goo blog サービス終了のお知らせ 

くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

「白夜行」第2話 秘めた罪の綾瀬はるか・・

2006-01-20 15:12:56 | 白夜行

    「タイムマシンがあったら過去に行く?未来に行く?」

    「チャゲと飛鳥どっちが好き?」

    「ドブに咲く花って知ってる? 」

子供の亮司と高校生の亮司。二人の声が重なります。

こらえきれない雪穂は泣きながら「本当はないんだよ・・。でもきれいだった・・」

この日を待っていた亮司は今度こそ離れないとばかりにしっかりと雪穂に抱きつき

ました。二人の7年間。離れ離れの日々。忘れることなんてあるわけがなかった。

この日を本当は来て欲しかったわけではない。けれど二人には限界だったのです。

 

冒頭。亮司は高校生になっていました。横断歩道の向こうに笹垣がいます。なぜ?

怯えがよぎりますが気を取り直し、まっすぐと。笹垣もそ知らぬ顔で二人はすれ違い

ました。けれど亮司は恐怖でいっぱいになってしまいます。母の店に駆け込み、

変わった事は?と聞いてみる亮司です。そして、ボトルのこと、またしつこく店の

事を聞き、事件を掘り返していることがわかりました。

渡部とは今なお、続いているようで何か悪いことに手を染めているようです。

そして雪穂は学校で陰湿ないじめを繰り返し受けていました。

さらに亮司は学校で写真をネタにゆすられています。

それはあのおぞましい事件のビルに雪穂と亮司の父親が写っているのです。

ネガ100万円!葬ったはずの事件はこうしてほころび始めてきました。


養女となった雪穂は花を生けています。それは二つに分かれたゆりの花。

バランスが悪いという義母に今は会えない友達だからこれでいい。

それなら会いにいきなさいという優しい言葉。けれど秘めた決意は変わらず、

       「大丈夫。同じ流れに乗っているから」

急行列車に乗るのもホームにいる亮司を見て降りないための自分への戒めでした。

けれどいつも遠くから見ていたのですね。亮司の知らないところで雪穂はずっと

見守り、心の支えにしてきていたのです。残り8年・・と同じところだけをみつめて。

学校での執拗ないじめは続きます。子供時代の写真が貼られ、ロッカーには

残飯がぶちまけられ、あまりのひどさにうずくまる雪穂。おそらくその仕掛け人の

藤村はほくそ笑みながら同情の顔をして近づいてきます。

この藤村は校庭で写真をもとにゆすられていたようです。思わず「ガイチュー」と

叫び、雪穂と江利子にみとがめられていますね。ここでピンときてはいましたが、

雪穂はやり過ごしました。しかし後にこの件を生かせるとはさすが小5であれだけの

犯罪を犯した雪穂だからこそです。

その方法にはかなり驚かされました。皆さんもでしょ?

江利子は言うのです。バレバレなのに痛すぎる。名前変えてうまくやってるのよと

逆に言ってるように見える。本当は雪穂には何の罪もなかったのに・・・・と

言葉を変えても、うまく伝えられない江利子。たぶん雪穂には江利子の優しさは届い

てるのです。だが、自分から拒絶する雪穂。雪穂にはたった一人だけでいいのです。

だから江利子には悪いけど、つかず離れずでいるしかありません。

  「江利子、もうわかってるじゃない、ずるくてみっともないんだよ、わたし・・」

そして、こんなことを言い出した江利子にささやかな復讐をしたのかも?

