神戸RANDOM句会

シニアの俳句仲間の吟行・句会、俳句紀行、句集などを記録する。

2004=一句浮かびました・ろまん亭

2013-02-11 | 句集
一句浮かびました=ろまん亭





パソコンも我もかかりしウイルスめ     
皇族も天童さんもいる案山子      
寒い朝小百合の歌が聞こえそう     
残り雪今宵は誰を誘おうか       
雪はらい翁えびすが春を釣る      
雨あがり 菊水山が 山水画      
顔写真これが我かと妻に問い      
ピンボケがちょうどええよと卆寿母    
たこ天で明石の海を食ったろか     
中古車に落葉に近く若葉マーク  

   
故郷は雨の中なり嫁姑         
胸ぽろり真夏の夢かお芝居か      
父の日に子供のケイタイ督促状     
ヒマやろう言われて笑いこんちくしょう    
すきま風窓際様が風邪を引く      
やめたろかふと思うなり内示の日    
退職のひとりカウンター背が丸く    
異動にて逢いたる君がみせし涙     
年寄りが選ぶ未来の県と市と  
川柳もトラとら虎で占領され  

    
待ってます生前予約受付中       
この世からあの世へ逝った額縁で    
病院で見るはおのれの未来かな     
懐かしさときめき感じ飛鳥去る     
十月になりましたよとモクセイが    
里の秋聞くや故郷ニュータウン     
生きている歯科に整形ひ尿器科     
言い訳をいつも考え還暦に       
天然の笑顔に出会えそんな夢      
「ランダム」で酒に話しに尾ひれ付き 



   

写真と十七文字



「写俳」ということばがあるようです。
 広辞苑には載っていません。
 その字のごとく「写真」と「俳句」を一体化したもので、その第一人者が神戸で活躍されています。しかし、私はやはり写真は写真として独立し、俳句は俳句で考えた方がそれぞれの特徴が生かせると思うのですがーーー。

 写真を撮ってから俳句を考えるのはある程度できると思いますが、その反対に俳句ができていて、それに合った写真を撮るのは至難の技だと思います。
 写真は一応作者の意図としてタイトルを付けますが、もちろんいつもタイトルがあるとは限りません。タイトルが無い方がかえって想像がふくらむ場合が大いにあります。

 俳句も作者の意図とは違った受け取り方をしてもそれはそれで面白いと思います。
 つまり、写真も俳句もどちらも他人に見てもらったり、読んでもらったりするわけで、それはそれで感覚というか、感性というか、人それぞれ辿ってきた人生を通して見ているわけですからね。
 ところで、私が一句を作ろうとしたきっかけは、ランダム第1号に掲載された「春らんまん有馬吟行湯けむり句会」で、それこそ大げさに言えば半世紀ぶりの俳句、それから触発されて発起。

 しかしながら季題を覚えるのがめんどうだ、とばかりに 五・七・五 だけを頭に気持ちの向くまま、思ったとおりを書き留めました。 自分では自然風景写真のような俳句よりも心象風景写真(自分の内面や写真に写されている人の内面を画像に表した写真)の方が性にあっているように思います。ということは、私の作品は、俳句というより川柳だ思うのですが、如何でしょうか。どこかに載っていました。
 「世の中を 十七文字で みる妙味」(2004)

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