歴声庵

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加藤貞仁著 戊辰戦争とうほく紀行

2005年12月19日 23時25分04秒 | 読書
 数年前から気になっていたのですが、いかんせん1800円と言う高額の為躊躇していましたが、ボーナスも出た事ですし購入しました。

 タイトルからして読み物としてではなく、戊辰戦争関連の史跡巡りのガイドブックとしての内容を期待していたのですが、いざ読んでみたら写真こそ多いものの、地図が無いので(文章での説明はありますが)ガイドブックとしては殆ど役に立ちません。
 むしろ文章の殆どは「会津こそ被害者であり正義!、薩長は悪!」と言った”会津観光史学”の恨み節ばかりなので、読んでいて少々頭が痛くなってきました(汗) もっとも作者自身は新政府軍の事を「征討軍」と読んでるので、新政府軍を憎んでる訳ではなく、早乙女貢や星亮一氏等の本を鵜呑みしてるだけと思われるので(まあ作者さんが東北の人らしいので仕方ないかもしれませんが)、ある意味この人も会津観光史学の犠牲者かもしれませんね。

 何はともあれ、戊辰戦争関連史跡のガイドブックとしては中途半端ですし、内容は会津観光史学のプロパガンダなので、お金に余裕が無い限りはお勧め出来ません。

 余談ながら同じようなスタンスとして「下野の戊辰戦争がありますが、こちらは写真だけで無く地図も掲載し、文献や人物の紹介も豊富ですし、何より尊王・左幕のどちらにも偏らず、公平な視点で書かれているので、こちらの方はお勧めです。


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