CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

くいいじ

2011-05-31 22:55:03 | 読書感想文とか読み物レビウー
くいいじ  著:安野モヨコ

上下巻になってました
食べ物に関する連載コラムの単行本です
通勤の行き帰りに、電車の中で、
ああ、腹減ったな…
なんて思ったりしつつ読むのに
大変適したというか、ステキでありましたとさ

内容としては、食べ物に関する感想というか、
経験というか、エピソードというか、執着というか、
そんなことがつらつらと書かれておりまして、
共感できる部分もあったり、
ああ、食べることを考えるのって楽しいんだなと、
なんか別の感想を覚えたりと
あれこれ楽しめたのであります

特にというでもないですが、
共感も含めて、ああ、なんて感嘆したのが
カキの話しでありまして、
オイスターがいかに美味いか、
それがどれだけ好きか
たった、それだけのことを書いた文章だったのに、
なんというか、やべぇ、
カキ食べたい、できれば生で食べたい、
そんなことを思わされたりしたのは、
なかなか、ステキな経験でありました
いいよね、カキ、また
挿し絵の生ガキもうまそうでよかった
自画像がつるりんしてるのも、よかった

そんな、えらいかしこまったというか、
毒にも薬にもならない感想文を書いてしまうのでありますが、
内容がさっぱりしてて、まるで重たくなく、
軽妙で、大笑いするではないが、何か、
読んでて、楽しいといった感じ
読みやすいコラムでステキだったと
あっさりしたことを書いてしまうのでありました

好きなモノを好きだと書いてるというのが、
読んでると、いい気分にさせて貰えるのかもやもと、
すっかりダマされているのでありました
締め切りに追われつつ書いているんだろうなと思うほどに、
その時の気迫というか、何か、
乗り移ってんじゃなかろうかなと
コラムごとの、ちょっとした温度差も感じたりしつつ、
おなかすいたと、呟いてしまうのでありましたとか
メモっておきます

志野 黄瀬戸 瀬戸黒

2011-05-30 22:56:51 | 読書感想文とか読み物レビウー
表題の通りの本を読みました
いや、眺めたといっていい、
かの、荒川豊蔵先生による、陶磁大系11に関するそれであります

ひょんなことから手に入れてしまいまいて
思わず見てしまったのでありますが、
内容としては、いやゆる、ページ数としては薄い
だが、内容の濃さたるや、それは筆舌に尽くしがたい
そんな具合でありまして、
名品のフォトグラフを紹介しつつ、
その当時(おそらくは昭和初期)の、
美濃焼について、あれこれと考察された
大変貴重な資料であります

掲載されているなかで、ああ、なんて
思わずため息が漏れるのも当たり前
そんな具合の名品が、ぞろぞろ載っておりますが、
白天目、広沢、卯花墻などなど、
もう、名品というか、ちょっと、目にするだけで、
目が潰れてしまうような、凄い名器が
ずらずらと並べられておるのでありました

流石は、荒川先生と思いつつも、
その凄さを垣間見つつ、
それとは別にというか、それから派生して、
本当の意味での、荒川先生の仕事である、
美濃焼、というよりも、志野のルーツを探る
そんな、窯と軌跡の話しが山ほど載っておりまして、
ものすごく勉強になった次第であります

なまじっかでありますが、
やっぱり、本当に凄い人というのは、
古代や、そうでもない、近代であるかもだけども、
発掘された、考古学的なそれこれに
本当の意味で美を見出しておりまして、
それのルーツを探る、そういう仕事をされております、
その一端が、この本に描かれている、
旧の窯場の発掘であり、
その道程で、見つけたさまざまな考察でありと、
大変、学術的にも面白いそれこれでありまして
大変良い本というか、学術書であったと
思うのでありました

古典を学ばずして、それこれは究められないと
思いもしますが、その古典にして、
凄いと思わさしめる強さに
感激を覚えたと、描いておくのでありました

江~姫たちの戦国~ 茶々の恋

2011-05-29 21:01:16 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「江」
なんともかんとも

