- 武甲山 -
前回に続いて秩父です。
秩父の山々は他の地域の山と比較して特に魅力的というわけではありませんが、やはり一番馴れ親しんだ地域といえます。たとえオンボロでも我が家が一番落ち着くのと同じようなものなのかもしれません。
でも、山が低いので、山歩きを始めた頃は別にして、若かった頃はあまり出かけませんでした。十年ちょっと前くらいから出かけるようになりましたが、晩秋から春にかけての時期にしか出かけません。
今回は、ある区間 - 牛立久保から関八州見晴台までの間を歩くのが目的でした。
そうすると、秩父鉄道の御花畑駅を出発点として、既に歩いたコースと結びあわせると
御花畑駅~札所六番~日向山~丸山~刈場坂峠~関八州見晴台~顔振峠~越上山~ユガテ~物見山~日和田山~巾着田~高麗峠~天覧山~多峰主山~高麗駅
というコースで西武線の高麗駅まで繋がります。もっとも、繋がったところで特に意味があるわけではありませんが ・・・。
歩程 【 芦ヶ久保駅~倉掛~丸山~大野峠~カバ岳~刈場坂峠~檥峠~飯盛峠~関八州見晴台~高山不動尊~萩平~間野~西吾野駅 】
この日の秩父鉄道は混んでいました。幾つかのイベントも予定されていたようで、その影響が大きかったと思います。
そんな秩父鉄道から西武秩父線に乗り換えて、芦ヶ久保駅で下りました。
まずは丸山に向かいます。
倉掛地区までは自動車道路を歩かねばなりませんが、途中ショートカットする道もあります。
一番奥にある家の脇から山道に入ります。
ここまで上がってくると、武甲山の姿が大きいです。
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この付近は、黄葉が鮮やかでした。
黄葉と武甲山
しかし、それも長くは続かず、杉の植林の中の道となります。
それが終わると、今度は防火帯の登りとなります。
そして、山頂が近づくと、尾根道です。
着いた丸山山頂には立派な展望台があります。
十人ちょっとの人達が展望台の周りで休んでいましたが、ほとんどの人が火を使っていました。ちなみに私はテルモス持参です。
そのせいか、展望台に上がってみると誰もいませんでした。
展望台から武甲山
展望台から両神山
展望台からの眺め(クリックで拡大)
この日は遠くはハッキリ見えませんでしたが、ここの展望台からの眺めは広いです。
丸山から秩父へ下る場合、札所二番、札所四番、札所六番に其々下る道があるのですが、今回は丸山からさらに先に進みます。
落ち葉の道を大野峠に向かいます。
道の傍のカラマツの残った黄葉が風でハラハラと舞い下りてきます。なんともいい気分です。
急に目の前が開けた場所に出ました。パラグライダーの発進地のようです。
そこから急な坂を下ると大野峠です。
道路を横切って刈場坂(かばさか)峠に向かいます。
薄暗い植林の中を進んで ・・・
標柱があるだけのカバ岳の山頂を通過します。
この「カバ」と刈場坂峠の「かば(刈場)」は何か関連があるのでしょうか。わかりません。
道は植林の中を進むことが多いのですが、時折綺麗な紅葉が現れます。
刈場坂峠方面と正丸峠方面の分岐のある牛立久保までやってきました。
この辺りは植林から解放され、気持ちのいい雑木の中の道となります。
紅葉はほとんど散ってしまっていましたが、その分余計に明るく感じられました。
分岐から少し進むと刈場坂峠です。
自動車道路が交わり、駐車場やトイレもありました。
そして、駐車場の端からは遠く関東平野が眺められました。
ここからは、[ 自動車道路歩き・山道の登り・展望の無い峰に到着・山道の下り・自動車道路に出る ] ということを何回か繰り返していきます。
ちょうど陸上のインターバル練習のような感じです。
概ね植林の中を行くのですが ・・・
気持ちのいい雑木の中を行く所もあります。
また、思わぬ所に祠もありました。
そして、関八州見晴台に到着です。
関八州(かんはっしゅう)とは、江戸時代における関東の相模・武蔵・上野・下野・安房・上総・下総・常陸のことです。
八州全部見えるかどうかは疑問ですが、展望が広く開けているのは事実です。
関八州見晴台から武甲山・両神山
富士山も見えていました。八州には含まれない甲斐の国も見えるというわけです。
西から南にかけてのパノラマ写真を、と思って撮ったのですが、それは撮影に失敗していました。
逆光でしたのでカメラの設定をいじったのですが、その時にマチガイをしてしまったようです。
また、ここには高山不動尊の奥の院があります。
見晴台からは黄葉の中を高山不動尊に下ります。
高山不動尊
高山不動尊からは萩平を通って、西吾野駅に向かいます。
自動車道路に出て、北川に沿って進むと、一段高い場所に西吾野駅が現れます。
駅に着くと駅員が「池袋行が来ますよ」と教えてくれたのですが、私は反対の秩父に向かいます。
池袋行の電車が出て誰もいなくなったホームに上がり、一人で待っていると直ぐに西武秩父行の電車がやってきました。