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元巨人・クロマティをめぐる珍騒動と小学館M氏との怪しい接点が発覚! について書いたので報告するぞ

2013-07-23 12:11:41 | Weblog
さあ! 9月までに300人に到達しなかったら辞めることを宣言しているオレのメルマガ「クモの糸」(夜間飛行)ですが、内容をここで一部公開するゾ! もうやけっぱちだっ! 今回は6月27日に公開した「【1.過去に仕事で発生したトンデモ事件】元巨人・クロマティをめぐる珍騒動と小学館M氏との怪しい接点が発覚!」というネタであります。

こんな珍事件などをメルマガでは毎回お届けしております。ガハハハハ。URLはこちらです。ウヒヒ

(しつこくURL貼っとくぞ)
http://yakan-hiko.com/nakagawa.html



プロ野球の歴史において、最強の外国人選手は誰か? という話になった場合、バース、ブライアント、ホーナー、デストラーデ、ローズ、カブレラなどなど様々な名前が出てくるかと思いますが、忘れてはいけないのが巨人にいたウォーレン・クロマティです。ホームランを打ったら頭を指さして「頭のデキが違うぜ」と言いたいかのように相手投手をおちょくり、観客に対してバンザイを強要する実に愛嬌のある選手でした。

実力もすさまじく、1987年には打率.387を達成するほどでした。そんなクロマティは1984年~1990年まで日本球界で活躍しましたが、2005年に突如として再び日本で脚光を浴びます。皆さん、覚えてますかね??

講談社の漫画『魁!! クロマティ高校』が映画化された際に、「オレの名前を勝手に使いやがって!」と激怒し、クロマティは映画の公開差し止めの仮処分申請を東京地裁に申し立てたのです。『魁!! クロマティ高校』はクロマティ高校という名前の不良高校を舞台としたギャグ漫画です。クラスメイトにゴリラやロボットがいたり、なぜか突然相撲部に皆で入部したり、サルが支配する惑星に高校生が放り出されたりするとんでもない話なのですが、私は大好きです。

【クロマティ 「週刊ポスト」に怒りをぶちまける。デストラーデは……】

で、クロマティは、このことを報じた「週刊ポスト」の取材に対して以下のように怒りをぶちまけています。

「この漫画のことを知ったのは3年ぐらい前だ。(中略)そこに描かれてるのは『バッド・スクール』と『バッド・ボーイズ』じゃないか? いっておくが、オレは高校時代、授業には全部出席していたし、先生や生徒からも人気があった。特に野球に関しては『お手本』のような生徒、優等生だったんだ」

 まぁ、クロマティが同漫画に対してこう捉えるのは仕方ないですね。とはいっても、「クロマティ高校」に通う学生は不良とはいえ、ただのバカばっかりなんですよ。さらに、漫画のタイトルについてはコミックの1巻で明らかになっているのですが、悪そうな名前を担当編集者と作者で考えていたところ「黒」の文字が入っていると悪そうになるな、と思った結果、二人で急に思いついたのが「クロマティ高校」だったのですね。

 いわば適当に作られたタイトルなわけで、作中には日本球界に在籍した名外国人選手をもじった「デストラーデ高校」「バース高校」「ポンセ高校」「シピン高校」なんかも登場します。

 激怒したクロマティはデストラーデやバースにも共闘を持ちかけたようですが、二人はまったく相手にしなかったようですね。週刊ポストにもデストラーデのコメントが出ていますが、「それはどんな漫画なのか、ちょっと見てみたい。でも、彼のように法的手段に訴えるつもりはないよ」というものでした。バースのコメントは「そういえば彼がそんなことをいってたような気がする。でもそんな騒ぎになってるなんて知らなかった」と興味がなさそうなものでした。

【私と木下拓海君だけが知る不都合な真実】

 さて、この時クロマティが映画化を知ったのは同誌によると、1枚のFAXがきっかけだったそうです。当時、クロマティは米・独立リーグの「サムライ・ベアーズ」というチームの監督を務めていたのですが、そのチームの事務所に突然FAXが届いていたのです。それを見てクロマティは「なんで勝手に映画化されるんだ! 許せん!」となったのですが、週刊ポストにはそのFAX文面は記載されていません。ただし、こんな記述があります。

“クロマティ氏の元に届いた「今度、映画になります」というFAXには、皆、心当たりがないという”

 ここでいう「皆」とは出版社や映画配給会社のことですね。一体そのFAXには何が書かれていたのでしょうか。そこにはこう書かれていました。実際は英語で書かれていたのですが、訳しておきます。

「クロマティさん、こんにちは! 私は日本のテレビ情報誌・『テレビブロス』編集担当の木下拓海と申します。アメリカにもテレビガイドはありますが、それのサブカルチャー寄りのものだと思ってください。