さて、内容としては、茶々が初恋にゆれました
しかも、相手は仇なうえに、おっさん極まりない年上でした

そんな話でありました、
そりゃ江も納得いくまい(そういうことじゃない)
しかし、妙な方向で面白みというか
なんか、深みが出てきたとあやしむばかりであります
何せ、世の趨勢がどうしたよりも、
城内の趨勢というか、女どもの争いといった様相が
急激に形成されつつありちょっと、なんだ
見たことないな、この構図といったところ

何せ、茶々が悪く書かれていない(これもどうだろうか)
そのため、北の政所との確執と違うが、対立というほどでもない、
その割と描かれなかったそこが、
露骨でもないが、なかなか、興味深いのであります
最近、北の政所もさして悪くというか、ずっと
いい風にしか描かれていないところを考えると
なんというか、本日キーワードでありました悋気のなにそれが、
ここで発揮されて、急に女子高からサロンに上がったみたいな
わけのわからないあれが面白そう
嫁姑とは違うけども、あの、サロンぽさ
それを、書きたいのかしらなと考えるのであります

この確執というか、いざこざを見つつ江は育ち、
やがて江が構築する大奥にてどう生かされるかとか
そういう発展だったら、それはそれでいいことだなと
ちょっと思ったり期待したりなのでありました

ま、そんなことよりも
江と茶々の食べるシーンで出てきたというか
ちょっとだけ映っていた、お椀が
結構ステキな漆器だなと見とれたくらいでありまして
茶室シーンでの茶碗は、最近使いまわしっぽいよなと
そんな具合でありまして
見所が減ってるなと残念至極なのでありました

来週もがんばってみよう

ラスター彩

2011-05-25 22:58:01 | 陶磁器を探す旅と名物
ラスター彩であります
ギャラリーフェイクあたりでは、
ラスター彩陶として、表記しておったように
記憶しております

本当かどうかわからないというか、
例によって、さして勉強もせず
聞きかじりだけで、情報を補完しておりますので、
なんというか、真実から遠い気がせんでもないですが、

中東で古く作られた幻の陶器でありまして、
チンギスハーンが遠征した時に、
ちょっと滅ぼしちゃったもんだから、
そのついでにこの製法も滅んでいたとかなんとか
それを、6代幸兵衛こと、加藤卓男さんが
研究に研究を重ねて、何度か、平山郁夫と遊びにいったりしながら(失礼な)
見事、復活させたという
とてつもない陶器であります

ギャラリーフェイクでは、どういう扱いだったか、
うろ覚えなので、なんともいえませんが、
へうげもので出てきたときは、
シュパァだったかの表現をもって語られておりました、
個人的に、あの例えは違うんじゃないか?
確かに、そんな音がしそうな気がせんでもないけど、
なんというか、もっと、凄いというか、
次元というのか、何か違うんじゃないかなと
違和感をもったのも懐かしいところであります

それを、先日も市之倉で見てきたのでありました
幸兵衛窯併設の美術館というか、記念館というか、
幸兵衛さん一門の凄まじい部分が凝縮されておる
大変よろしいそこにて、
本物のそれと、復活したそれを
じっくりとっくりと目に焼き付けてきたのでありました
そして、焼き付けている過程で
どうやら、熱病に近いものを発症したようで

ああ、ラスター彩の陶器が欲しい

そんな、きわめて当たり前のところに
ぴたり落ち着いて、もう、のっぴきならないというか、
至ったという境地におるのでありました

じゃぁ、買ったのかと言われると
残念ながらまだ手に入れていないのでありますが、
正直、いつなんどき、手を出すかわからないほど、
私には珍しく、かなり熱をあげておる次第

何がすごいって、やっぱり、あの色だ
金属光沢とは別の、虹色を呈するというのも
的を射ていない、筆舌に尽くしがたい見事なアレ
もう、あの色をずっとずっと眺めていたいというか、
見ていたいなんて、モノ狂いもよろしく思うほど
本当に見事なのであります

