別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン6 No.16

2014-02-22 23:20:03 | シーズン6
第二十二話 煉獄の扉

・なぜかコップに追われて逃げ惑っているサム。一軒のバーに飛びこみます。
・後片付けをしていた女性は一瞬怪しむも、低姿勢なサムの様子とバンビの目に警戒を解く。
・でもサムは記憶を失くしてました。名前も忘れてる。エエー。最終話にしてその展開?! 
・何も覚えてないけど、何かを止めなくちゃならない、時間がないという気だけしているサム。
・フラッシュバックする映像に従ってモーテルへ。バーの世話焼きおねえさんが車を出してくれます。部屋の中はハンター業の跡だらけ。
・少し戻った記憶に、兄とボビーと三人でヒジアック教授を看取ったことを思い出す。煉獄の扉を開ける方法をキャスに教えてしまったと言い死んでしまう。良い怪物の女性だったのに…。
・キャスが現れ、邪魔をしないでくれと言う。聞くわけない兄に、すべてが終わったらまた救いに来ると言ってサムの顔に指を当てます。
・あーあ。壁を壊しちゃったよ…。また兄の大地雷を。
・途切れ途切れに思い出したサムは、連れがいた、一人はモデルみたいな男、一人は年配だと言う。
・兄貴をモデルみたいだと思ったのかねサミュエル・ウィンチェスター君!
・バーの女性とサムは銃で狙撃される。撃ったのは、超ド級ドヤ顔のサム・ウィンチェスター’(ダッシュ)。
・兄の呼び声が…。サムは夢の中にいました。本当はボビー宅に寝かされている。枕元の兄の心配そうな顔(きゅん)。
・地獄の記憶が戻っているサムの頭の中はとんでもないことになっているーとボビー。
・いや、そんなでもないよ今んところ(^_^;)
・弟を助けたい兄。でも煉獄の扉もあと16時間で開いてしまう。毎度のこと最終話は押している。
・弟にかかりきりになるのがキャスの目的だ。こんなときサムは何と言う、とボビー。
・キャスを見つけようとディーン。おお、同じ轍を踏まないようになったね。過ちは繰り返しませぬ。
・森の中で対峙。サム対サム@ドヤ顔。おひさ、魂無しサミ。
・「理想の自分だった。機敏で強かった、今はナヨナヨした泣きべそ野郎に逆戻りだ」
・顔つきが違うよ。上手くなったねジャレ。しかしジャレ二役ってS5ラストと同じ…。
・結構あっけなくソウルレスサムを撃ち殺すノーマルサミ。「次のやつはもっと酷いぞ」と言って死。魂無しサムの記憶がなだれ込み、のたうちまわるサム。
・バーの女性は狩りのために非情にも犠牲にした人でした。思い出さない方が良かったのに、と言って消えてしまう。
・現実ではバルサザールが訪ねてきます。眠れる森の美女サム。デカ杉。
・キャスとクラウリーのアジトを教えてくれますが、己の身も危ないとずらかる。
・扉を開ける準備万端のクラウリー。押し黙ってるキャスに、「いつにも増して便秘が酷いのか」
・契約を見直したい、おまえの取り分はゼロだ。嫌なら殺すと出るキャス。
・悪魔の俺でもこんなやり方はしないとクラウリー。便秘が過ぎると行きつくところまで行っちゃうようですね。
・出かける前に、目が覚めたらすぐに追いかけてきてくれよなサミー、と枕元に置き手紙と銃を置いていく兄。置手紙可愛いv でもデコチューのひとつもしなさい。
・サムが次に会ったのは、地獄にいたサム。ボロ雑巾状態。
・目を覚ますにはすべての記憶と、檻の中でされた拷問もすべてを思い出す必要がある。耐えきれないからやめておけと言うズタぼろサム。
・「君ならわかってるだろ。兄貴の側についててやりたい」 よく言った 兄貴についてて欲しいサムから成長。
・血まみれサム@拷問ボロボロのぼそぼそ声がいいです。内田さんグッジョブ。
・拷問の記憶が入ってきて苦しむサム。
・キャスはバルの裏切りに気付いてました。「私はこの状況で力を尽くしてきたのに、友達はみんな離れてゆく。私を陥れようとする」
・簡単にバルを殺してしまうキャス。あーあ。被害妄想に入ると駄目だよ、人も天使も。
・クラウリーが契約の見直しの見直しにやってきます。ラファエルとコンビ組み直し。キャスを追い払う。乗り込んできたディーンとボビーもあっけなくのされます。
・今のラファエル、痩せたウ―ピー・ゴールドバーグのようだ。
・クラウリー・ラファエルコンビ、呪文を唱えるも扉あかず。儀式に使う血をキャスが入れ替えてました。犬の血に。気付けよ悪魔。
・すでに煉獄中の魂を吸い上げていたキャス。怖ろしい発光ぶりです。
・クラウリーは状況を察してとっとと逐電。ラファエルを指パッチンで粉々にしてしまう…キャスー!
・もう今までのキャスじゃありません。兄貴も刺激しないよう恐る恐る話しかけます。
・今まで色々揉めたりしたけど俺たちは家族だったろ、おまえの為なら死ねた、と兄。
先日言ってやれ
・よろよろフラフラのサムが来ました! 後ろからキャスを天使の剣で突き刺す。
・兄は家族と言い、弟は刺す。ウィンチェスター兄弟的コラボ愛(え)
・もう天使ではない。君達の神だ。これからは私に忠誠を誓え、逆らえば殺す。
魂吸うとランクアップするんですか益々ゲームっぽい神御降臨。
・この神は間違いなくアガペーありませんよ!!


