今月に入り、チラホラとこんなニュースが漏れ聞こえてくる。
はったりだろうと思っていたが、どうやら野党は本気で派遣再規制するらしいが…。
最悪、やるにしても正社員側の規制緩和とセットでなければ意味が無い。
これは既存社員の賃下げというよりは、一定の条件で金銭解雇などを認めることで
流動化を促すことが狙いだ。平たく言えば、
「正社員にしてくださいね、変わりに賃下げも解雇もしやすく法改正しますから」
という流れだ。
まあそれでも今やるのはかなり冒険だし、そもそも社民党が正社員の規制緩和に賛成
するとはとうてい思えない。
とすると、負担増を嫌う企業による一層の派遣切りが進み、需要が回復しても職自体が
戻ってこないだろう。
「雇用を守れ」と対案を示さずに口で言うだけなら勝手だが、社民党が言うと
ジョークにしか聞こえない。
民主党には期待しているのではっきりいうが、社民党だけは切った方がいい。
目先の数議席が欲しいのだろうが、政策議論で足を引っ張られ、長期的には必ず票を減らす
ことになる。そもそも彼らは日本を良くしようなんてこれっぽっちも思っちゃいないだろう。
ところで、社民党と国民新党はなんでそんなに一生懸命なのだろうか。
僕には、彼らに対して派遣規制を強く求める支持層がいるとはどうしても思えないのだ。
たとえば連合は本音では規制に反対のはずだし、派遣労働者の過半数も派遣禁止には
反対だろう。※
とすれば、いったい彼らはなんのためにいらぬおせっかいを焼いているのか。
ひょっとすると、有権者の一部、特に地方の高齢者などにそういった空気が醸成されていて
その空気を読んでいるのだろうか。
だとしたら、メディアは実に罪深い存在だ。
彼らは面白がって派遣切りというオモチャに飛びついて、今では飽きて放り捨てて
しまったが、後には“規制”という空気だけが残ってしまった。
そしてその空気が今、派遣労働者自体を追い詰めようとしているわけだ。
まあそれでも、そんなに悲観的になる必要などないのかもしれない。
「製造業のライン」や、企業の一般事務といった仕事がこの国から減るだけのこと。
介護や一次産業では求人を続けているわけだから、そちらに吸収されるだけかもしれない。
モノは考えようで、無機質な工場のラインから開放され、
お爺ちゃんの体を洗ったり、養豚場で豚さんの世話をしたりと
ある意味、より人間らしい仕事に移れるわけだ。
疎外された労働者の手に、再び労働の喜びを取り戻せるではないか!
ただ、ほんとうにそれは、彼ら派遣労働者が望んだことなんだろうか。
ほんとうに彼らは工場から開放されたことを喜びつつ、介護や農場を目指すのだろうか?
というか、それって「仕事なんて他にいくらでもあるだろ。贅沢言わずに働け」
という自己責任論と何が違うんだろうか。
「仕事を選ぶなではなく、選べる権利こそ重要だ」と誰かさんが言っていたが、彼らはどんどん
選べない立場に追い込まれているように思えてならないのだが。※2
まあ、なんにせよ。
「小泉改革で格差が拡大したのだ、だから派遣法廃止ですべて解決!」
なんて言っていた連中は、ご自分の発言に責任を持っていただかないと。
これから実現する現実が何であれ、それは彼ら自身が熱望した理想なのだから。
※電機連合の一部及び人材サービスゼネラルユニオンは製造業への派遣禁止に反対 を表明している。
本来、派遣規制よりも正社員の規制緩和と待遇差是正を求めるべきなのだが、
反政府活動に流れを持って行きたいグループが政治利用しているのだろう。
※2 そうなったらそうなったで、今度は「正社員として雇うべきである」とか
言い出しそうだが、それよりはまだ革命おこす方が現実味があるだろう。
はったりだろうと思っていたが、どうやら野党は本気で派遣再規制するらしいが…。
最悪、やるにしても正社員側の規制緩和とセットでなければ意味が無い。
これは既存社員の賃下げというよりは、一定の条件で金銭解雇などを認めることで