今まで何度も見ていたし、由来も聞いていたし、
割とちゃんと見てきていたと思うんだが、
何年も経って、唐突に見初められたというのか、
こう、私の感覚が、やっとそこに追いついたというんだろうか、
憧れというのをそこに覚えたのでありました

こうなってしまうと怖いもので、
自分では持ちたいような、持ちたくないような
不安を抱えるのであります
手に入れた時も、本当にあの色で輝くんだろうか、
ずっと眺めているから、美しいんでないだろうか、
そんなもやもやと感じつつ
思いの丈をとりあえずつづっておき
機会を見て

また、あの陶器に面会したいと
密かに考えるのでありました
あの場所以外でも、見て、それでもなら
もう仕方ないだろうか

そんなことを考えるのでありました

幸兵衛窯 2011春

2011-05-24 21:33:38 | 陶磁器を探す旅と名物
随分前になりますが、
今年の春の蔵出し市にいって参りました
市之倉は、幸兵衛窯であります
市之倉周辺が蔵出し市で賑わっておりまして、
あれこれと、周辺の窯元もついでに散策したのであります

いくつか語りたいことがあったのですが、
とりあえずは、震災の影響もあって、
中止になるところだったのが、
無事開幕となっておりまして、チャリティ販売なんかも充実、
安価でかなりよいものが手に入ったので
よろしいことこの上ない催しだったのであります

見所というか、やはりメインとせざるを得なかったのが、
幸兵衛窯の蔵出しであります
破格といっていい値段で、しかも交渉次第で
さらにお得!みたいな具合で、
まぁエキサイトして買うわ、買うわと
両親といったのでありますが、
大変でありました

少し古くなったと思われる食器はさておき、
桐箱つきの茶碗はなかなかお買い得で、
ちゃんと幸兵衛窯の印もはいって、
1万円という驚きの安さ
ステキこのうえないところでありました
手に入ったのは、志野でありました
やっぱり志野くらい持ってないとダメだろう
そんなことを思ったのか、
私ではなく、オヤジが買ってしまったのですが
まぁ、それはよかろう

その他も、かなりおいしいというか、
ちょっとだけ傷が入ってる器とかが、
新作なのに安いといったわけでありまして、
私も一品買ってきたのであります
なんか、ペルシャ陶器にも目覚めてしまいそうな
よくない様相であります
あのブルーは病みつきになりますね

そのほか、ぐるぐると歩いて、
個人的に贔屓にしていると、ひそかに思っている、
玉山堂にも立ち寄りまして、あれこれと物色、
途中で岐阜の無形文化財の人の
かわった黄瀬戸なんかも見てきて、
かなりガンプクでありました

思った以上に人出もあって、
かなり盛況だったように思われたのでありますが、
なんとも、お得な気がしたステキな催しでありましたと、
記しておくのであります

一番ステキと思ったのは、
今更ながらにラスター彩陶でありました
あれはハマってしまう
というか、もはや、ハマった
ちょっと、あぶく銭が出来たら
皿か、ぐい飲みでも買ってしまおうと
密かに誓ってしまうほどでありましたが、

これは別に立ててメモろうと思うのであります

40歳からのモテる技術

2011-05-23 23:13:12 | 読書感想文とか読み物レビウー
40歳からのモテる技術 著:青木一郎

読みました
40代なんて遠いと思いつつ
割と近づいている自分に
なんとなし気兼ねというか、不審な雰囲気を感じるだけに
興味深く読んだのであります
ただ、現在の私の立場というか、感情からいうと

つまらない本だ

そんな具合であります
この感想は自分がまだ、そこで想定されているよりも
若干ながらもベネフィットがあるよう思える
つまるところ30代であるというのに
起因している、妙なそれであると重々承知しているにも関わらず
なんとも楽しめない本でありました

40代がこれから、どうやって出会いを求めていくべきか、
そういう内容だとタイトルからわかっていたんですが、
ひょっとするとそれを拡大解釈して
なんか、社会的に成功するというか、
出世するみたいなそういう話しになるのかなと
ちょっと期待して読んでいたのですが
本当にタイトルのままで、いかにして、
若い女子にウケていこうかみたいなお話でありました

