10/24 15時の第4回公判で、裁判所の和解案に従い、豊橋市が「学校の責任」「謝罪」を認め、全面勝訴と同じ意味の和解が成立した。 ▲早速朝日新聞夕刊に、和解文が掲載された
裁判所の和解案は、市議会に請願するよりも、市長に謝罪申入れするよりも、最も強いもの だと信じたい。
ようやく、ひとつの山を越えることができ、
私達に、力を貸して頂いたり、支えて頂いた多くの方に感謝したい。
これでやっと、スタートに立てる。
ありがとうございました。
*****
声明
2012(平成24)年10月24日
浜名湖カッターボート転覆事故損害賠償訴訟
原告:西野 友章
西野 光美
1.本日,名古屋地方裁判所豊橋支部において和解が成立しました。和解内容は,以下の<1>~<3>の通りです。
(1) 豊橋市は次の点について,責任を認めました。
<1> 豊橋市教育委員会は,豊橋市立の小中学校(以下「各学校」という。)において実施する校外学習に関し,本件事故当時,校外学習における安全マニュアルを策定しておらず,そのため,各学校が校外学習の実施に伴って講ずるべき安全対策や危機管理体制の構築及び運用が各学校任せの状況になっており,安全対策や危機管理体制の構築及び運用について適切な指導助言を行う体制ができていなかったこと
<2> 豊橋市教育委員会は,各学校において実施する校外学習に関し,各学校の管理職に対する危機管理に関する研修や各学校で起きたインシデントに関する情報を各学校間で共有する体制を十分構築していなかったこと
<3> 本件実習に関し,学校は,本件実習を委託していた静岡県立三ケ日青年の家が作成したカッターボート訓練プログラムの具体的内容を個別的に分析し,その安全性をチェックしていなかったこと
<4> 本件実習に関し,学校は,指導員が乗船しない自主艇があることについてその危険性の認識を怠り,指導員の乗船を求めなかったこと
<5> 本件実習に関し,学校は,カッター訓練の安全性の見地からの当日実施の可否の判断について,青年の家から提供される気象情報,青年の家によるカッター訓練の実施の可否基準とそれに基づく可否の判断に全面的に依拠してしまい,学校が独自に安全性に関する検討をし,その可否の判断をチェックすることを怠っていたこと
<6> 本件事故発生時の初期対応に関し,
ア 施設・学校の活動本部において,消防・警察の救助本部との連絡・連携体制を十分構築できていなかったため,人員の確認が遅れることになり,また,様々な憶測や誤った情報が流れる事態になったこと
イ 学校は,乗船者名簿の作成及びその管理運用についてのマニュアルの不備等により,本件事故発生の際,その名簿を有効に活用できなかったこと
(2) 豊橋市は,上記<1>~<6>の内容について,市長が原告らに謝罪する公式の場を設け,謝罪内容を明らかにします。(3) 豊橋市は,各学校において,校外学習の実施に伴う安全管理体制及び危機管理体制等について,本和解の趣旨を踏まえた検証を十分行うとともに,今後二度とこのような事故が起こることのないよう,安全指針及び安全対応マニュアルの改定等の体制の整備と,その実効的な運用の確保に最大限努めるとともに,各学校における学校行事,学校教育の場において,生徒の生命及び身体の安全を守るのは,第一次的に教育職員であることを強く自覚し,意識を高く持ち続けるために,研修等に努め,再発防止に向けて不断の努力をすることを約束します。
2 このように本件和解内容は,私たちの要求を全面的に受け入れたものと評価できるものです。
本件事故が発生した直接的な原因は,三ケ日青年の家の判断に過失があったことによるものです。
しかし,このカッターボート訓練は中学校の正課の授業の一内容と企画され,生徒に対する安全配慮義務は,当然,学校が負っていたことになります。
したがって,豊橋市にあっては,今回,市長が学校の責任を認め,市を代表して謝罪するその意味について,各教育職員が十分に理解し,二度とこのような悲しい出来事が教育活動中におこらないよう,各自が,目の前の子どもは,自分が守るという強い意識を常に持ち,主体的に適切な安全判断ができるよう,実践的な研修等に努め,実効性の高い安全対策を整備し,不断の努力をすることを強く求めます。
3 私たちは,学校の野外活動そのものを否定するものではなく,安全を大前提とした,大切な教育の場として取り組むよう願うものです。
西野花菜は二度と帰ってくることはありません。豊橋市は,この死を決して無駄してはならないのです。
私たちは,今後の豊橋市の取り組みに,市民とともに重大な関心を寄せていく所存です。
4 豊橋市長が私たちに謝罪する公式の場を設け,謝罪内容を明らかにすることについては,早急に具体化し,日時等について,皆様にご報告致します。
5 最後に,本和解を成立させるためにご尽力いただいた裁判所に対し,敬意を表すとともに,全国の支援者の皆様に対し,感謝申し上げます。
裁判所の和解案は、市議会に請願するよりも、市長に謝罪申入れするよりも、最も強いもの だと信じたい。
ようやく、ひとつの山を越えることができ、
私達に、力を貸して頂いたり、支えて頂いた多くの方に感謝したい。
