3月20日(通算16日目)
おいしい朝ご飯をたっぷりいただいて、民宿の女将さんに33番雪蹊寺までの道を教えて貰って元気にスタートです。
雪蹊寺で、34番種間寺までの道と、間違いやすいから気をつけたらいいよという場所を教えて貰いました。歩いていたら、途中で派手な車のおじさんが私の横に車を止めて「種間寺か?乗っていくか?」と声をかけて下さいました。
派手な車と地味なおじさんのギャップにちょっとビックリ。嬉しかったけど、出来る限りは歩きたいので、そう言ったら「気をつけて頑張って」と走り去って行かれました。
今までのお遍路中も、何度か車の方に声をかけていただいた事があって、申し訳ないなと思いながらお断りしたのですが、声をかけて下さる方もその辺りはわかって下さっているように思います。本当に感謝、感謝、有難い気持ちでいっぱいです。
34番種間寺を出て、35番清滝寺に向かって歩いていたら、種間寺を出た時に到着してすれ違った女性が、追いついて来られました。歩くスピードがものすごく速い!私も早足で歩きながら少し話をしました。
田舎暮らしだから歩くのが速いのかも、と笑ってらっしゃいましたが、出会った人からよく「歩くの速い!」と言われるそうです。しばらく一緒に歩いたのですが、とてもついて行けないので「お先にどうぞ」と自分のペースに戻ったら、アッという間に先に行ってしまわれました。
ゆったりとした大きな、仁淀川に沿って歩きました。
清滝寺に登る途中で、空にはハングライダーが・・気持ちよさそう~~
女性と出会って刺激されたせいか、思ったより早く35番清滝寺に到着。
36番青龍寺までの距離を計算してみて・・・たどり着けそうと思いました。
最初の計画では無理だろうと思って、途中の宿を探したのですが、どこもいっぱいで結局36番の先の国民宿舎に予約したので、36番を打ち終わって宿に入れたらいいなと思ったし、この時点では、行けそう!と思いました。
昼食代わりにバナナを食べて歩き始めようと思ったら、小雨が降り出しました。
途中で着るよりと思って合羽を着てスタートします。
ここからが迷いまくり。歩いて来た道を引き返して、途中から道をそれたらいいんだと地図を見ながら歩いたのですが、途中で全然わからなくなってしまいました。
とにかく大きな道に出ようと思って、出会ったお兄さんに聞いて歩いたけど、自分がどこにいるのか全然わかりません。
地図を見ながら考えていたら、歩いてきたおじいさんが「何番に行くの?」と声をかけて下さって「36番です」「じゃぁ、ここを真っ直ぐ行って、左に曲がって・・・・・」と詳しく教えて貰いました。ここからは順調に歩けたのですが、落とし穴はまだまだありました。。。
トンネルと、山登りの遍路道の分かれ道で、雨もひどくなりそうだしトンネルにしようかとも思ったのですが、、、結局山登りを選んでしまいました。(この時点ではお遍路マークもいっぱいあったし)
山登りはサクサクと歩けたのですが、(途中ちょっと滑りそうな所もありましたが・・)山を下りた所からお遍路マークはないし、どっちに歩いていいのか全然わかりません。
でも、立ち止まっていても誰も来そうにないし、聞けるようなお家もありません。
こっちかな、と思う方に歩き、お遍路マークを見つけた時は嬉しかったのですが、再び歩き始めるとまた道がわからなくなってしまいます。。。
地図を見ながら、どこなんだろう・・・と考えながら歩いていたら、「こっちですよ!」と呼ぶ声が聞こえました。
少し離れた家の前で立ち話されていた女性が走って来て、道を教えて下さいました。聞いた所によると、どうも道が整備中で少し変わっているらしいのです。
教えて貰った方向に歩いていたはずが、またわからなくなりました・・・。
バス停があったので、ここはどこ?と思ってバス停の表示を見ていたら、通りかかった車から「バスはあまり通りませんよ」と40代位の男性が声をかけて下さいました。
「いえ、バスに乗るのではなくて、ここはどこだろうと思って。」と言ったら、「どっちに行くんですか?」「青龍寺です。」「ああ、それならね・・・」と道を教えて下さったのですが、青龍寺に行くのに渡る宇佐大橋を大分通り過ぎていました。遍路道がわからなくて、街中をウロウロしているうちに通り過ぎてしまったみたいでした。
お礼を言って歩きだし、男性も車で走って行かれたのですが、すぐ引き返して来られ「今から歩いてでは、36番まで着けないかも知れません。送りましょうか?」と言って戴いたのですが・・・ひどくなった雨で合羽はびしょ濡れ。乗せて貰うのは申し訳ない気持ちです・・・。(正直、少し気持ちは動きました。)おまけに男性は36番の方に行かれるのではなさそうなのです。気を引き締めて「大丈夫です。道さえわかれば今日着けなくてもいいので。ありがとうございます」と言いました。
雨の中を歩き出してしばらくしたら、途中で出会った女性と再度会いました。(清滝寺でも会ったので3度目)青龍寺を打ち終えて引き返して来られたそうで、やっぱり歩くの速いなぁと感心しました。
「え~?何でこんな所にいるの?」「それが~、道間違えちゃって・・・」「雨ひどくなりそうだし、気をつけて」と話し、またどっかで会えたらいいね、と別れました。
そこから、なんとか青龍寺を打ち終えたいと思って、どんどんひどくなる雨の中を頑張って歩きました。でも・・・もう後少しという所で無常にも5時のサイレン。納経所は5時で終わりなのです。なんか力が抜けてしまいましたが、もしかしてちょっと時間超過で開いてるかも、なんて淡い期待で頑張って歩きました。(苦笑)
が、やっぱり閉まっていました。(当然と言えば当然です)門前のお店を閉めようとされていた男性に国民宿舎に行く道を尋ねたら、山を登って行くか、車の道。車の道は相当遠いそうで「電話したら迎えに来てくれるよ」「でも・・・こんなに濡れてるし、頑張って歩きます」と山を登ることにしたのですが・・・これがめちゃくちゃしんどくて、雨で足元は滑りそうだし、やっと宿に着いた時はヘトヘトで、もう一歩も歩きたくない思いでした。
なので、すごくいい!と聞いていた露天風呂に行く元気もなく、館内のお風呂に入って、夕食を食べて、濡れた服を洗濯して、ベッドに潜り込むのがやっとでした。
歩いた距離 32.95キロ 54.932歩