すごく端折った感がいなめません。
最終二話、前回は兄貴の“家庭”問題。今回は弟の“壁”問題に一応の説明は付けているんですがねぇ。私は兄派だけど、SPNは兄弟の比率は同等で、でも物語の起因となるのはいつもサムだから、サムの件はもっと丁寧に描いて欲しかったです。うーん、S4、5の方がラストはちゃんとしてた。今回はどう見ても足りない感じ…。これも天使問題が大幅に占めたからだよ…。
“キャスは好きだけど、天使の話はもうたいていにしておけ”という私のスタンスは、元々クリプキ自身も天使を登場させるつもりは始めは無かったと言ってたくらいで、悪魔はサムの血のことやハンター兄弟の話であることから必要な敵役だけど、天使って本当に扱いがどうなんだろうと感じたから。特にスパナチュの天使は性格も設定もアレなんで(笑) 
天使が出ることにより天界、神と数珠つなぎに出ざるを得なくて、それでも兄弟間の問題がそのまま大天使兄弟に投影させられて、天使も使いような感じでシーズン5はまとまっていたんですが。今シーズンはどうも尻切れトンボ感。

キャスは本当に気の毒だとは思うけど、彼の大変さが口頭だけで仲間天使やラファエルがちょろちょろ出てきて騒ぐだけじゃ、伝わってきずらかったと思う。
バルサザールもキャラクターとしては面白いおじさんだったけれど、キャスの手伝いをして不味い事態だから寝返って結局殺されてしまう。あまり深みのある設定にならなかった。友情か日和見か、いずれにせよ裏もなく浅い。そういやラファエルの手下のバージルも消えたな。おいパラレルワールドに置き去りか!?
ここら辺を入れたことで、全部が薄まった気がする。キャスーミーシャの人気が上がって登場シーンが増えるのは良いのです。でもストーリーとして天界問題は地上のものとリンクさせるのは無理があった。

パソコン修理の1週間で、HDD整理のため入れっぱなしのS3~5をざっと見てました。兄弟のすれ違い、別れ、不信や疑いが盛り沢山になったのはシーズン4からで、別にそれは天使のせいじゃなく兄貴の地獄落ちからなんですが。シーズン3ってまだスッキリしてたね本当(^_^;) ルビー(初代)やベラ(なつかし)が出てもブレが無かった。二人のむずがゆいクリスマスの回とか、可愛かったな(笑)
兄弟の幼い頃のエピソードも、S6では出なくなりましたね。同じネタは繰り返せないけれど。アダムは名前しか出てこないし、その代わりが死にゴマのキャンベル一族では…。この一家は明らかに失敗だと思うし。
幼い頃にディーンがサムに貰い、ずっと肌身離さずつけていたペンダントはシーズン5にしてなくなり、6では父親の皮ジャンも着なくなった。それは寂しいけれど意味がある。兄にとって二つを身につけていることはある意味、武装だった。そこから卒業はしたんですね。