 さて、この度、あなたの名前をタイトルにした『魁!! クロマティ高校』が見事映画化されます。これは実に名誉なことであります。ついては、映画化されたことへの喜びのコメントをいただけませんでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします!」

 はい、そうです。テレビブロスといえば、私です。実は、私と私の後輩・木下はこの時『魁!! クロマティ高校』が映画化されたことを記念し、テレビブロスで6ページの特集を作っていたんですよ。出演者のインタビューとか、登場人物が何コマに登場したか? といったバカ企画も混ぜた特集だったのですが、「やっぱクロマティのコメントも取らなくてはマズいでしょう」ということで、クロマティにFAXを送ったのですね。

 しかしながら、締め切りまでにクロマティからの回答は一切ナシ。私達は「おかしいなぁ、どうしたのかなぁ」なんて言いながら、クロマティのインタビューを載せるべきスペースに勝手に以下のような妄想インタビューを載せました。写真を勝手に使うのはまずいので、木下が似顔絵を書きました。一応「インタビュー」の文字の脇に「妄想」の文字は入れておきました。

――クロマティさん、映画化おめでとうございます。

クロマティ:あぁ、ありがとう。オレも長年の日本球界への貢献が認められた形で嬉しいよ。You達のその笑顔がこの映画の完成度の高さを示しているみたいだな。

――日本に数多くの外国人選手が来ましたが、まさか映画のタイトルになるなんて、クロマティさんくらいしかいない偉業ですよ!

クロマティ:まぁまぁ、照れるじゃねぇかよ。まずは、出演者の皆には、「お疲れ様」と言いたいね。オレは現在「サムライ・ベアーズ」の監督をしているが、やはり日本人のサムライ・スピリッツってのは大したもんだな。オレが日本でプレイをしている時も、カケフやコージ・ヤマモト、そしてエガワみたいにサムライ・スピリッツがある選手がたくさんいたものだ。それにしても最近のアメリカ人選手は根性が足りないよ。オレやバースやデストラーデみたいに、漫画に登場するくらい、実力をつける必要があるよな。

――そうですよね。クロマティさんの実力はピカ一でしたもんね。それでは、映画ファンに一言お願いします!

クロマティ:オレの名前がついた映画ができたか。感無量だぜ。オレの野球人生、メジャーバリバリではあったものの、日本での7年間はもっと楽しかったぜ。ぜひとも映画を観に行ってくれ。そうすればオレの偉大さも実感できると思う。ガハハハハ。

 今考えると、実にひどい妄想インタビューではある。そして、このインタビューがすでに青焼き(印刷直前段階の状態)になっていた時に突然ヤフー・トピックスに「クロマティ 映画公開差止要求」という記事が出るではないかっ!!!!

【クロマティ激怒! 必死の火消しと小学館との奇跡の邂逅】

 これを見たテレビブロスのK編集長は大日本印刷で「中川さん、なんかクロマティが怒っているみたいなので、クロマティのこの妄想インタビュー、外しましょう」と言いました。そこで、その部分にはコミックスの紹介を貼りつけるようなことにし、なんとか「クロマティ妄想インタビュー」は世に出なかったのであります。

 結果的に映画では「クロマティ氏とは関係ありません」といった注意書きが書かれる騒動になりました。これを受けて週刊ポストはクロマティに直撃取材を行ったのですが、なんと、この記事を編集したのが、現在NEWSポストセブンで一緒に仕事をしている編集・M氏だったのです!

 ある時仕事が終わって無駄話をしていたところ野球の話になり、「そういえば、クロマティが映画公開差止請求って話題がありましたよね」とM氏が言い、M氏の雇ったライターがアメリカまでクロマティに会いに行ったことを教えてくれました。

「なんか、映画公開を伝えるFAXが来たらしいんですけど、それを誰が送ったかが分からなかったという謎が残っているんですよ」

 これを聞いて私は仰天し、M氏にこう伝えました。

「つーか、それ、オレですよ! オレが子分の木下君に送らせたFAXですよ!!!! うぎゃーっ! まさかこんなところでMさんと繋がるとは!」

 M氏は「ガハハハハ、あの謎のFAXを送ったのは中川さんだったのですね、いやぁ、人生は色々ありますな!」と二人して盛り上がったのでした。つまり、私達があのFAXを送らなければ、クロマティは激怒することもなければ、バースとデストラーデに「共闘しようぜ」なんてオファーを出しては笑われることもなければ、出版社と映画配給会社が困惑することもなかったというわけなのです。

 すいません、関係各所にご迷惑をおかけしました。今、ここに懺悔いたします。

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