Joe's Labo

城繁幸公式。
というか避難所。移行か?
なんか使いづらいな・・・

困った時の○○頼み

2009-04-07 12:19:47 | 人事
本日、日経の春秋欄に「創業家のメリット」について書かれている。
不況時に錦の御旗で乗り切ろうという解説だ。
面白いので人事的に解説。

言うまでも無く、こういう話題が出るくらいだから、上場企業のほとんどは
内部昇格社長である。つまり、サラリーマンの出世競争でタイトルを手にした
キング・オブ・サラリーマンというわけだ。

彼らは堅実で合理的と言うサラリーマンらしい長所を持つが、同時に
「組織の論理に弱い」というサラリーマン的短所も強烈に持っている。
そりゃそうだろう、年功序列という連続性の中で勝ち上がってきたわけだから。
結果、先輩の顔に泥を塗るような改革や、元上司に引導を渡すようなリストラは
やりたがらない。

それに、サラリーマン生活の最後のご奉公として社長を務めている人が大半なので、
汚れ役をするよりは先送りで誤魔化そうとする人が多いのも事実。

その点、年功序列と別の論理で昇格してきた創業家出身者は、上下とのしがらみが
少ない存在だ。さらにいえば、今でもちょこっとは一族で株を持っているものなので
ゴーイングコンサーンを意識した経営をする傾向がある。
もちろんアホだとしょうがないので、一族の中でそれなりの選抜と教育を行なっている
ことが大前提だが。

ところで、こういった創業家の駒を持たない企業は、危機に際してどう手をうつのか。
外部から年功序列的しがらみの無い人材をスカウトしてきたのがソニーであり、
年功序列的しがらみの最上位に位置するベテランを引っ張り出してきたのが日立と
いうわけだ。

最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
リスクを極端に嫌がる傾向 (松本孝行)
2009-04-08 10:49:08
前職の社長はまぁリスクをとりたがらない人でしたね。まず新しい企画はほぼ通らず、今までどおりの営業以外は認めないという感じでした。
まぁ彼も50代後半でしたから、当然逃げ切って静かに余生を暮らしたいという意識だったのでしょう。理解は出来ますが、企業活動としてはブレーキにしかならないんですよねぇ。

日本は先進国中マイナス成長率がトップでしたけど、このような経営陣で、この危機を乗り切ることが出来るんですかね~。
返信する
出世サラリーマンの特徴 (石川)
2009-04-08 17:44:50
敵はいても、職業上の親友的存在がいない。プライベートでもいない。老後は孤独しかない。
返信する
Unknown (Unknown)
2009-04-09 04:02:07
>まぁ彼も50代後半でしたから、当然逃げ切って静かに余生を暮らしたいという意識だったのでしょう。

「企業経営者として認められるのは通常は40代まで。
50代を過ぎて経営者になると、会社にとって害悪にしかならない。」
というのを痛感します。
特に変革期には50代でも論外ですね。
返信する
Unknown (さちよ)
2009-04-09 08:56:43
必要性のあるリスクをとらない、職場やプライベートで親友がいない人が、若い正社員の雇用情勢や非正規雇用者の待遇を何とかしようとか思いませんよね……………。
まして心の病気になった社員など………。
返信する
それでもソニーは負ける (Unknown)
2009-04-13 17:57:53
だからと言ってソニーの勝ち!とは言えなさそうなところに、悩みの種がありますよね。実際、日立の勝ちかもしれないですよ。Googleのサーバ室のHDDはHITACHI製ばかりだった!という噂もありますし。まあ「結果」と「問題」とは、必ずしも一緒ではないですが。
返信する