Joe's Labo

城繁幸公式。
というか避難所。移行か?
なんか使いづらいな・・・

車は買わないが勉強はしている学生たち

2009-06-18 12:26:40 | 世代間問題
週刊ダイヤモンドの今週号「自動車100年目の大転換」特集。
大学生の関心ランキングの推移が面白い。
現在の4,50代と比較すると顕著なのだが、大学生の嗜好がとても多様化しているのだ。
ぱっとみただけでも、携帯音楽プレーヤー、携帯、PC、アニメ、ゲームといった新顔が
ランキング上位に名を連ねる。
一方、ランキング7位から17位へ急落しているのが自動車だ。

もうあちこちで言われていることだが、国内自動車市場の低迷は自動車自体に魅力が
なくなったのではなくて、多様化の結果にすぎない。
巨人やプロレス、ドラマの視聴率が下がったのも、というよりテレビ自体の視聴者数が
低下しているのも同じ理由だ。

素晴らしい。
みんなで巨人戦みて、トレンディドラマ(死語)に出てきたお店に並んで、ローン組んで
月に数回しか乗らない車買うような社会より、今のほうが全然楽しいから。
いくら補助金つけて買い替えを煽っても、この流れは止められない。

そしてもう一つ、このランキングからは重要な変化が読み取れる。
「語学・資格試験」と言う項目が、三世代の中で
もっとも高いのは、現在の大学生なのだ。

(書籍についても、2、30代よりは上位につけている)

いつも言っているように、大学のレジャーランド化は年功序列の副産物だ。
かばん持ち雑巾がけからスタートするのが明らかな社会において、それでも熱心に
高等教育に取り組もうとするのはごく一部の人間だけだから。
当然、日本型雇用の崩壊が進めば、以前の(というか当たり前の)健全なアカデミズムが
復活してくると思われる。
この図には、その兆候がすでにあらわれているように思う。
「最近の新人はバカだ」という意見はきわめて一面的である。

もちろん、依然としてレジャーランド脳の人も多いので、当分は二極化という形を
採ることになるのだろう。
21世紀のエリートがどちらから生まれるかは、言うまでもない。

ところで、20年以上勤められているような大学の先生に、一番勉強しなかった世代は
どの辺ですかと聞くと、なぜだか“団塊ジュニア”が上げられることが多い(笑)
言われてみると、そういう気がしないでもないが、なにか理由があるのだろうか。

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26 コメント

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Unknown (Unknown)
2009-06-18 13:55:57
城さんはそんな団塊ジュニアであるにも関わらず、周りの凡庸な人たちから外れて勉強熱心にもリアルに物事を捉え過激な発言者になられた訳ですが、それは何によるのでしょうか?
個体的資質によるのでしょうか?山口県出身者だからでしょうか?親が特異なのでしょうか?
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Unknown (ナナロクくん)
2009-06-18 15:58:43
>ところで、20年以上勤められているような大学の先生に、一番勉強しなかった世代は
どの辺ですかと聞くと、なぜだか“団塊ジュニア”が上げられることが多い(笑)
言われてみると、そういう気がしないでもないが、なにか理由があるのだろうか。

1.同世代人口200万超の受験戦争による疲弊と反動
2.中高時代に見ていたバブル大学生の生活を規範とし大金が必要なためバイト
3.98年の金融危機までは大学生には危機感がなかった
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Unknown (yossy)
2009-06-18 20:33:12
バブルの残り香を嗅いでしまって、
大学をレジャーランドと勘違いした。

といったような感じではないでしょうか?
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Unknown (Unknown)
2009-06-18 22:30:44
団塊ジュニアは競争が激しかったから、入学試験をクリアすると反動が来たんじゃないでしょうか。私もこの世代ですが、浪人したのにすべり止めの大学にしかひっかからず、せっかく入学した学校もすぐに行かなくなり、結局中退しましたから。
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Unknown (権兵衛)
2009-06-19 02:05:48
>20年以上勤められているような大学の先生に、一番勉強しなかった世代はどの辺ですかと聞くと、

20年前だとバブルとその後だけですから、ちょっとスパンが足りないような感じもします。30年から40年くらいのスパンで見るともっと意義のある違いが見られるかも。(大学の教員は定年が遅い)
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Unknown (Unknown)
2009-06-19 04:34:33
>なぜだか“団塊ジュニア”が上げられることが多い
昭和的価値観の中で育ってますからね。何がしたいのかを考えるより、いい大学入れって感じだったし。今の学生はちょっと前の世代を他山の石にできますけど。価値観の転換点にちょうどぶち当たっちゃたんですよね。幕末の士族みたいな。
ある時代を見たとき、見方にもいろいろあるが、風通しの良い時代は基本的に明るいと確か司馬遼太郎さんが仰っておられました(何の本かは失念)。そういう意味で明治初期は大変な時代だったのでしょうが、自分が国を創っていくんだという気概・希望が、国民にあったんじゃないかと思います。
翻って今を見ると、風通しがいいとは思えませんね。価値観は変えざるを得ず、しかし以前の構造まま生活しなければならないという矛盾の中にいるから、皆苦しいんでしょうね。
まずは価値観を変えないといけないのですが、自分自身大変苦しんでおります。
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Unknown (schwarz)
2009-06-19 08:50:19
「大学のレジャーランド化」のようなことは、確かに一面では年功序列の副産物かもしれません。
 ただ、一方ではそもそも大学の数自体が膨大に増えたことで、打ち込むに足る十分な対象そのものが希薄になってしまっている現状もあるのではないでしょうか。
 こんなことでも「学」と言いうるのか、あるいはどういう「学」かよくわからないものが少なくないように思います。
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Unknown (Unknown)
2009-06-19 09:11:41
>当然、日本型雇用の崩壊が進めば、以前の(というか当たり前の)健全なアカデミズムが
復活してくると思われる。

これは違うんじゃないでしょうか。
「語学や資格試験などの勉強をすること」と「学問をすること」はぜんぜん違います。
むしろ語学や資格ばかりが重んじられて、大学で本来学ぶべきである「学問」はどんどん軽んじられるようになってきていると思います
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大学生 (ぽょぽょ)
2009-06-19 09:24:12
東大など一部のよくできる人たちの大学では真面目にお勉強しているのかな?
中堅大学では真面目に登校してきます。でも寝てます(笑)
ここまでで全国に100校程度。

残りの600校が問題ですね。分数の計算練習しないといけません。
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こんにちは。 (♪やまっち3♪)
2009-06-19 09:45:47
今の大学生は我々の世代より、はるかに世の中の流れや自分の生き方に興味・関心を持って、一生懸命生きてるのでしょうね。

彼らは、生まれてから一度も好景気の実感を経験することなく過ごしてきていますから、もちろん趣味・娯楽が多様化していることも事実ですが、堅実なお金の使い方をしているのだと思います。

自動車は、維持費(大半が税金・保険)が掛かりすぎるんですよね…。大都市圏に住んでいる大学生や社会人の方は、公共交通機関とレンタ・カーで十分だと思います。
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