そうです。あの藤村の事件で江利子をも目撃者として利用し仕立て上げましたね。

家に帰ると「ケーサツ呼びますよ!」と義母の声が。再び電話に出ると

    「1000円でOKってほんとう?」

腹立ちのあまり電話線をはずす雪穂。駅のトイレに行くと飛び出しました。

駅のトイレには本当に目を覆うひどいことが書いてありましたね。

そのころ亮司は菊池の家のごみをあさっていました。まさかそんなところにネガが

あるわけないのに。だけどそこに笹垣刑事がやってくるのを目撃してしまいます。

  「ドアはほとんど開かなかった」  この言葉をひきだした笹垣。

やはり疑っている。。。震えがとまらない亮司。亮司はもう孤独に耐えられなくなって

いました。川での二人のシーンとはさみが脳裏をよぎります。

「何でおれはこんな一人なんだよ・・・」 本能なのでしょうか?駅に走る亮司です。

そこには謝っている雪穂が見えました。そしてトイレにはあの雪穂がいます。

ずっと会いたかった。自分のせいで太陽の下を歩けなくしてしまった。

涙、涙の亮司。亮司は雪穂が恋しくて切なくて自分の罪が苦しくて、胸のつぶれる

思いをたった今、この雪穂に抱きついて実感して、ただ泣くしかありません。

7年ぶりなのです。7年の長かった積り積もった思いだけが二人の間にあるだけ。

亮司は言うのです。自分が雪穂の人生をぼろぼろにした。幸せにしてあげるなど

とは言わない。せめて不幸にしないように・・・と。

雪穂はそれは違うのよと。

   私が何を言われても何されてもニコニコ笑っているのはもう一回、

   あんたと歩くために決まっているじゃないの。

   時効がきてもう一回太陽の下を亮君と歩くんだ。そんな相手一人しかいないよ。

負けないでほしい。二人が陥った暗闇は二人を取り巻く大人たちによってもたらされ

たもの。いつか二人で歩ける日まで切り抜けていくのよ・・・一緒に涙してしまう私。


それからは小5の二人です。もっとオトナに残忍になった二人。不安げな顔・・・。

一度ウソをつき犯罪を犯したらほころびをつくろい、また次の破れを継ぎ足し、

もう戻れない二人です。嘘のない無邪気な世界など既にどこにも見あたりません。


着々と手を打つ亮司。映画のチケット。帽子。時計は17:15。

一方、雪穂も礼拝堂で祈りながら、不安で一杯になっています。

手紙を下駄箱にいれ、藤村がクラブをさぼることを確認し、そして、予想通り

江利子は礼拝堂にやってきました。さあ、目撃者も揃った、亮君しくじらないで・・・。

    

そして舞台はその一瞬を逃さず。それからの二人は善意の目撃者。

告訴をしないことを母親から聞き出し 「もちろん誰にも言いません」。

けれど亮司は震えがとまりません。どこからほころびがでるでしょうか・・・。

映画のチケットをもらったのが亮司だとタレこまれたらどう切り抜けるの?

そして菊池はやはり刑事に密告しようとしていました・・・。鈍く光る笹垣刑事の目。

     緊迫のラストとなりました。

     来週はさらに転落し犯罪を増やすのでしょうか・・・

 

先週の麻由子ちゃんたちの素晴らしさに、オトナになった彼らがどう引き継ぐのか

心配でもあり楽しみでもありましたが、私は合格だと思います。

亮司の雪穂を恋焦がれる姿のなんと切なく苦しかったことでしょう。

視聴者を擬似恋愛させてくれる程の狂おしさがちゃんと表れていたと思います。

一方、綾瀬はるかも無垢な顔をしながらその奥に秘めた、たった一つの芯を

頼りに生きているという真実。うまく演じていました。来週がますます楽しみ!

 

 



10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBありがとうございます (SKY)
2006-01-21 01:39:34
まさに緊迫のラストでしたね。ああいう終わり方されたら、来週も絶対見ないといけなくなるから困るなぁ(笑)今後も2人の運命を見守るとしますか。
返信する
く、苦しい・・・ (mari)
2006-01-21 03:34:34
かりんさん、こんばんわ。

原作を読んでいないのですが、これは、笹垣が、

二人を追い詰めていく物語りに為りそうですね。
返信する
子役からの引継ぎ (谷口真文(たにぐち・まふみ))
2006-01-21 13:00:17
>先週の麻由子ちゃんたちの素晴らしさに、オトナになった彼らがどう引き継ぐのか心配でもあり楽しみでもありましたが、私は合格だと思います。