流動化を促すことが狙いだ。平たく言えば、
「正社員にしてくださいね、変わりに賃下げも解雇もしやすく法改正しますから」
という流れだ。
まあそれでも今やるのはかなり冒険だし、そもそも社民党が正社員の規制緩和に賛成
するとはとうてい思えない。
とすると、負担増を嫌う企業による一層の派遣切りが進み、需要が回復しても職自体が
戻ってこないだろう。
「雇用を守れ」と対案を示さずに口で言うだけなら勝手だが、社民党が言うと
ジョークにしか聞こえない。
民主党には期待しているのではっきりいうが、社民党だけは切った方がいい。
目先の数議席が欲しいのだろうが、政策議論で足を引っ張られ、長期的には必ず票を減らす
ことになる。そもそも彼らは日本を良くしようなんてこれっぽっちも思っちゃいないだろう。
ところで、社民党と国民新党はなんでそんなに一生懸命なのだろうか。
僕には、彼らに対して派遣規制を強く求める支持層がいるとはどうしても思えないのだ。
たとえば連合は本音では規制に反対のはずだし、派遣労働者の過半数も派遣禁止には
反対だろう。※
とすれば、いったい彼らはなんのためにいらぬおせっかいを焼いているのか。
ひょっとすると、有権者の一部、特に地方の高齢者などにそういった空気が醸成されていて
その空気を読んでいるのだろうか。
だとしたら、メディアは実に罪深い存在だ。
彼らは面白がって派遣切りというオモチャに飛びついて、今では飽きて放り捨てて
しまったが、後には“規制”という空気だけが残ってしまった。
そしてその空気が今、派遣労働者自体を追い詰めようとしているわけだ。
まあそれでも、そんなに悲観的になる必要などないのかもしれない。
「製造業のライン」や、企業の一般事務といった仕事がこの国から減るだけのこと。
介護や一次産業では求人を続けているわけだから、そちらに吸収されるだけかもしれない。
モノは考えようで、無機質な工場のラインから開放され、
お爺ちゃんの体を洗ったり、養豚場で豚さんの世話をしたりと
ある意味、より人間らしい仕事に移れるわけだ。
疎外された労働者の手に、再び労働の喜びを取り戻せるではないか!
ただ、ほんとうにそれは、彼ら派遣労働者が望んだことなんだろうか。
ほんとうに彼らは工場から開放されたことを喜びつつ、介護や農場を目指すのだろうか?
というか、それって「仕事なんて他にいくらでもあるだろ。贅沢言わずに働け」
という自己責任論と何が違うんだろうか。
「仕事を選ぶなではなく、選べる権利こそ重要だ」と誰かさんが言っていたが、彼らはどんどん
選べない立場に追い込まれているように思えてならないのだが。※2
まあ、なんにせよ。
「小泉改革で格差が拡大したのだ、だから派遣法廃止ですべて解決!」
なんて言っていた連中は、ご自分の発言に責任を持っていただかないと。
これから実現する現実が何であれ、それは彼ら自身が熱望した理想なのだから。
※電機連合の一部及び人材サービスゼネラルユニオンは製造業への派遣禁止に反対 を表明している。
本来、派遣規制よりも正社員の規制緩和と待遇差是正を求めるべきなのだが、
反政府活動に流れを持って行きたいグループが政治利用しているのだろう。
※2 そうなったらそうなったで、今度は「正社員として雇うべきである」とか
言い出しそうだが、それよりはまだ革命おこす方が現実味があるだろう。
随分変質していますよね。昨年の後半辺りから派遣容認派へ変ってしまった気がします。
もしかすると、城さんの派遣に対する考え方は、以前から自体は変らないのかもしれませんが、以前はもっと派遣制度を搾取制度とみなして、それを世代間搾取というアングルに繋げて攻撃していたという印象があるんですが。少なくとも一読者としては、随分変ったという印象を持ちます。
それから、城さんの派遣に関する意見で、いつも欠落しているなーと思うのは、ピンハネをしている派遣業者に対しての意見ですね。これに対する倫理的な問題について一度御説を拝見したいと思います。