なんとも言いようがないともうしますか、
モテようと思う強い気持ちがないと
批判も許されないと思いつつ
個人的には、その戦術は悪くないけども
なんというかな、どうなんだろうかなと
あれこれ考えさせられつつ

残念ながら
しょーもないものを読んでしまったと
思ったりなんだったりしたのであります
いや、しょーもないと言えるほどの立場でないのは
わかっているんだが、なんというかな、
必死さと、それにより道を誤るというのは
何か別じゃないかなと思わされたり
考えさせられたと、色々
書いておくのでありますが

とりあえず、40超えるまでは読まなくていいんじゃないかな
そう思えてならないのであります

江~姫たちの戦国~ 初の縁談

2011-05-22 20:59:23 | NHK大河ドラマ感想
大河ドラマ「江」
ちゃんと本放送で見ました
もう、そうでもしていないと、ちょっと途切れてしまったら
おそらくは…

さて、不穏なことはさておき
内容としましては、まぁ、平常運転というか
何一つ、本当にまったく何も歴史的事件が起きなかったと
ある意味すげぇなこの大河ドラマと
いわゆる「本領」を発揮した具合でありました

とりあえず初が一目ぼれした京極と
どうにか一緒になれないかと考えたあげく、
茶々が側室になるという条件で、縁談をまとめてみました

…。
いや、あってるはずなんだが、ちょっと
目をしばたかせてしまう内容であります
一番クローズアップされている話題が、
初が、お菓子をたってまで好きな男と添い遂げたみたいな
そんなところでありまして、
途中で、秀吉に政治のタネにされると憤るとか
戦国の女としてどうなのか、いや、早くに父親を亡くしたから
そういうものなんだろうかな(そんなわけがない)
ともあれ、なんだかよくわからないうちに
いわゆる、女、女してくるというか
茶々がだんだんと、それはそれとしつつも
秀吉に惹かれていくという内容は、なんとも
理解を超えておると感じてしまうのでありました

なんとか私のような視聴者でも楽しめるところがないか
そんなことを探ってみたのでありますが、
戦国時代である必然性すら見出せない状況に
手も足も出なかったのでありました
お追従をする徳川家康というのは
ある意味面白いかなと思わなくもありませんでしたが
なんともかんとも
難しいドラマを見ている
そんな気分ですごしております

江~姫たちの戦国 恋しくて

2011-05-21 18:43:52 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ再放送を視聴完了しました
いや、正式には、最初の10分くらい見てないんですが
なんというか、それはそれでよかったのかどうか

なんだ、これで大丈夫なのか

そんなことを思わず書いてしまうのでありますが、
ベタというよりも、なんというか、
これで満足する客層ってどこだ!?
そんなことを感じてしまったのであります
あれこれ好き嫌いがあるわたくしですが、
今回のこれも、描いていることはなんとなしわかるんだが

かっこいい殿方が出てきたら
さっと一目ぼれして、きゃいきゃいと
女同士で盛り上がって
また、別ではなんか急にかっこよくというか
不自然なほどアレな秀吉に言い寄られて
次第に崩れていく茶々とか、なんというかな
そんな王道というか、
むしろ、もう滑稽の域まできているというか
大河って、そういう意味で大河というか本格というか、
まっすぐでどうするんだ

そんならちもないことを今回は
特に強く思ったのでありました
なんか、いつだったかも同じ感想を書いた気がせんでもないですが
ちょっと今回の京極弟と秀勝の話には
めまいというか、もう、笑いどころしか見つからないと
さすがにどうだろうかと思わされたので
ついつい書いてしまうのであります

さて、そんなことはどうでもよく
時代は着々と進んでいるようで
九州までさらっと平定
あれについては、考えてみると今週の
ヒストリアで補完してたつもりなのか、
なんともかんとも
九州はわりと楽勝だったと思うだけに
あの、此度は死ぬかも的なお話は
いただけないなんて思ったりもしたのであります
でも、戦だし、絶対ってことはないしなぁ
でもなぁ

