くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

私たちの教科書 第8話

2007-06-01 13:22:49 | わたしたちの教科書

わずかばかりのお金と父親の残した時計を引き換えた明日香の気持ちを

あなたは考えたことがありますか?

珠子が雨木に鋭く問い詰めてから・・・それから一年。

珠子は学校@西多摩市を相手取り裁判を開始。

次回の証人尋問は加地と三澤先生。

明日香のクラスの生徒たちはいじめの話もあっけらかんとしています。

兼良が首謀者であることも皆で明日香をいじめていたことも平気で話すのです。

猫の貰い手を捜してるようで朋美に聞いていますが、

怯えたように首をふって彼女等の輪から離れていきます。


大城と加地は婚約したようです。薬指に指輪がありました。

裁判が終わったら結婚しようと話す二人。


職員室では加地はかなり大きな発言権を持っているようです。

八幡先生が忘れてきた生徒の個人情報のディスクを加地が持ってきて

注意を促していますが、あまりにもその態度がでかくてびっくりします。


珠子の部屋に現れる戸板先生。ちゃんと珠子のアシスタントをしてくれてますね。

とりあえず学校側に寝返ってないようです。

しかし、三澤は証人尋問にはヨガの発表会のためでられないと電話。

二人の嘆く顔の気の毒さといったら。。。

やはりこの先生はダメ教師だったのでしょうか。


加地が理科実験室にて片づけをしているとポー@山田加寿子が現れます。

ガラスに映った姿は明日香かと思ってびっくりしました

加地に読んでほしい小説があったらしいが国語教師に渡せという加地。

「加地先生がよかったのに・・」と加寿子。

そして雨木の家では音也が出所したようで、普通にただいまと帰ってきました。

料理をしていた雨木は一瞬考えて包丁をしまっていましたが・・・。

 

いよいよ裁判。

加地の宣誓から、珠子は胸に入れた作文を握り締めています。

珠子の加地を尋問するポイントは、経験のない加地が受け持ったクラスに

明日香という生徒がいたことと、その生徒は施設にいるために精神状態が

不安定だということ。そして教科書に書かれた「死ね・臭い」の文字。

このように導き、裁判官にいじめがあったことを印象付けました。

「明日香さんはあなたにそのような教科書を託された。

そのことに意味をお感じになりませんか?」

しかし加地はのらりくらりと逃げ、落書きは明日香が書いたものだと言い、

教科書も紛失したと言います。

そこで珠子のボイスレコーダーが発動。

「もしかしたらいじめがあったのかもしれません。僕はそのサインを見逃して

いたのかもしれません。僕は気付かず彼女を学校に来させてしまった。」

教科書は明日香のいじめられているという告白だったのではありませんか?

