心に風を感じて

詩、想い、等を気ままに綴っています。

ALWAYS 続・三丁目の夕日

2007年11月18日 | 映画
オープニングにはビックリでした。
え~、何これ~と思って、それから笑ってしまいました。
完成した東京タワーをバックに、泣いたり笑ったりの下町の物語が繰り広げられます。
どんどん変わろうとしている東京が感じられました。
近所の人との関係が今よりもっと密だった時代、貧しくても明るかった気がします。
あの頃は子供も一人前の労働力だったなぁと思い出してました。
それぞれが会いたい人がいて、それは戦友だったり、初恋の人だったり。
そんな偶然ありか~と思ったりもしたけど、まあ映画ですもんね。
見終わって、心が温かくなりました。

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殺意/乃南アサ

2007年11月18日 | 本を読んで(な~)
殺すか、殺されるかの歴史を生きていた血が、ある出会いによって真紅の大輪の花になる。
その出会いがなかったら、自分の遺伝子を封じ込めて平凡に暮らして行けたのかも知れないのに、親友とも呼べる男との出会いと彼の一言で殺意が芽生え、何年もかけてそれを育て、大きく開いていった。
主人公の、自分の核は何だろうと考える過程が、私の心を暗い世界に引き込んで行った。
妄想、精神異常、パラノイア、いろんな言葉が錯綜して、私の頭は混乱しつつも引き込まれて行った。
今現在を生きている多くの人も、殺戮を繰り返した遺伝子を持っているんだなぁと考えたら暗澹とした思いにもなった。
読み終えて・・・何だか救いようのない世界だなぁと思った。
が、ここまで引き込んでしまう、乃南さんの描く世界はすごいと思った。
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天使はモップを持って/近藤史恵

2007年11月11日 | 本を読んで(か~)
新入社員の大介くんと、清掃作業員のキリコちゃんがオフィスの謎を解いて行くミステリー。
女性ばかりの職場に配属された、ちょっとおじさんっぽい発想をする張り切りボーイの大介くんが入社早々トラブルに巻き込まれる。
その時現れたのが、清掃作業をするにはおよそ似つかわしくない格好をした17,8歳のキリコちゃんで、見事にトラブルを解決してくれる。
「世の中はお掃除と一緒」とか「大部分の汚れは根気とテクニックでなんとかなるけど、早いほうが落ちやすい」とか、人生観にも通じるような言葉で、大介くんの心の重さも解消に導いてくれる。
その後、職場でおこる事件を、お掃除していると見えるものがある、という観察眼で次々に解決して行く。
とても楽しくて、一気に読んでしまいました。
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お月さん/桐江キミコ

2007年11月10日 | 本を読んで(か~)
不思議な感じのする短編小説たちです。
寂しかったり、悲しかったり、忘れていたちっちゃなトゲにさわったみたいな気がしたりしながら読みました。
人生の痛さや、あきらめや、どろっとした感触に身体をさらしてるようないたたまれない気持ちがして、だけど泣きたいような温かさもあって、不思議な世界に引き込まれたしまいました。
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笑いの効用

2007年11月03日 | 日常
図書館のイベントで「笑いで健康!~落語で健康づくり~」という講演と落語があったので行って来ました。
大阪府立健康科学センター非常勤医師、大阪大学医学部講師の大平哲也さんの講演と、桂三金さんの落語を聴いてきました。
男性と女性とでは女性の方がよく笑う。
そして年代が上がるにつれて、認知機能がなくなってきて、笑わなくなるらしいです。
笑う事は腹式呼吸になるし、歩くのと同じ位のエネルギーを消費するのだそうです。
ストレスが軽減して、脳の活性化に繋がるらしいです。
これからパートナーを探す人には、笑いの感性が似ている人がいいでしょうと。
感性が似ているかどうかというのは、一緒に喜劇の映画を観たらいいらしいです。
悲しい映画はみんな泣く所が一緒なのだそうです。
でも面白い映画は、笑う所がそれぞれ違うらしいです。
自分が笑ってる時、チラッととなりを見て同じように笑ってたら感性が同じだなって思って安心していいらしいです。
普段、面白い事があった時、人と全然違う所で笑ったりするし、わかるような気がしました。
笑いは周りも笑顔にするし、いい事ばっかですね。
笑いのタネも自分から見つけるようにして、
見つからない時は、作り笑顔を10秒間に10回くらいしたらいいらしいですよ。
と今日の話を思い出しながら、パソコンに向かって奇妙な笑いを浮かべてる私です。
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暴走老人!/藤原智美

2007年11月03日 | 本を読んで(は~)
分別があるとされていた老人が不可解な行動で周囲とトラブルを繰り返したり、暴力的な行動を起こしたりする事例が多くなっている。
本書ではこれらの人を「新老人」と呼んで、「時間」「空間」「感情」の観点から著書の体験や見聞きした事柄から想像し思考している。
「時間」の感覚がどんどん変化していき、その変化について行けず戸惑う。
個室化が進み個のバリアを張りめぐらして、公共「空間」でもテリトリー感覚は増大している。
透明なルールがマナーになり、人の「感情」がマニュアル化されようとしている。

老人と呼ばれる世代に向かっている自分の身を振り返っても、社会の早い変化について行けず戸惑う事は多い。
ついて行こうと努力しても、その間にも変化は進み、どんどん先に行ってしまう。
テリトリー感覚の問題は自分でも覚えがあり、あからさまに感情を爆発させる事はしない代わりに、そのような場所に近寄らなかったり、逃げたりして自分を守っている。
古いとされる常識にも、新しく生まれたものにもついて行けてない部分が多々ある。
でも、周りに迷惑をかけてはいけないと常に気を使いつつ暮らしてはいる、つもりではあるが、透明なルールそのものの変化について行けてない気がする。
情報化社会の中で暮らして行く難しさ、人との関わり方、心の持ち方などいろいろな事を考えさせられた本でした。
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