写真は、171021、小6伊奈学園中対策講座で使ったプリントです。
埼玉県立・伊奈学園中学校は、公立の中高一貫校です。
伊奈学園中に通うには、「作文」と「面接」の試験が必要になります。
倍率は、毎年5倍くらいと、なかなかの狭き門です。
伊奈学園中の公式HPは、↓をクリック。
http://www.inagakuen.spec.ed.jp/jhs/comm2/htdocs/index.php?page_id=0
「作文」といっても、国語・算数・理科・社会の問題を・・・。
文章で解答を書く、記述形式で解いていくものです。
近年では、「適性検査型入試」と言われることもあります。
国・社の文系「作文Ⅰ」が50分。
算・理の理系「作文Ⅱ」が50分となります。
公立高校なので、公立小学校とかけ離れたことは必要ありません。
たとえば、算数の特殊算を、すべてマスターすることはありません。
だから、取り組みやすい気はするのですが。
それでも、特殊算っぽいことは出題されます。
また、「これは解けないだろ~」という算数の問題も・・・。
1年に2~3問、出題されていると感じます。
算数でよく出題されるものは・・・。
● 倍数・約数の問題
● 速さ・時間・距離の問題
● 割合の問題
・・・パッと思いつくのは、これらの分野ですね。
伊奈学園中の入試は、けっこう難しいという証拠が挙がっていますよ。
首都圏統一模試のHPから・・・。
2018年1月版(男子)、最新の偏差値【SS】を見てみましょう。
首都圏統一模試の偏差値は、↓をクリック。
https://www.syutoken-mosi.co.jp/application/hensachi/
なんと! 【SS 60】のところに伊奈学園中が載っています。
「徐々に上がってきているなあ」と思っていたら・・・。
いつの間にか、【SS 60】まで昇りつめてしまいました★
いや~、でもホントかなあと。
そんなになくても、合格できると思うのですが。
過去、アビット新白岡校から合格した子どもは、【SS 50】くらいでした。
つまり、【SS 50】くらいの子どもが・・・。
入試問題に合わせた記述の訓練をすれば、合格できるのではと。
必ずしも、【SS 60】なければ合格しないということはないと思っています。
2017年のことですが、私は疑問に思って・・・。
首都圏統一模試に、電話で直接聞いてみましたよ。
「ホントに、【SS 60】ないと合格しないんですか?」
答えは、そんなことはないという感じ。
最新のデータでも・・・。
【SS 55】【SS 56】くらいで、ひとり合格しているだけだと。
だったら、なんで【SS 60】のところに載っているのかというと・・・。
サンプル数が少ないのかなあと。
伊奈学園中の合否については、あまりわからないのかもしれません。
そもそも、伊奈学園中を受験する子どもは・・・。
全員、首都圏統一模試を受験するわけではありません。
というか、ほとんど受験しない可能性が高いです。
だから、【SS 60】は予想の部分が大きいような印象を受けました。
ちなみに、アビット新白岡校では・・・。
必ず首都圏統一模試を受験してもらっています。
ひとつの基準が、客観的にわかるからですね。
私にもわかるし、保護者にもわかるし、子どもにもわかります。
やはり、【SS 55】くらいあると理想ですが・・・。
【SS 50】あれば、あとは記述の訓練をすれば可能性ありです。
もちろん、普段から国・算・理・社を勉強しておく必要はあります。
それは、公立の小学校よりも深い勉強ということですね。
算数の出題傾向から、小5の算数から勉強しておくといいと思います。
さて、写真は、伊奈学園中、平成25年度の過去問です。
かなりやっかいな問題を見てみましょう。
ひとつ前の問6(1)から・・・。
プールには、水の深さが1m、1080㎥の水が入っていたことがわかっています。
この(1)は、解けるでしょう。
問6(2)「プール開きにそなえてプールそうじをした後、7月3日の正午から空(から)になったプールに水を入れ始めました。翌日の午前9時に水位を調べてみると、スタート台のすぐ下(図の「あ」の部分)の水面の高さは30cmでした。このまま水を入れ続けると、スタート台のすぐ下(図の「あ」の部分)の水面の高さが1mになるのは、何日の何時何分でしょう。午前、午後もつけて答えましょう。また、求め方を書きましょう。(字数の制限はありません)」
たしかに、特殊算でも何でもありませんが・・・。
手間かかる~★
制限時間内に解くのは、かなり難しいと思います。
とにかく、一緒に見ていきましょう。
まず、水面の高さ30cmのときの、水の体積を求めます。
図②より、xの長さは?
→ 1m-0.3m=0.7m
yの長さは?
→ 1.4m-0.7m=0.7m
台形が2つだとすると、その面積は?
→ (0.3+0.7)×25÷2×2つ
=1×25
=25㎡
12時~翌日の午前9時、21時間で入った水の体積は?
→ 25㎡×18m=450㎥
1時間あたりに入った水の体積は?
→ 450㎥÷21時間=150/7㎥
次に、まだ入っていない水の体積を求めます。
→ 1080㎥-450㎥=630㎥
630㎥のところに、何時間で水が入る?
→ 630㎥÷150/7㎥
=630× 7/150
=21× 7/5
=147/5
=29.4時間
0.4時間は、何分?
→ 0.4時間×60=24分
つまり、あと29時間24分で水が入り切る。
7月4日の午前9時に、29時間24分をたす
→ 29時間24分-15時間=14時間24分
これで、7月5日の午前0時になる。
7月5日の午前0時に、14時間24分をたす。
→ 午後2時24分
答えは、「7月5日 午後2時24分」です。
いや~、これは大変だ★
子どもとも、「この年の受験じゃなくて、よかったね」と言っていました。
でも、正解する子どもも少ないはずなので、あまり関係ないかも?
当日、このレベルの問題が出たら、とりあえずスルーしておきましょう。
この問題の正答率、どのくらいなのでしょうか・・・。
さて、この記事を書いて、ブログに載せたのは、180113です。
この日は、伊奈学園中の第一次選考「作文」の日なのです。
受験生は、悔いのない受験にしてほしいです☆
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