加地に質問の形で終えた珠子です。

しかし、瀬里の反撃は思いもよらないところから発してきました。

それは家庭環境の複雑さによる精神不安定によるものだということでした。

そして3ヶ月一緒に暮らした珠子でさえも目もあわせなかったと二人の関係が

まずかったということで精神状態の不安定なのはいじめではなく環境が要因してると

いう印象になってしまいました。ただこぶしを握るしかなかった珠子。

悔しそうな顔がたまりません。


法廷から出てみれば加寿子が傍聴していたと言います。

ひどくない加地って?自分の責任を棚にあげて珠子のせいにして。

おまけとして先日のラブホテル前の写真を見せています。

しかし珠子はこの写真は偽りであることを見抜いています。

加地にこんなことができるわけがないのです。いい先生だと思うけど。

裁判には苦戦してるというのに余裕の珠子ですね。


さて学校には脅迫状が届きます。

「この学校にはいじめがある。教師全員テレビで謝罪しろ。

さもなくば二人目の自殺者が出る。」

加地はいじめがあることを認めたくないのです。この一年頑張ってきたものが

崩れていきそうで恐いのでしょう。しかし同封されていた写真は塀の落書きでした。

教科書と同じように「死ね・臭い」と書かれたいくつかの塀を写真に撮っていたとは。

少なくともこれを送って来たのは校内の誰かだということになるという雨木。

教育委員会に持って行き、相談するという雨木に加地はかなりご不満の様子。

いじめがあったら自分が責任をとるとまで言い出しています・・


加地は職員達を相手に真剣にいじめの存在を追及してほしいとはっぱかけています

が、群れから離れている八幡先生が気になるようで特別強く訴えると、

急に八幡先生は切れてしまうのです。。呆然

また教室でも兼良に接触していますが、自分がいじめたと有名になり、

ネットにも流されたから自分はいないほうがいいと言いだし、単純な加地は

すっかり丸め込まれてしまいます。なんでこんなバカなんだろうね・・・

しかしいじめは確実にあるようです。加寿子が下駄箱の前で泣いていました・・


珠子の部屋で裁判の練習のようですが三澤先生は真実を書いたものがどちらでも

どうでもいいみたいです。何度も間違えている事自体が異常です。

戸板先生は学校に脅迫状が届いたことや「カスコ」という落書きのキレはしなど

気になる情報を珠子に伝えています。どんな兆候でも見逃してはいけない。

珠子は明日香のことで学校に横たわる闇を感知したようです。


雨木の息子は夜になってから職探しをするというのが気になりますがそれは友人の

紹介だというし「お母さん」と言って出て行ったので頬がほころんでいました。

しかしごミ箱から見つけたのは血のついたTシャツ。狂ったようにお風呂場で

洗い出す雨木。再び一緒に暮らせなくなったら・・・「お母さん」と呼ばれたのが

逆に心配になってきました・・・。


さて証人尋問の日。三澤を待っていると加寿子が現れます。傍聴しようとすると

猫の泣き声?教室に貼られた猫の貰い手とは加寿子?

ペット持込禁止だから法廷には入れないと言われて、迷っていました。

そこに三澤到着。加寿子も三澤もお互い担任と生徒だったときがあるはず。

しかしお互いに顔も合わせたくないようです。三澤にいたっては加寿子を

「きっついのがいた」という始末。


尋問が始まりました。赤と青の日誌。どっちがと言い出したところでいきなり「赤」。

まだ質問していません。失笑がもれる法廷に本当に教師だったのかと呆れます。

なぜ二つの日誌が存在するのか?副校長に書き直せといわれたから。

書き直さないと学校を辞めさせるといわれた・・・そこまではうまくいってました。

しかしその時に年配の女性が入ってきました。その人を見ていきなり動揺する三澤。

その人は西多摩市の教員指導力調査員@村雲さん。三澤は28回書類提出を怠り、

家庭訪問でさえも電話ですませ、出席簿に関しては記録をとっていなかったという。

さすがに珠子も初耳で絶句してしまいます。瀬里は三澤の人間性をウソを平気で

つける人間だという印象を持たせ、従って赤が本当だというが、青の可能性もあると

匂わせて終わりました。三澤が本当にいじめはあったと叫んでも後の祭り。

一生懸命に叫ぶほど誰もが信用しなくなっていくようです。ため息の珠子。

裁判は大きくはずれ、9割以上不利の珠子です。


学校では八幡がとうとう壊れてしまい、教室に入りたくないと言い出します。

見ると泣いているのです。僕は何をすればいいの?受験?授業?生徒のしつけ?

教室で何かあったのでしょうか。急に自分の無力を思い知ったような泣き方。

それなのに加地はひっぱたき力ずくで教室に押し戻そうとしているのです。

大城はそんな加地を見て驚き、落ち着けといいます。なぜ責任をとるなんて言った

のか。だれも人の死に対して責任なんて取れないという大城。ようやく加地のバカさ

加減がわかったのね。婚約解消となるか??