さて、サム。S3のディーンが100回以上も死ぬという悲惨にしてギャグに代わり最終的に考えさせられたトリックスター様グッジョブの回、『火曜日のデジャブ』を見て思い出しました。
あの回で、火曜のループから出たのに水曜にも死んでしまったディーン。その後半年、サムは一人で狩りをしトリックスターを捜し続けます。あれってトリックスターの見せた幻じゃなく、仮想空間というわけでもなく、一つの選択を為されたパラレルワールドだと思うんですが、そんなことができるのはまさに“神”の技。ザカリアがS5で見せた5年後の世界とは違う。だから彼は大天使というのは後付けだとおもうんだよな(笑) 
話を戻すと、兄のいない半年間のサムは魂無しサムに酷似している。あれ程冷血ではないけれど、それでもあの時のサムは魂があるサム自身だった。
やはり兄が側にいないサムは、ああいうマシンになる可能性があったわけです。今回、夢の中での魂無しとの対峙で、“理想の自分、合理的で強かった”とも言っていた。そういう自分であれば余計な“苦しみ”を感じずに有能なハンターとして生きていける。そして情による判断ミスで悪魔に加担するような失敗を侵すことも無くなる。そういう心があったからこそ、サム自身が魂を置いて蘇ったんだと私は思ってました。
うん、当初の説にやっと(笑) だからキャスのミスでも、神の計らいでもない。サム自身の選択だったと思っています。
そういう選択を無意識にでもしたからこそ、彼は魂が戻ってからもその責任を負うことを厭わなかったのだと。
S5の21話でも、自分は弱い、それで兄貴やボビー、みんなにどれだけ迷惑をかけたか。それでも自分のできることをしたい。だからルシファーと共に檻に飛びこむと言ってます。

私はサミーは相変わらず弟モードな時もあるけれど、そこが可愛いんだけど、随分強くなったなあと思うんですよ。その強さは強情さにもつながり、それにまた兄は悩まされるんだけど、兄もまた頑固だからね(笑) 今回はその弟の選択をディーンも応援する。兄も感じたんだと思う弟の成長。
夢の中で魂無しサムが、次の相手は…とか言ったので、次々とレベルアップした鬼畜サムが出てくると思った人は多かっただろう(笑)
え、二人だけ?と私も思いました(^_^) サムが向き合うのは、地上で一年やりたい放題だった“合理的”な冷血サムと、地獄の檻で大天使兄弟の足拭きマットにされてるズタぼろサムの記憶の二つだった。
その二人の記憶が入ったことで、“サム”となる。統合されるというのは、いいと思った。ただ描写的にあれだけ?と。もう少しあると良かったんだが。シーズン7でどうなってるのかな。

ウィンチェスター兄弟は罪と罰、拒絶と疑い、そして許しを繰り返し進んでいる。何度も死んで、今度死んだらどこに行くのか。
もう地獄でも天国でも同じじゃないか。実態を知ってるし。けれど死も、廃人になるのも厭わず自分のすべてを取り戻そうとするサムと、ペンダントも皮ジャンも惚れた女も息子同然の少年も振り捨てて、まっさらになったディーンと。積み重ねた苦労を清算したボビーも加わった三人だからこそ、特殊能力がなくても、限りある人の身でも、天使や悪魔にもない力を持っている。

カスティエルもまた、S5のラストでは天使の力を失くしても精一杯出来ることをした。神がどういうものなのか宗教に厚くない私にはわかりませんが、ちっぽけで特殊な力がないヒトや駄天使が、出来る限りのことをして自分達の選択を貫いた時に、ある種の助けを与えてくれている。それが御心というものなのではないかと思う。
強大なものに立ち向かうためという題目でよりパワーを得ようとすることは、その流れからは外れてしまってる。
キャスがどうしてしまったのか、シーズン7のネタばれを少し読んで知っていますが。もう色々手を変え品を変えの設定はどうでもいいや(笑)
キャスも頑張った。兄も弟も、彼をきっと受け入れる。ちちんぷいぷいで傷が消えたり助けてもらえなくなった兄弟は、シーズン3前に戻るだけ。


ただ、“魂の価値”については、死の騎士様に一説ぶって欲しかったと書いて、シーズン6の締めといたしましょう!




(2011.12.25)

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