月乃和熊(ツキノワグマ)のささやき

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零式艦上戦闘機(40) 長官機護衛の6機(3)

2014-05-10 12:00:00 | 航空機・船舶(軍艦・機)
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零式艦上戦闘機(40) 長官機護衛の6機(3)  

昭和18年6月7日 ルッセル島航空撃滅戦
二〇四空の零戦24機は宮野大尉を隊長に、60キロ爆弾2個を翼下に携行して、午前7時20分ブインからルッセル島攻撃に飛び立った。

攻撃隊の中には、山本五十六長官機の護衛にあたった、
森崎中尉、日高上飛曹、辻野上一飛曹、岡崎二飛曹、杉田飛兵長、柳谷飛兵長6人も含まれている。

二〇四空24機、二五一空36機、五八二空30機、零戦ばかり合計90機の大編隊が堂々進撃する。

ルッセル島に近づくと、次々とアメリカ軍機が襲いかかってきた。
その数およそ110機。
戦闘機の数だけでいえば、アメリカ軍がやや優勢か。

二五一空、五八二空の零戦隊が敵戦闘機を撃滅し、二〇四空の24機は次々と舞い上がってくるアメリカ軍機には目もくれず、ルッセル島を目指した。

ルッセル島上空では、まるで川のような激しい対空砲火の弾丸が突き上げてくる中、爆撃が開始された。
まず、宮野大尉が上空8000mから6000mまで急降下して爆弾を叩きつけた。

日高上飛曹も爆弾を叩きつけると、高度2000mくらいの高度を保ったまま対空砲火の圏外を脱出したことを、森崎中尉が確認した。
その後、空戦域に突入し空戦に参加したのだが、それが最後の目撃だった。
日高義巳上飛曹未帰還。

岡崎二飛曹も爆弾を叩きつけると直ちに空戦域に突入し、P38、P40、F4Uなど約30機の戦闘機群と交戦し、およそ13機を共同撃墜しながらガッガイ島上空まで戻ってきたがついに被弾した。
岡崎靖二飛曹未帰還。

柳谷飛兵長は投弾を終えた途端、操縦不能に陥った。
気が付くと操縦桿を握っていた右手が親指だけを残して、地上砲火の弾丸で吹き飛ばされ、右足にも被弾していた。
大量出血で意識がもうろうとする中、操縦桿を左足に挟み、左手だけの操作でルッセル島からおよそ200km西にあるムンダまで飛び続けた。

ムンダには不時着場として陸戦隊がいる。
柳谷飛兵長は負傷のため脚を出すこともできず、胴体から滑り込むと、陸戦隊の手で機体から引きずり出され、陸戦隊の軍医が右手の手首から切断するほどの重傷だったが、一命は取り留めた。

やがて、ブインを経由してラバウルに運ばれ、特設病院船氷川丸でトラック島を経由して呉に移送された。
生きて帰ることはできないと信じていた内地(日本)に帰国することができたのだ。

氷川丸とは、現在横浜の山下公園に係留されている、あの氷川丸だ。
柳谷謙治上飛曹(終戦時)は山本五十六長官機護衛の6機のなかで、唯一人終戦まで生き残った。

日米それぞれの戦果は、日本側の未帰還機は9機、アメリカ軍側の未帰還機7機であった。

零式艦上戦闘機(41) 長官機護衛の6機(4) 2014-05-17  につづく~
前の記事 零式艦上戦闘機(39) 長官機護衛の6機(2) 2014-05-03

零戦52型の雄姿フォトアルバムをご覧あれ!!


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