八幡は狂ったように笑いだし、万能の神だから加地が明日香を生き返らせれば

いいと叫びます。みんな狂っているよ、この学校。

 

教室では猫の貰い手が見つかったとポスターを剥がしていますが、それは加寿子に

押し付けたということのようです。加寿子が学校にいじめられていると訴えたから

兼良が怒っているというのです・・・。加寿子がいじめのターゲットだったのね・・・


そして裁判所から出てくる三澤と珠子。三澤は先ほどのロリータファッションの子を

自分の受け持ちの子だったと言います。ポーさまだと自分でいい、珠子に詩を渡して

いたのですが、三澤が彼女の名を山田加寿子だと聞いた時点で、戸板の言葉が

甦ります。そして詩を開いてみるのです。そこには

クロイニワトリで始まる、気持ち悪い、匂いがくさい、仲間じゃないというあらゆるいじ

めの言葉が入っていました。最後の「僕も空を飛べる」に不吉な予感がする珠子。

懸命にポーのもとへ電話をかけています・・しかしつながりません。

そのころ、加寿子はビルの屋上に腰掛け・・そして・・飛び降りた??

                          

加地に対して懸命にサインを送っていた加寿子だったのね。

なんと明日香に続いて二人のサインを見逃していた加地。

いじめはないと、目の前にあることを全部無視してきた加地に報いがくるかもね。

裁判は、瀬里の反撃がキチンと調べ上げられていたというのが

珠子に激しく不利でした。

こんなマイナス状況でも、真実は「いじめがあった」ということであるなら

ウソの上塗りで見ないふりをしようとどこかに突破口はあるでしょう。


大城が加地にさめてきていたのが痛快でした。

二人は学校の犬状態であることを自覚できるでしょうか。


今回の手もそうでしたが証人尋問される教師達は徹底的に調べ上げられ、

学校に不利な証言をする教師はばっさり言われそうですね。

今回の三澤先生のように・・・


しかし学校にいじめがないなんてそんな学校なんてどこにもあるわけないですよね。

加地の黒でさえも白と言いくるめられてしまう単純さには呆れます。

しかし珠子は、この状況をどうやって切り抜けるでしょう・・・



6 コメント

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かりん様、こんにちは。 (キッド)
2007-06-01 16:31:11
昨日は久しぶりの結婚中継が
あたり、
ついでに喰わず嫌いもノリカ効果なのか
20%越え。
おかげで「教科書」もちょっぴりあがりました。
こんなに面白いドラマなのにもったいないですよね。

キッドは久しぶりに
演技派の菅野を堪能できてうれしい限りです。

人間は見たいものを見るという機能があります。
視界に映るすべてではなくて
たとえば今、この文字を見ている・・・ということ。

これが人間心理には影響します。
加地は極端な例ですが
「見たいものしか見ない」能力の
弊害の一種ですね。

「いじめ」を見たくない人は
一人で泣いている子供を見ても
目にゴミが入ったのだな。
と見てしまう恐ろしさがあります。

このドラマは全体がそういう仕掛けに満ちています。

明日香、朋美、ポーの顔立ちが
似ていることなどもそういう計算かなぁと
思ったりします。
ま、じいやは女優の顔の区別は
もともと苦手ですけれど。

誰もが「明日香の死」に
傷ついている・・・。
それを巧妙に隠して
あたかもダメ人間の集団のように
見せかける。
なかなかに巧妙な脚本です。
巧妙すぎて・・・客が逃げているのかもしれません。
Unknown (みのむし)
2007-06-01 21:58:36
加地はどんどんヒールになってますねぇ。
どうしてあんなふうになっちゃったんでしょう。
あれじゃ大城先生に嫌われてもおかしくないかも・・
そして珠子も裁判を証人尋問をすればするほど
不利になっていってしまって・・
勝ち目がなさそうに思えますね。
兼良の不適な笑みが怖いですね。何かを抱えてる
気がします。本当に救ってほしいのは兼良かも
しれないっていう気がしてきました。
こんばんはです (ikasama4)
2007-06-01 23:29:40
カズコが加地先生を
「いい先生」じゃないと断言したのは
1年も前からずっとサインを送っていたのに
気付かなかった。

というか、気付こうとしなかった加地先生に
失望したからなんでしょうね。

それにしてもこのドラマはいいですね。

醜いものは見ない。

それは結局、雨木副校長や今の加地と
同じ事をしているのではないかという
錯覚することがあります。

そうして
このドラマを見る人すら制作サイドは
試しているかのような感じすらありますね。
キッドさん♪ (かりん)
2007-06-04 20:57:09
こんばんは!