そんなわけで、城で女どもが
きゃぁきゃぁと楽しんでいるという
ある意味リアルなんだろうかなと思われる
ドラマをみつつ、今週はちゃんと
本放送で見ようと思うのであります
継続するという、続けるということで
保てることがあると気づくこのごろ

途切れてはいけません

ブロッコリーのパスタ

2011-05-18 23:58:44 | 食べ物飲み物
さて、ずいぶん経ってしまいましたが、
電子レンジでパスタを茹でる198円の何かを得たので、
喜び勇んで、パスタを作ってイタリアンな気分を味わう
そんな平凡で、つつましやかな望みをかなえるべく
いよいよ、パスタつくりに励んだのであります

選んだのは「ブロッコリーのパスタ」
なんてことはない、ブロッコリーを具にしただけの
ペペロンチーノであります

作り方はとても簡単、
1:フライパンを危ないくらい熱する
2:オリーブオイルをあほみたいにたくさん引く
3:にんにくを炒める、続いて、ベーコンを炒める
4:茹でたブロッコリーを投入する
5:くたくたになるまで炒める
6:黒胡椒に、思いつきでアンチョビを投げ込む
7:火を止めてパスタを絡める

できた

そんな具合であります
7段階も工程あったかなと、頭をかしげた感じでありますが
ともあれ、なるべく熱して熱々となったフライパンで
なんでもやっちゃうところでありました

さて、唐突に茹でたブロッコリーなどを入れたわけですが
実際は下ごしらえというほどでもないが、
ビニール袋にブロッコリーを1房、少量の水を入れて、
袋の口元を軽くねじり、レンジで加熱
1分半くらいで、蒸したようなステキなブロッコリーになったのであります

このブロッコリーの蒸しこみが重要だそうで、
人の話によると栄養を逃がさないままで、
甘く美味しいブロッコリーが食べられるとの話でありました
ちなみに、自分からブロッコリーを食べようと思ったのは
初めてであったと思い返すのであります
100円でなんか、凄い体にいい気がしてくるから現金なものであります

そのブロッコリーをちぎったり切ったりしながら、
柄というか、茎の部分までまるまる全部食べてしまったのですが
炒めたら意外となんとかなるんだなと感心しました

アンチョビについては、一個でかなりしょっぱいから
取り扱いに注意と指導を受けたのですが、
入れる順番というか、加熱中に入れてしまうと
香りはおろか、消しくずみたいになってしまって
せっかくのアンチョビが残念なことになるので
基本的に仕上げ段階でいれるのがよいんじゃないか
そんなことを思ったのであります

いい気分で、だらだらと脈絡もなく料理を描いてきたわけですが、
さておき、とりあえず一度食べて、二回目は別にいいかと、
たいしたできでもなかったのでがっかりついでに
書き込んでおくのでありました

ブロッコリー1房は、ちょっと多すぎる
あと、無理して茎を食べると、全体的に残念になるなど
改善点を山ほど覚えた
今回の調理であったというお話であります

しかし、オリーブオイルだけは
ケチってはいけませんね
エクストラバージンでないと、あのよさというか
旨さが出ないと、痛切に感じ入るこのごろであります

苦役列車

2011-05-11 23:16:51 | 読書感想文とか読み物レビウー
苦役列車  作:西村 賢太

話題作を読みました
話題になったのは少しというか、随分前のような気がしますが、
芥川賞なんていう難しいジャンルのそれ
今まで読んだ同賞の小説はいずれも
難しすぎて理解できないと投げてしまうような感じでしたが、
今回は、私が年齢を重ねたおかげもあってか
なかなか興味深く読めたのであります

言い回しと言葉遣いが
やっぱりどこかとっつきにくいというか、難しいよなと
思わなくもないのでありますが
それ以外はさして難しくなくというか、
私小説なのか、そうではないのか、わからない感じで、
吐露される心情みたいなのが、全然共感できないけど、
何か惹かれるというか、引き込まれるというか、
読まされてしまう内容で驚いたのでありました