これでやっと、スタートに立てる。
ありがとうございました。
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声明
2012(平成24)年10月24日
浜名湖カッターボート転覆事故損害賠償訴訟
原告:西野 友章
西野 光美
1.本日,名古屋地方裁判所豊橋支部において和解が成立しました。和解内容は,以下の<1>~<3>の通りです。
(1) 豊橋市は次の点について,責任を認めました。
<1> 豊橋市教育委員会は,豊橋市立の小中学校(以下「各学校」という。)において実施する校外学習に関し,本件事故当時,校外学習における安全マニュアルを策定しておらず,そのため,各学校が校外学習の実施に伴って講ずるべき安全対策や危機管理体制の構築及び運用が各学校任せの状況になっており,安全対策や危機管理体制の構築及び運用について適切な指導助言を行う体制ができていなかったこと
<2> 豊橋市教育委員会は,各学校において実施する校外学習に関し,各学校の管理職に対する危機管理に関する研修や各学校で起きたインシデントに関する情報を各学校間で共有する体制を十分構築していなかったこと
<3> 本件実習に関し,学校は,本件実習を委託していた静岡県立三ケ日青年の家が作成したカッターボート訓練プログラムの具体的内容を個別的に分析し,その安全性をチェックしていなかったこと
<4> 本件実習に関し,学校は,指導員が乗船しない自主艇があることについてその危険性の認識を怠り,指導員の乗船を求めなかったこと
<5> 本件実習に関し,学校は,カッター訓練の安全性の見地からの当日実施の可否の判断について,青年の家から提供される気象情報,青年の家によるカッター訓練の実施の可否基準とそれに基づく可否の判断に全面的に依拠してしまい,学校が独自に安全性に関する検討をし,その可否の判断をチェックすることを怠っていたこと
<6> 本件事故発生時の初期対応に関し,
ア 施設・学校の活動本部において,消防・警察の救助本部との連絡・連携体制を十分構築できていなかったため,人員の確認が遅れることになり,また,様々な憶測や誤った情報が流れる事態になったこと
イ 学校は,乗船者名簿の作成及びその管理運用についてのマニュアルの不備等により,本件事故発生の際,その名簿を有効に活用できなかったこと
(2) 豊橋市は,上記<1>~<6>の内容について,市長が原告らに謝罪する公式の場を設け,謝罪内容を明らかにします。(3) 豊橋市は,各学校において,校外学習の実施に伴う安全管理体制及び危機管理体制等について,本和解の趣旨を踏まえた検証を十分行うとともに,今後二度とこのような事故が起こることのないよう,安全指針及び安全対応マニュアルの改定等の体制の整備と,その実効的な運用の確保に最大限努めるとともに,各学校における学校行事,学校教育の場において,生徒の生命及び身体の安全を守るのは,第一次的に教育職員であることを強く自覚し,意識を高く持ち続けるために,研修等に努め,再発防止に向けて不断の努力をすることを約束します。
2 このように本件和解内容は,私たちの要求を全面的に受け入れたものと評価できるものです。
本件事故が発生した直接的な原因は,三ケ日青年の家の判断に過失があったことによるものです。
しかし,このカッターボート訓練は中学校の正課の授業の一内容と企画され,生徒に対する安全配慮義務は,当然,学校が負っていたことになります。
したがって,豊橋市にあっては,今回,市長が学校の責任を認め,市を代表して謝罪するその意味について,各教育職員が十分に理解し,二度とこのような悲しい出来事が教育活動中におこらないよう,各自が,目の前の子どもは,自分が守るという強い意識を常に持ち,主体的に適切な安全判断ができるよう,実践的な研修等に努め,実効性の高い安全対策を整備し,不断の努力をすることを強く求めます。
3 私たちは,学校の野外活動そのものを否定するものではなく,安全を大前提とした,大切な教育の場として取り組むよう願うものです。
西野花菜は二度と帰ってくることはありません。豊橋市は,この死を決して無駄してはならないのです。
私たちは,今後の豊橋市の取り組みに,市民とともに重大な関心を寄せていく所存です。
4 豊橋市長が私たちに謝罪する公式の場を設け,謝罪内容を明らかにすることについては,早急に具体化し,日時等について,皆様にご報告致します。
5 最後に,本和解を成立させるためにご尽力いただいた裁判所に対し,敬意を表すとともに,全国の支援者の皆様に対し,感謝申し上げます。
西野さんご夫妻は防波堤に風穴を開けました。お疲れ様でした。2年4ヶ月という長く、カナさんを亡くした悲しみを抱えての闘いでした。これからはお二人に任せるのではなく、豊橋市民が担っていかなくてはならないと思います。再び校長上がりの教育長やセレモニー化した教育委員会で同じような防波堤が築かれるようなことがあってはなりません。これまでの西野さんの闘いを無にしてはならない、と思っています。
でもちょっとティータイムにしましょうか。
市長の謝罪が本当の謝罪になっているかどうか見極めなければならないしね。