紀香さんの結婚式は見てなかったのですが、WSで見て陣内の弾き語りに下手ながらも感動しました。
人の心を討つのはつまるところ真心ですね。
なんとその瞬間は50%近く行ったというのですからびっくら仰天しましたわ~~。

教科書は面白いですね!!
もっと数字が行ってもいいはずですがテーマを重く真面目に取り組みすぎてるので逃げる人は多いかもね。
ここをもうちょっと万人受けにすればあと数%いけたかなぁ。テーマがいいだけにもったいないですよねぇ。

私は菅野が割りと好きなんですよ。前も書いたけれど八犬伝の二役でかなり脱皮したと思います。
それに昔はイグアナも演じましたよね。
かわいいのにちゃんと演技ができるのが好きですわ。

今回は法廷劇だけを楽しみにずっと見てきていたのでようやくたどり着いたと思いました。
でも1回目は赤子の手をひねるというそのものでしたね。珠子の熱意はわかっても熟練の相手はさらに上を行っています。
ヤキモキするのはもちろんですが、どんな方法で珠子が反撃にでるのか楽しみで仕方がありません。

本筋とは全然関係ないのですがスーは頭がよわいので聞き取るちからもやや弱くなりつつあり、口元を見てしまうのですがそのたびに加地の舌足らずの気持ち悪さがあとをひいてしまうのですわ。
こんな加地が職員室で力を発揮するということがまずもって信じられません。
裁判でもあの気持ち悪い発音には怖気がさしましたわ~
そんなわけで本筋とは全然関係ないところで珠子を応援してしまう次第ですの。

明日香が死に行くときに訴えたい事を、そしてポーさまの心の叫びを見抜けなかった加地にきっと珠子は鋭い一撃を与えてくれると信じています。
みのむしさん♪ (かりん)
2007-06-05 19:54:04
こんばんは!

加地がどうして力を得ていったかというとそれは雨木がそうしたのでしょうね。
それを自分の力だと勘違いしてる風がありました。
目の前のモノが何も見えてない加地ってなんておめでたいんでしょう。
大城も加地の本性がわかったかしら??
さすがにこれで結婚はないでしょ?

珠子に関しては不利ですよね。
悉く裏があって、とんでもない展開となりました。
でも今はこのくらいでいいです。
ドラマですからさいごの逆転劇を楽しみにしてます。

兼良はかわいそうな子ですよね。
たぶん、心から愛されたことがないのでしょう。
だからできることなんでしょうね。
ほんと一番救ってあげるべくは彼かもしれません。
ikasama4さま♪ (かりん)
2007-06-05 20:31:39
こんばんは!

>1年も前からずっとサインを送っていたのに
気付かなかった。

ポーさまは最初の小説からいじめを訴えていたんですね。それなのに、加地は読むことすらしなかったのよね。はっきり分かる事象には目をつぶってしまった加地でした。

雨木の現在の学校運営が、臭いものには蓋方式ですよね。だから見えてるはずのモノも見えなくさせているのですよね。その一番弟子になってしまった加地は当然開きめくら状態ですわ。

>ドラマを見る人すら制作サイドは試しているかのような感じすらありますね

いや~試されてるのかも?真実はどこにあるのか?
今は誰もが珠子を正しいと思い、珠子を応援しているけれど本当に珠子のやり方でいいのか?
まだ見えないものがあるのかもしれません。

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