うらぶれた男が、どうしてうらぶれたのか、
それを語りつつも、そのうらぶれたところで、
くすぶりつづける様というのが、
執拗に描かれていて、ちょっとくらいというか、
案外たくさん思い当たるところがあったりして、
薄ら寒い気分になれるのもなかなかステキで、
自尊心による破滅というか、些末な破綻を繰り返す生き方が、
何か、自分にもそういうところがあるんじゃないかと、
反省とは違う、もっと、居心地の悪いものを想起させてくれるのであります

文体として気になったわけでもないのですが、
一文が結構長くて、最近読んでいた小説が、
どれもこれも、句読点までの道のりが短かったのに、
この小説はなかなか、それが長くて読むテンポが
難しいとか感じたところ
ただ、冗長というわけでもなく、言葉面はもちろん、
言葉の意味や節も重複することがないので、
行き着く間もない文章でも、読みやすくて
凄く面白かったと思うのであります

オチとかいうのは何もないのですが、
思わされるところがたくさんあっただけに、
こういうのがいわゆる、凄い文章であり、
芥川賞なのかななんて、勝手に解釈して
楽しめたのでありましたとさ

何より、短いというのが素晴らしいですね
内容が重たくても、ひきずられないのがステキです

あと、余談ですが、作者の受賞したときのコメントが、
なんだかな、という感じだったので興味惹かれて読んだわけですが、
そのなんだかなという気分そのままのことが、
またこの小説に描かれていて驚いたのでありました

底辺を覗くという言葉と雰囲気と、事象が好きなんだろうなと、
勝手な感想を並べておくのでありました

謎解きはディナーのあとで

2011-05-09 23:11:19 | 読書感想文とか読み物レビウー
謎解きはディナーのあとで  作:東川 篤哉

話題作を読みました
ミステリー小説というのは、
正直馴染みがない分野でありましたが、
読み終わってみて、なかなか面白かったと
いつも読書後にもとめたい、
爽やか感とは違う、読んだなぁ、面白かったなぁと
なんともいえない感激というか、
感想を抱ける、よい小説でありました

いくつかの短編をまとめたというわけではないですが、
同じ登場人物と背景で、様々な事件に取り組むという、
多分、こういう小説を読む人には馴染み深いスタイルとみえます
あまり、イカされるというか、特に意味がないとも
思えなくない、裏設定が毎回あれこれあって、
読んでいてもコミカルで面白くて素晴らしい
なんとなく、これはドラマ化するんだろうなと
そんなよこしまなことを思わされるような、
キャラが立ってる、事件解決小説であります

ただ、不思議というか、スタイルなんでしょうが、
本当に「謎を解く」というのが目的となっておりまして、
事件が起きて、それを持ち帰って、
執事の影山に解かせるというテンプレートで、
その解けたあと、火スペでいうところの、
断崖での説得シーンであるとか、
解決したあとに崩れ落ちる犯人だとか、
そういうものは全く存在せず、
ただ、事件を聞いただけで説明して解いてしまう、
その解いたという事実をもって
オチとなるのが、なんとも斬新というのか、
私は初めて見たスタイルだと思うと同時に、
なんというか、物足りないなぁなんて
思ってしまったのでありました

謎解きは比較的簡単というか、
結局、聞いただけでわかるほど、解答のくだりに
入るまでに条件が揃っているので、
ある意味、推理をたしなむ人には面白いのかしらなんて
思ったりしつつ、なんだか、課題というか、
クイズ本みたいだよなと、
NHKの探偵Xの挑戦みたいな小説だと
感じたりしたのでありました

殺人事件ばっかりなのに
まるで軽々しいというか、コミカルな路線で
不謹慎ながらも素晴らしいなと
思ってしまったのであります
良作でした

江~姫たちの戦国~ 家康の花嫁

2011-05-08 21:42:08 | NHK大河ドラマ感想
大河ドラマ「江」視聴完了です
どうしても、ここで描かれる秀吉に違和感というか、
その、家康との扱いの落差に、なんとも
落胆というか、どうも慣れないでいるのでありました

