとりや余裕はないし、倦まず弛まずの連続だよ、今年も という思いが自然とするからである。

そんな月日の流れの中で、一服の清涼があればそれでいい。身の丈に適う好事があればそれでいいと思っている。

好きなことを生業として長年続けていると、独特の世界が見えてくる。独特といっても特別のことという意味合いでなく、他人には説明のしようが無い自分にしか分からない境地というものが現れてくることがある。その中にだけにある、喜びや悲しみを含めた境地(感覚)こそが、私の線引きや新たなるスタートとなのである。

ということで、今年も目の前にあることに、淡々と努める所存です。宜しくお願い致します。