■第1話では福田麻由子が指の爪を噛みながら本を読んでいましたが、まったく同じ動作を第2話で綾瀬はるかがしたので、福田麻由子と綾瀬はるかが同一人物であることが分かりました。

■お正月に日本テレビで『女王の教室』を一挙に再放送したのを見て、ヒロインの同級生の進藤ひかる(福田麻由子)のファンになりました。福田麻由子さんの公式ホームページを見て、『白夜行』のテレビドラマ化を知りました。

■Googleで、"福田麻由子" AND "白夜行"を検索して、ここ(「くつろぎ日記」)に来ました。

「くつろぎ日記」さんでは、「このドラマは最後まで記事UPする予定でいます。」とのことなので、テレビドラマのノベライズ版を読むつもりで、楽しみにしています。





返信する
Unknown (まりこ(^▽^))
2006-01-21 14:30:27
こんにちは

雪穂の恋焦がれる姿、ただ亮司と太陽の下で歩きたいために・・なんて切なくなってしまいますね。

二人が再会できたことはうれしかったけど

やはり会ってはいけない二人だったのかなぁと思うと

考えてしまいます・・。

返信する
SKYさん♪ (かりん)
2006-01-22 07:20:29
武田鉄矢のぎらっとした目が鋭くて怖いですね。

善人役に慣れていたので新鮮です。

最後の時効を書いた切り絵の演出がうまかった。

来週が楽しみですね!

返信する
mariさん♪ (かりん)
2006-01-22 07:27:09
ずっとはらはらドキドキしてみていました。

切なさもスリルも盛りだくさん。

私も原作読んでないのですが、読もうと思っています

武田鉄矢がかなり鋭く追い詰めるのですが、今後も最後はこういう睨んだシーンで終わるのかしら?
返信する
谷口真文さま♪ (かりん)
2006-01-22 07:57:36
初めましてようこそ♪

ブログを始めてから5ヶ月経ってますがGoogleは初めて見ました。本当に出てましたね。我ながらびっくりでした!

ご訪問くださり、ありがとうございます。



先週の麻由子ちゃんは素晴らしかったですもんね。ファンにとっては魅惑の2Hだったことでしょう。

私も女王の教室はきちんと見ていなくて年末の最終回だけちゃんと見ました。麻由子ちゃんは主役のお友達という設定でしたね。でも麻由子ちゃんは存在感があり光っていました。眼力がある将来楽しみな女優さんです。



>テレビドラマのノベライズ版を読むつもりで・・

私の記事を読まれてそういう風に感じてくださったのですね。ありがとうございます。光栄です。



このドラマは今期のなかではトップだと思っています。不合理な面もあるようですが私としてはこのドラマには突っ込みをいれずに見ていきたいです。

どうぞよろしくお願いします。

谷口さん、ブログをなさっていたらアドレス残してくださいね。





返信する
まりこさん♪ (かりん)
2006-01-22 08:10:43
二人のお互いを求める様子やそれまでの孤独など胸に来て本当に切なかったですね。

山田孝之があんなにうまいなんて想定外でした。

綾瀬も天使のような顔をして考えることは凄い!

このギャップをうまく演じていました。

なかなかやるわね!

来週の楽しみがあるって嬉しいですね♪
返信する
怖い~ (ads(あず))
2006-01-25 02:53:56
かりんさん、こんにちは!

冒頭の驚き、中盤の感動、そして終盤の恐怖・・・。

見応えありますね。やはり期待作に間違いない、と。



二人は今後も悲しい運命にあるんでしょうね。

次の展開も楽しみです!(「楽しみ」という表現は変かな?)

返信する
あずさん♪ (かりん)
2006-01-25 20:39:18
本当に今期一番の見ごたえです。

私がいいと思っても視聴率は今ひとつのようですね。

テーマが重すぎなのかしら?

ブログの中ではダントツなんですけどね。

これからの二人は転落の一途でしょうね。

次回は綾瀬も壊れるみたいです。



すっごく楽しみです♪
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。