ーベネディクト・カンバーバッチ ホーキングーHAWKING
2004年 イギリス TVドラマ 89分
監督=フィリップ・マーティン キャスト=ベネディクト・カンバーバッチ(ホーキング)マイケル・ブランドン ピーター・ファース
【解説】
人気ドラマ「SHERLOCK」のベネディクト・カンバーバッチが、天才物理学者ホーキング博士の若き日々を演じたイギリス製テレビ映画。1963年。ケンブリッジ大学院で理論物理学を学ぶ21歳の青年スティーブン・ホーキングは、自分の好奇心を満たしてくれる宇宙の研究や、恋心を寄せる女性ジェーンの存在に充実した日々を送っていた。ところがある日、スティーブンの身に突如として悲劇がふりかかる。脳の命令が筋肉に伝わらない難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し、余命2年を宣告されてしまったのだ。両親の支えで大学院に戻ったスティーブンは、日を追うごとに身体の自由を失っていく恐怖に耐えながら、研究に没頭していく。
【感想】
ホーキング博士のことはもちろん知っています。
この作品を見て、博士について調べてみましたが、まだご存命なことを確認して、ほっとしました。
この作品は、筋萎縮性側索硬化症を発症する大学生の頃から、ロジャー・ペンローズとの出会い、そして一般相対性理論が破綻する特異点の存在を証明した特異点定理を発表するまでを描いています。
病気になってもますます研究に没頭していくホーキングの姿に感動しました。
ジェーン・ワイルドと知り合い、結婚するところも人間的で素敵でした。
ベネディクト・カンバーバッチも、ホーキングになりきり、すごく良かったと思いました。
この作品は、アーノ・ペンジアスとロバート・W・ウィルソンがノーベル賞を取って、そのインタビューに答えるシーンと並行してホーキングの物語が語られるという形を取っています。
二人の話そのものは、ホーキングの人生とは直接関係ない話が続くので、少しわかりにくいのですが、ラストで、二人が発見したノイズがホーキングの立てた仮説の、ビッグバンの名残の電波だったということで、作品がぐっと締まるような構成でした。
私にはもうひとつピンと来ませんが、すごい発見だったのですねー。
物理学者たちの地道でひたむきな研究の姿勢に、あらためて敬意を感じました。