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動機を公表

2006-06-09 20:18:46 | 犯罪・刑事関係
供述調書として提出するのと同時に、弁護士の口からも語ってもらうというのは、もちろん真実を話そうという姿勢の現われかもしれません。ただ一方で、好き勝手書いてきた週刊誌などに対するあてつけなのかなという気がしないでもないですね。

<秋田男児殺害>動機供述「なぜ彩香がいないのか苦しくて」(毎日新聞)
知りたい知りたいとあちこちで書かれていた動機が口に出されたようです。まあ、そうなるとそうなったで、絶対に「嘘なんじゃないのか?」と言っているような人達がいるのでしょうけれど。

ただまぁ、今までの事件などの遺族が「同年代くらいの子が成長しているのを見ると常に自分の子供を思い出す…」なんていう話をしているわけで、そういう点からくるとある意味しっくりくるような動機のようには思えますね。もちろん、これが本当かどうかは常人には判断のしようもないですけれど、何となく本当っぽい気はするということで。
畠山容疑者が本当にそうであったかは別にしまして、子供を失った親が多かれ少なかれ虚無感をもっているのは事実でしょうし、そういう虚無の意識がこういうことになりうるというのも無いことはないのかもしれません。

現在では、犯罪被害に遭った人に対してとりあえずPTSDと診断しているようなケースもあるような気がしますが、そうした被害者達が社会に対して否定的になっていることがあるということも認識した方がいいのではという気がします。もちろん、ここでいう否定的は大半の場合自己嫌悪などの内向きの方に向かっていたり、あるいは社会から孤立していき苦悩の連鎖に入ったりしていたりしているようなものなのですが、ただ、ごくごく稀には外向きに攻撃的になる…なんてこともあるのではという気がします。
犯罪の連鎖を防ぐためという観点からも、やはり被害者と社会の窓口を維持すべく努力すべきなんでしょうね。もちろん、それが出来れば苦労はしないというのは分かっていますし、そもそもそれをするには全然人手が足りていないということは認識しているんですけれどね。

ついでに言うと、被害者の実名報道をしないということは、大事件ならともかくそうでない被害者(よくあるのは強姦)については完全に蚊帳の外になり、これは見つけ出してケアをすることがまず至難の業になるということも認識した方がいいのではという気がします。ま、報道すれば名誉との関わりで問題になることもあるのも事実なんですけれどね。このあたりの線引きはそういう点では微妙ですが、世間には線引きする必要すらない、被害者を実名報道しないことが100%被害者のためになると考えている人達もいるみたいですので。

で、畠山容疑者ですが、あまり勝手なことは言えませんが、このままいくと精神の均衡を害していた…まあ少なくともかなり酌量の余地のあるような感じの状況にはなりそうな気もしますね。
少なくとも、広島で同じ小学一年生を絞殺したヤギ容疑者のように「死刑」なんてことにはならないのではという気がします。

ただ、そうなるとそうなったで、同じく子供の命を奪ったという行為自体では共通しているのに、何故その行為の評価が極端に変わることになるのか、そのあたりがまた微妙になりますね。
もちろん、それを言い出すと過失致死と殺人の違いはどうしてかなんてことになるわけですけれど。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ビミョウですよね (ゼシカ)
2006-06-10 00:47:25
宅間守のようなジャンクな犯行

じゃなくていろんなことが渦巻いてて

ビミョウな事件ですよね。

どんなことがあっても人を殺めたら

ダメなんですけど、今後の供述が気になります。
>ゼシカ様 (川の果て)
2006-06-10 03:37:33
今後の展開如何によっては、彩香ちゃんの水死事件を根底から洗いなおさないといけないのではと思いますし、時間がかかりそうですね。

こういう事件を世間がどう考えるか、そのあたりも気になります。端から受け付けず、考えないのかもしれませんけれど…