秀吉を悪く書きすぎているというか、
子供じみた一面ばかりを押しているにもかかわらず、
家康が分別わきまえすぎた大人になってるのが
なんともかんとも、鼻白む
そんな栓のないことを思いつつ
秀吉をだだっことして扱いまくる、女どもという構図に
辟易したうえに、
まさかの、秀吉の茶が下手とか、もう
ちょっと待て、それは違うだろう、
最終的に美味しいとかやったけど、そういうことじゃないだろう
いい加減に、あれだと思ったりしたのでありましたが
あれを複線にして、
茶々に茶を点ててなんというか、篭絡とか
あれで篭絡される女というのも、また、
どうなのかしら

思わされるのでありましたという話

さて、出てきた茶碗でありましたが、
ちゃんと見てなかったのでよくわかりませんでしたが、
安いほうとして出していたと思われるのが井戸っぽいもの、
茶々に出したのは赤楽?だったのか、
なんか、志野だった気もせんでもないですが、
ともあれ、いずれにしろ国焼
どうなのかなと感じてしまったのであります

本当にもてなすなら、逆でないかと
思ったり感じたりしたんですが、
そこは創意が汲み取れていないのかもしれないと
つと、反省してしまうのでありました
あとで調べてみよう

ちょっと関白を馬鹿にしすぎということは
もう仕方ないとするのでありまして
なか様といい、旭といい、なんとも
もっさりした感じはいいんですが、
どっか、名古屋弁が違う気がせんでもないなと
感じてしまったのであります

なんだか、よくわからん感想なのはいつもどおりですが、
どうにもならぬまま、視聴は続けていくのであります

婢伝五稜郭

2011-05-06 22:32:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
婢伝五稜郭  作:佐々木譲

タイトルだけで思わず読んでしまった
そんな感じであります
五稜郭とくるから、函館戦争の話だろうな、
ひょっとすると、土方絡みの女の話かしらとかなんとか
あれこれ期待して読み始めたのですが、
残念ながら、土方歳三とはまるで関係なく
一回だけ名前が出てきましたが、
もう、まるで無関係
時代は確かにそうでありますが、すでに、
弁天台も陥落といって相違ないときに始まり
そこから、一つの事件が起きていく
そんな具合でありました

主人公が復讐の鬼、いや、物語の文章を借りると
夜叉になって、悪辣の官軍を殺す、
そんなわけであります
函館戦争終結間際のいわゆる、
戦争の暗部というか、虐殺絡むそれこれが事件としてありまして、
そこで、いとしい人を殺された女性が主人公
そして上述のとおりといったところであります

なんというか、戦争なんだから当然のような気がせんでもないですが、
実際のところ、殺すという行為自体が戦争のそれではなく、
事件性のある殺しに近い、なんといったらいいか、
そこを分別する必要があるか?というところもありますが、
歴史物というではなく、事件物というのか、
そんなジャンルでありました
推理ものでもないため、犯人を追うというスリリングと違い、
追われる側ということもあって、
仇が近づいてくるさま、まつわる、さまざまな事件
それぞれが起きて、そして、それによって
また殺しの火を見るというのか
ともかく、割と簡単に殺してしまい、
そこに戸惑いはないんだけども、悪いことをしていく
そういった、後味の悪さというか、なんとも
悲しいことが描かれておるのでありました

まぁ、最終的に別段、悲しい物語となるでもなく、
ハッピーといえば、そうかしらといったところに落ち着くので
安心して読んでいられるのでありますが、
戦争をテーマにしつつ、事件をおうような内容が
なかなか不思議な感じで面白かった
そんな風に感じたのであります
古いところで、不夜城とか、なんか
あれを思い出した気がせんでもないです

