マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

モリエール 恋こそ喜劇

2012-03-28 10:03:32 | 映画ーDVD

ーモリエール恋こそ喜劇ーMOLIERE

2007年 フランス 

ローラン・ティラール監督 ロマン・デュリス(モリエール)ファブリス・ルキーニ(ムッシュ・ジュルダン)リュディヴィーヌ・サニエ(セリメーヌ)ラウラ・モランテ(マダム・ジョルダン/エルミール)エドゥアール・ベール(ドラント伯爵)ファニー・ヴァレット(アンリエット・ジュルダン)ゴンザーグ・モンテュエル(ヴァレール)ジリアン・ペトロフスキー(トマ)

 

【解説】

笑いの中に人間の本質を描き出し、今も世界中の人々を魅了する17世紀フランスの天才劇作家モリエールの名作がどんな経験から生まれたのかを、大胆な発想で紡いだ歴史喜劇。モリエール作品のエッセンスを織り込みながら、彼が若き日に経験した冒険とロマンスを涙と笑いとともに描く。主演は『PARIS(パリ)』のロマン・デュリス。共演にはベテランのファブリス・ルキーニ、『スイミング・プール』のリュディヴィーヌ・サニエら実力派が名を連ねる。

 

【あらすじ】

1644年、22歳の駆け出しの劇作家モリエール(ロマン・デュリス)は前年に旗揚げした劇団の借金が膨れ上がり、債権者から追われていた。多額の借金に苦しむ彼は、金持ちの商人ジュルダン(ファブリス・ルキーニ)に窮地を救われる。借金の肩代わりと引き替えに、ジュルダンの演劇指南役として雇われることになったモリエールは……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

モリエールについては「人間嫌い」を学生のときに読んだくらいです。

 

モリエール(Molière、1622年1月15日 - 1673年2月17日)は17世紀フランスの劇作家で、コルネイユ、ラシーヌとともに古典主義の三大作家の一人とされる。

本名はジャン=バティスト・ポクラン(Jean-Baptiste Poquelin)で、パリの裕福な家庭に生まれる。オルレアンの大学で法律を学んだ後、俳優となるが芽が出ず、売れない劇団の座長として地方の旅回りを続けた。その中で喜劇作品を書き始めた。

1658年、パリに戻り次々に作品を上演し、『お嫁さんの学校』(1662年)が大評判となって劇作家として認められた。モリエールの劇作は宮廷でも支持を得て、喜劇に対する人気、評価を高めた。喜劇作品『人間嫌い』『ドン・ジュアン』『町人貴族』『病は気から』『いやいやながら医者にされ』『スカパンの悪だくみ』などがある。モリエールの死後、コメディ・フランセーズが創設された(1680年)。(ウィキペディアより)

 

コメディー・フランセーズの創設のきっかけとなった人なのですね。

コメディ・フランセーズが来日したとき(たぶん1976)に、「ドン・ジュアン」を見ました。

 

「恋こそ喜劇」、この作品は、すごく面白かったです。

ロマン・デュリス、うまいです。

 

13年ぶりに地方巡業からパリに戻って来たモリエールの一座。

モリエールは座員たちに「悲劇をやる」と宣言する。

 

ある日、朝帰りのモリエールのもとに女性が訪ねてきて、「あなたに会いたがっている人がいる」と告げる。

 

その人の名はエルミール(ラウラ・モランテ)。

 

遡ること13年前。

モリエールの劇団は借金を抱え、とうとうモリエールは牢獄に入れられてしまった。

それを救ってくれたのが、金持ちの商人ムッシュ・ジュルダン(ファブリス・ルキーニ)。

しかし、それには条件があった。

 

ジュルダンはセメリーヌ(リュディヴィーヌ・サニエ)という貴族の未亡人に恋いこがれていた。

いつか彼女のサロンで自作の演劇を演じることが彼の夢だった。

そこでモリエールに演劇指南をしてもらうというのが、モリエール救出の条件。

イヤとは言えないモリエール。

聖職者を装って、ジュルダンの屋敷へ。

 

ジュルダン氏の家族は、夫人のエルミールと一人娘。

ジュルダン氏が、セメリーヌのサロンに入れる工作をしているのが、貧乏貴族のドラント伯爵(エドゥアール・ベール)だった。

 

☆ネタバレ

ドラント伯爵は、ジュルダンにはセメリーヌにいろいろプレゼントをしたりして取り入っていると報告しながら、ジュルダンからお金をせしめることしか考えていない悪い奴。

 

しかも、貴族になりたいジュルダンと、お金持ちになりたいドラント伯爵の利害が一致して、お互いの娘と息子の結婚を決めてしまう。

 

恋人のいるジュルダンの娘は嘆き悲しみ、エルミールとモリエールはひと芝居打つことにする。

 

気乗りがしないで乗り込んだジュルダンの屋敷に、賢婦エルミールがいて、恋に落ちるモリエールですが、彼女の演劇に対する深い見識に触発され、喜劇の才能が開花して行くところが見所です。

そして最後には、自分がいかに妻をないがしろにしていたかに気づくジュルダンにも注目です。

 

エンドロールは、ジュルダンをもじったモリエールの喜劇。

自分では、誰にも知られずに一生懸命画策していることが、なんと滑稽なことかということに気づかせられます。

客観的に人生をみること。

これが、喜劇の真髄だなあ。

 

それを教えたのが、モリエールにとっては美しき人妻エルミールだったという、この作品はフィクションです。

 

エルミールが実に魅力的です。

心ない夫を支え、恋に苦しみ、それでも深い愛情を示すエルミール。

こんな女性に憧れます。

 

ロマン・デュリスのアンダルシアの馬、かっこいいですよ。

ジュルダン氏の演じる馬はめちゃおかしいです。

 

二人の演技対決も楽しいです。

 

格調が高く、とてもいい作品です。

お薦めします。



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