きた産業のスローなブログ

会社のトピックスや出来事を、「スロー」に記録・発信するブログ。文章は、当社の各部門のスタッフが書きます。

広島にて日本ブドウ・ワイン学会に参加 +不活性ガス下で醸造したワインの試飲

2009年11月22日 20時13分26秒 | Weblog
世間では3連休初日の11月21日土曜日、日本ブドウ・ワイン学会(ASEV JAPAN)の2009年度大会に参加しました。場所は広島大学。コーディネートは酒類総研さん(広大のすぐ近くにある)。

ブドウ・ワイン学会では2年まえから企業の展示が認められ、当社は一昨年の山梨、昨年の山形に続き、今年も出展。今回は「マイクロ・オキシジェネーション装置」の実演や、「不活性ガス環境下の除梗破砕・搾汁システム」の資料、酸素透過度とカーボンフットプリントを大幅に改善した新世代合成コルク「ノマコルク+」のサンプルなどを展示しました。山梨・長野はもちろん、北海道から九州まで、全国のワイン技術者の皆さんとお話できて大変有意義な出展でした。



当社の展示風景です。同じブドウから造った、「通常(酸化的)環境下で醸造したワイン」と「不活性ガス(非酸化的)環境下で醸造したワイン」の試飲をしてもらっているシーン。試飲されているのは京都大学の小田先生(農学研究科教授、農業経済がご専門)です。



試飲してもらった白ワインは、イタリアから取り寄せたこの2本。マルケ州のDOCワインで、ブドウ品種はヴェルデッキオ。このワイナリー(MONCARO社)では両方の作り方のワインを市販しています。試飲していただいたほとんどの方に、「確かに違う、不活性ガスのほうがいい」と言っていただきました。



学会発表自体はこんな感じ。写真はメルシャンの田村さんで、演題は「魚介料理とワインの相性に関する一考察」。ワインの2価の鉄イオンと、魚介類の過酸化物質が反応して、生臭いカルボニル化合物ができるのだそう。確かに清酒や焼酎と違って、ワインの場合はまったく合わない料理があるのを不思議に思っていたので、個人的には大変興味深く聞かせていただきました。座長の皆さんも同じ感想だったようでこの発表が「大会発表賞」を受賞されました。

来年の日本ブドウ・ワイン学会(ASEV JAPAN)は11月20日。場所は日本ワインのメッカ、山梨だし、25周年記念大会なので、盛大な大会になりそうです。

喜多常夫(代表取締役)

グローバル市場でサステイナブルな成長ができる日本酒であるために

2009年11月09日 09時10分47秒 | Weblog


11月6日、日本醸友会大阪支部の平成21年度講演会で、講師を務めました。場所は神戸の酒心館ホール。私の演題は「清酒の国際化について」。出席者のネクタイ着用率、ほぼ100%のフォーマルな講習会でした。



スクリーンに映しているのは、ロンドンのサケ事情。先輩諸氏の前で僭越ながら、「フランスワイン」と「ジャパニーズサケ」(どちらも減少フェーズにある)の対比などを盛り込みつつ、「グローバル市場でサステイナブルな成長ができる日本酒」のための私見をお話しさせていただきました。



私以外の演者は、後藤邦康さん(熊本国税局鑑定官室長)、木村克己さん(ソムリエ、日本酒スタイリスト)、斉藤隆さん(「食マップ」のライフスケープマーケティング)。写真は「酒と料理の相性」について話される木村さん。



突然ですが、これは講演会当日の早朝、奈良と三重の県境某所。雲海が漂う、とてもすがすがしい初秋のシーンだったので思わず撮影しました。故あってこの日はここから車で講演会場の神戸に向かったのですが、誠に多彩な一日でした。

講演終了後の意見交換会では、お酒も入って大変楽しく過ごさせていただきました。ありがとうございました。


代表取締役 喜多常夫