怪人クンのムフフ日記

ムフフ、ムフフ、時々オヨヨの〝怪人クンワールド〟炸裂!
あの大物も、この人も。愉快な仲間続々登場!

祝・閉店!「キャバ★へるにあ」

2007年06月22日 | Weblog
<6月21日(木)>

街外れの一角。どっしりと構える建造物。殺風景な外観は、表も中も白を基調にしている。エレベーターに乗り込み目指すは4階。わずかなスペースにその〝店〟はある。2週間前に船出したばかり。怪人クンはこれが3度目の来店だ。自称ママというこの店の主(あるじ)にもすっかり顔を憶えられた。看板こそないものの、屋号だけはあるらしい。
「キャバ★へるにあ」。
聞いただけで笑いが漏れる。なんともユニークな名前の店だ。
蒸し暑い梅雨の夜。時刻は19時。見るたび肥大化していくんじゃないか?と思わせる自称ママの男が言った。口調はいかにも胡散臭い関西弁。
「お客さん、今宵はご指名ありますのん?あそこにいるナースでもえぇし、このぶくぶくしたワシでもかまへんで。アンタのすっきにしいや。指名料はタダなんやし、ゆっくり決めてな」。
通路を隔てた反対側。ガラスの向こうに女性の影。
「あ、そう。じゃあねぇ…」。
白衣のドレスをまとった彼女たちに視線を投げる怪人クン。遠巻きなので顔まではハッキリ見えない。頼りはシルエットのみ。若いコから青春下り坂な感じの熟女まで幅広くそろっていることだけは確認できた。
「ママさんにするよ」。
選ぶまでもなかった。怪人クンの答えは最初から決まっていたからだ。
「ホンマ?うれしいこと言ってくれるやん。う~んとサービスしまっせ(♪ブッ)」。
お礼のしるしとばかりに、G・ヌママは高音質の一発をお見舞いした。
「それにしたってお客さん、(♪ブ~ッ)最近ご来店率がめっちゃいいやんけ。よっぽど気にってくれはったんやね。ありがたいわぁ。お兄さんみたいなお方がいてこその商売やさかい。おおきに(♪ブッ)」。
休憩室のようにも見える。丸いテーブルがいくつも置かれたラウンジ゛でご機嫌なG・ヌママ。
「ムフフ…」。怪人クンも笑った。
「遠慮したらアカンよ。飲みたいもん好きにつまんでや」。
目の前に置かれた自販機からセルフサービスで選ぶのがこの店のシステム。怪人クンは機械の前で何をチョイスしようか考える。
「ワシの店な、残念ながらアルコールがないんや(♪ブッ~~~)。どんなキバやねんなぁ、しかしぃ~。酒のないキャバは世界広しといえどもウチくらいなもんやで(♪ブッ)。ハッハッハッ」。
普通なら躊躇するようなことでも、自称ママは堂々と言ってのける。ざっくばらんとは、G・ヌママのためにあるような言葉だ。

とりとめのない会話が続いてから、G・ヌママはその話題を切り出した。
「あのな(♪ブ~~~ッ)お客さん」。
何かを言いかけてまた屁をこいた。60分ちょっとの間に6発をぶっ放したG・ヌママ。
いくらなんでもサービスしすぎだってば(笑)。
しかしよく出すなぁ。大リーグのホームラン世界記録をあと数本で抜き去ろうとしているあのバリー・ボンズでさえ、たったの3戦で12発はさすがに打てない。それを、この自称ママはいとも簡単にやってのけた。いやはや恐ろしい。
G・ヌママが言葉を続ける。
「それとなお客さん。せっかくごひいきにしてもらった『キャバ★へるにあ』なんやけど、閉店することになったんよ」。
「あれま。いつなの?」
「来週の火曜なんやけどな」。
「もうすぐじゃない」。
「そうなんよ」。
「火曜というと6月26日かぁ。伝説の日に伝説の幕が下りる。新たな旅立ち、再出発といったほうがいいかな」。
「そうやね(笑)」。

くしくもG・ヌマは、世紀の一戦「アントニオ猪木VSモハメド・アリ」が実現した日に退院することがこの日決まった。
「キャバ★へるにあ」祝・閉店。おめでとう!
伝説の2週間よ、永遠なれ!


※入院シーン別バージョン(写真)。



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