高度情報社会や持続可能社会を切り開く人材育成へ 群馬大が来年4月からの新学部について会見

2020年09月14日 11時47分12秒 | 日記
9/10(木) 6:03配信

上毛新聞

 来年4月の情報学部の新設と理工学部の改組が決まっている群馬大は9日、前橋市の同大荒牧キャンパスで会見を開いた。平塚浩士学長が「ソサエティー5.0と呼ばれる高度な情報社会や持続可能な社会を切り開く人材を育てる」と述べ、全国に先駆けた新学部の目指す姿を説明した。

◎産学連携で課題解決型学習を 海洋プラ分解の研究も説明
 情報学部は現行の社会情報学部と、理工学部の一部コースの要素を融合。データサイエンスなど四つのプログラム(研究分野)で構成され、文系と理系をまたいだ「文理横断」を掲げる。メディア、統計、機械学習、計算機システムなどを学び、社会の課題を情報学で解決する力を養う。

 理工学部は全体を「物質・環境」と「電子・機械」の2類に大別した上で、食品工学、知能制御など八つのプログラムに整理する。

 地元企業や行政、金融などと連携して学生が職場に入り込み、メーカーで不良品をなくす取り組みに加わるなどのPBL(課題解決型学習)に力を入れる。峯岸敬担当理事は「スポーツチームがどうしたら強くなるか、といった視点も面白いのではないか」と述べた。

 会見では、微生物などを使った海洋プラスチックごみの分解を研究している同大大学院理工学府の粕谷健一教授のプロジェクトが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に採択されたことも公表した。

 製品使用時は強度を保ちつつ、海などに廃棄されると、酸素濃度や摩耗など何らかの引き金で完全かつ速やかに分解される実用的なプラスチック素材の開発を目指す取り組み。粕谷教授は「強靱(きょうじん)な素材で、大きな悪影響をもたらしている漁網のごみ問題を解決することがゴール」と意気込みを語った。