官軍がびっくりするくらい悪党に描かれ、
(まぁ、そんなのも居たのかもしれませんが)
榎本の理想をかなりよさげに描いているのが
割と新しいというか、ちょっと驚いたのでありますが、
そんなのは瑣末なことで、
難しいことはあんまりなく、復讐とそれにまとわりつく、
黒いものを描いていた
そんな小説だったように思えるのでありました

分厚いわりに、さらっと読めたのも
なかなか不思議なところ
読みやすい文章でステキでありました

金曜のバカ

2011-05-05 00:24:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
金曜のバカ  作:越谷オサム

小説です
短編集であります

そんなわけで、短編小説が数本収録されておりまして
どれもこれも、若い男女というか、
高校生くらいの男女の淡いやりとりと言っていいのかどうか
ともあれ、そんなところを描いておりまして
すごくさらっと読めて、読後感さわやかすぎてステキ
肩の力を抜いて読める、よい小説でありました

全編、一人称小説となっておりまして、
珍しいなぁなんて思ったりしながら読んだのでありますが、
それぞれの主人公の思うところが、ステキでありまして
感情移入できないから、読み切れないなんてこともなく、
ああ、バカなんだなぁと、しみじみ思わされるせりふというか、
一人称のつぶやきがあったり、感情があったりして、
それがいちいち面白くてよかったのでありました

タイトルになっている短編が、なかなかステキでありまして、
あざとい出だしだなぁと思って、ちょっと斜に構えて読んでしまいましたが、
そのあざとさは、どうでもよくて、もっとくだらないところに
なんだか心血そそがれた感じがステキで、なんともかんとも
ミスリードをわざとらしく進める文体に、
少しやだななんて思ってましたが、最終的には、
ミスリードとかそういうレベルじゃなくて、バカなんだなと
大変納得して面白かったのでありました

全体的にオチてなくね?とか思わなくもありましたが、
それはそれとして、なんだか、読み終わるとさわやかで、
次のやつを読んでみようとついつい引き込まれるところがよく、
すごいスピードで読み切ってしまったのであります

難しい言い回しや、こしゃまくれた説教もなく、
ただただ、あるがままの感情を描き続けてあって、
一人称というスタイルもあいまって、これを舞台なり、ドラマなりで見たら
きっと面白いんだろうなと、なんだか、妙なことを感じたりもしたのであります

いつか、短編ドラマとしてやってくれないかなぁと
NHKあたりに期待しつつ、読み終えた報告をつけておくのでありました

アルクメデス グリーン盤

2011-05-04 00:46:23 | ドラマ映画テレビ感想
大好きで仕方なかった番組が帰ってきました
ステキ、また始まるのか
そう思ったら、特別版でしたね、
今回だけでしたね、そりゃそうだ
ネタ的に苦しいものね

そんなことを感じてしまったのでありますが
今回、グリーンにこだわったというあたりが
なんというか、ちょっと、いけないところで
制約となったんでないかしらと思ってしまったわけですが
まぁ、前々からそうだったような気がせんでもないですが、
数学的な番組というよりは、
ただのダジャレ番組になっているんじゃないか
いや、ダジャレって実は数学なのか?
とかなんとか、あれこれ思わされつつ
やっぱり面白いなぁと見てしまったのであります

リゾルブドッグと同じでありますが、
ガイジンがやってる数学系の話が
一番面白く感じてしまうのでありました
なんというかな、あの、無理というか、
いかにも洋画的なせりふ回しが、本当
ステキすぎてまったくもう

そんなわけで、ねずみときゅうりとクーラーと嫁姑を表した問題については、
最初に二倍するというよりも、
X=2Y+0.5X
というものを見た瞬間に、
2Y=0.5X
と図解というか、見て理解できるようにしてもらったのが
なんというか、アハ体験でありました
本当、当たり前のことで、考えたらまさにそうなんだけども
項の移動とかを考えず、式全体から、その概要を説明したというか
何書いてんだかわかりませんが、
あれが、一番数学的体験として面白かったなぁと
生々しくメモっておくのでありましたとか

とりあえず、満足できる番組だったので
また再開というか、単発で放映されることを期待しつつ
書き込みしておくのでありましたとさ