Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

5秒間で何が出来るか

2007-03-26 20:14:40 | Thinkings
 5秒間の間に出来ることは、そう多くはありません。耳や口、目をふさぐには十分な時間だけど、携帯電話のアドレスから目的の人を探し出すのはギリギリ。バナナの皮をむいて食べるのは多分アウト。家の中から外に出ることは、その時の位置次第・・・

 なんの話かと言いますと、地震予報の話です。今回の能登半島地震で初めて、本震前の予報が発令されました。その発令のタイミングは、発生のわずか5秒前です。

気象庁、初の発生前予測 震源近くは揺れより後に asahi.com

 「マグニチュード7.0 石川県能登で震度5弱以上」。気象庁は地震発生と同時に「緊急地震速報」を出した。震源に近い輪島市などでは揺れが来た後だったが、震度6弱の能登町では大きな揺れが来る5秒前だった。

 流石に震源では間に合わなかったようですけれど、前兆が観測しにくい直下型で、5秒前にでも予測が出来るというのは、今までからすれば画期的な成果なんです。

 しかし、5秒間というのはあまりにも短い時間です。何をするにも短く、何より情報を流してからそれを得るのにも、ずいぶん困難が予想されます。
 ・・・人間にとっては。

 何も、地震予報を人間に伝えられなくとも、ネットワークと機械に活用させればいいわけです。
 例えば新幹線のような高速移動体に対して、大きな揺れが来る前にオートで減速させるとか、着陸前の旅客機に、空中待機の指示を出すとか。ビル等では、ガラスが飛び散らないように、雨戸的なものを自動で締めるとか。機械任せならずいぶんといろんな対策がとれると思うのです。

 もちろん、人間に対してでも、あらかじめ机の下に潜るとか、倒れそうなものから出来るだけ離れるとか、トイレのドアをあらかじめ開けるとか、そういうちょっとしたことでなら、かなり役立つと思います。一番効果が大きいのは、”覚悟が出来ること”かもしれませんが。

 放送事業者は、地震予報について「パニックが起きる」などとも言っていますけれど、起きるかも分からないパニックを心配するよりも、流さなかったことによって広がる被害を心配する方がよほど建設的だと思うのは私だけでしょうか・・・
 とにかく、被害を少しでも軽くするために、今後の精度向上や、対策、予報発令について、協議を進めていっていただきたいものです。

 何てったって、日本に住んでいる間は決して人事などではないですからね。


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