Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

さよならフロッピーディスク

2009-07-28 22:25:01 | Thinkings

 私がPCを使い出して、もう15年以上がたちます。当時は、手軽に使えるPC用のメディアはフロッピーしかなかったので、雑誌の付録にDVD-ROMの代わりフロッピーディスクがついてきたし、ゲームやワープロも、もちろんWindowsだってフロッピーからインストールしたものです。・・・あの何十枚とフロッピーを入れ替える作業は、もう二度とやりたいとは思いませんが。

 そのフロッピー、実はまだ私のPCには現役で内蔵されています。年に一度も使いませんが。店に行けば売っていますし、USBの外付けドライブも存在します。恐ろしいことに、職場では一部使っている所があります・・・なんとか止めてもらいたいんですけどね。
 容量わずか1.44MB、ちょっと大きなExcelのファイルも保存できず、読み書き共に尋常じゃなく遅いこのメディアですが、紛れもなく一時代を築いてきましたし、未だに現役(限りなく引退に近いですが)なのです。

 しかし、その歴史もどうやらこの辺りで終わりのようです。

FDDメーカー各社、生産撤退の動き加速-四半世紀の歴史に幕 日刊工業新聞

 フロッピーディスク駆動装置(FDD)メーカー主要3社が生産撤退に動き始めた。ティアックは2010年4月に生産を終了する。ワイ・イー・データも終了の方向で供給先と協議に入った。ソニーは10年4月以降の計画は未定だが、他社と足並みをそろえる模様。記憶媒体が光ディスクなどに移行しフロッピーディスクの市場規模は09年にピーク時の30分の1以下にまで縮小。需要の減少が著しいため、生産を打ち切る。

 さすがのフロッピーも、ドライブの生産が止まってしまえばどうしようもありません。すでに需要は底を打っていると思いますけれど、それでもティアックだけで、年間245万台を出荷していたとか。ビジネス向けのPCとか、私みたいに「とりあえず保険で」搭載している例もずいぶん多いような気がしますけれど、まだこんなに生産していたのか!とちょっと驚いてしまいました。

 確かに、一昔前はフロッピーかHDDからしか起動しないPCなんて当たり前にありましたし、WindowsXP以前はUSBメモリもドライバ無しでは使えませんでした。ギガクラスのストレージが普通に出回っていても、なんだかんだ言って需要はあったんです。
 しかし、今になっては光学メディアとフラッシュメモリに完全に置き換わってしまい、FDはその意味をほぼ失ってしまいました。ユーザー側も、そろそろ本気でリプレースを考える時期なのかもしれません。・・・もしかすると、このニュースを見せればかたくなに移行を拒んできた顧客も重い腰を上げるかもしれませんし・・・ビジネスチャンスになるかもしれませんね。ある意味。

 正直な話、容量も中途半端に少なくて、データ保持の信頼性も極端に低いフロッピーは早く根絶した方が良いと思います。高校の時、何度データ消失で泣いたことか・・・少々寂しくはありますが、無用のトラブルを避けるためにも良いきっかけとなるニュースなんじゃないですかね?



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