神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

神戸・熊野神社(山手)。

2006年06月10日 | ■神戸市中央区
家内安全・夫婦円満

山手熊野神社

(くまのじんじゃ)
神戸市中央区中山手通7-28-30






〔御祭神〕
伊弉諾命
(いざなぎのみこと)
伊弉冉命
(いざなみのみこと)



 神戸で熊野神社といえば、平清盛公が福原遷都の際に創建した神社の中でも厳島神社とともに厚く信仰したという「夢野の権現さま」、“夢野”熊野神社が有名ですが、こちらの“山手”熊野神社も古い歴史を持つ神社です。兵庫県庁の脇を東西に横切る山手幹線沿いに、歩道橋が目印の「下山手7丁目」の交差点があります。その交差点を北に進むと鳥居が見えてきます。ここが熊野神社です。





交差点の脇にある「山手熊野神社」の石碑が出迎えてくれます。



 このあたりは八部郡宇治郷と呼ばれた地域で、8世紀中頃の書物にも地名が記されているなど古くから人々が生活を営んでいました。そんな宇治に住んでいた「宇治物部族の創建」によって宇治野山と呼ばれていた丘に祀られたのが熊野神社です。ここにも物部の一族が住み着いていたのでしょうか。そういえば、神戸には物部氏の氏神の石上神社(いそがみじんじゃ)と同じ読みの「磯上」という地名があります。浜辺に近かったために付いた地名ですが、偶然とはいえ因縁を感じます。





鳥居は阪神・淡路大震災で倒壊、再建されました。


 
 熊野神社は、福原遷都が行われた1180(治承4)年あたりに大納言・藤原邦綱によって再建されたといわれています。このとき邦綱卿は「宇治新亭」とよばれる屋敷を構え、安徳天皇も一泊されたことがあるそうです。





拝殿の右手には「熊高稲荷神社」が建っています。



アクセス
・神戸市営地下鉄「大倉山駅」下車、北東へ徒歩8分
・神戸高速鉄道「花隈駅」下車、北西へ徒歩10分

拝観料
・無料

拝観時間
・常時開放


神戸の神社
兵庫県神社庁神戸市支部
神戸新聞出版センター

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