それから、それに付随して、間接雇用から直接雇用(←必ずしも正社員を意味しない)に移行する場合の効用についても、一度御説を拝見したいと思います。
ここ半年ばかりの城さんの意見だと、派遣規制のデメリット論ばかりで、メリット論が欠落していると思います。
平たく言えば、
派遣=ピンハネ付きバイト
が現状なのに、派遣規制が正社員云々との話(正社員に切り替えられないから→雇用縮小)しかないのは物足りないです。
むしろ、派遣社員→直接雇用のアルバイト。
の方が現実的だと思いますよ。
その意味で、日本の社民党は、数十年前にはやった社会主義の搾りかすを引きずっているだけで、社会民主主義とは呼べないのではないでしょうか。私は市場を大事にする社会民主主義が望ましい方向性であると思うのですが…。
>モノは考えようで、無機質な工場のラインから開放され、
お爺ちゃんの体を洗ったり、養豚場で豚さんの世話をしたりと
ある意味、より人間らしい仕事に移れるわけだ。
これ、まずくないですか。
城さんのおっしゃりたいことから離れてずれた批判を浴びそう。
非常に嫌な感じの書き方になっています。
少し前にも
>もうダメだ、就職は失敗だった、毎年の海外旅行も、BMWも、子供二人を私学に
通わせることも夢のまた夢。とてもオヤジたちの世代のような暮らしは出来ない、と。
というのがひっかかって、
10代から50代までのいろんな立場の友人たちに
感想を聞いて回ったことがあったんですが
「ネタか?」
「そんな人たちが作ってるから新聞って頓珍漢なんだ」
と笑ったり呆れたりの反応ばかりでした。
大多数の「普通の人=凡人」の共感を得られなければすぐれた意見も埋もれてしまうでしょう。
彼は「従業員に文句を言われながら、厚生年金を欠けてきて、とうとうこのご時世で、商売を止めた。その話を聞くと、小企業の1990年からの変遷がよくわかる。
彼は従業員に文句を言われ、町であっても挨拶すらされなかったという。
それがこの頃挨拶をされるようになったという。会社を辞めて別の会社へいき、そこを定年になって、年金を貰う段になって、他の会社(小さい会社)の従業員と比較すると年金額が多かったからである。
このような経営者に雇われていた人は幸せである。
この頃の商売は、もう何でもありだよ。と述懐した。
何故止めたかというと、どのように努力しても赤字だからだと答えた。
彼は1990年ごろ会社の社長についたが、一番初めにこの会社は閉めなければならないと、世間を見渡して判断したそうである。
それに従がって出来るだけ頑張ったという。
世間を見渡すと雇用問題は更に深刻になっていくとすべての専門家は見ている気がする。其れでいて手がない。在るのは正社員の首切りか、給料をたやすく減らせる制度を作らないと、仕事が外国へ行くと話しているとしか私には思えない。
知人が遊んでいるが(目端が聞く男であった)、彼は昼日中、喫茶店へ行くが25,6から32,3の男が親の脛をかじって、ぶらぶらしている。そんなのが一杯いるぜと話した。それで私は見に行ったが、彼等はもう、あきらめきっている。頽廃を過ぎている。
思わず、親が死んだらどうする積りだろうというと、そこが要だなと知人は答えた。その表情はどうにもならないであり私も同じ表情であっただろう。
その時は30歳が三人であった。
なんともいえないものを感じた。
本当に大変な事が来る。やってきている。
そういうのは人に決めてもらうもんじゃないでしょう。
>派遣規制のデメリット論ばかりで、メリット論が欠落していると思います。
派遣規制のメリットって何かあるの?
もしかして規制すれば正社員が増えると思っているのなら、それはありえない。せいぜいパート、多分請負が増えるだけ。
>派遣社員→直接雇用
だから、それをやれと言っている。
それには直接雇用後も金銭解雇が出来るようにしないといけないが、連合や社民・共産といった皆さんが一生懸命邪魔をされておられる。
ちなみにそれが実現したら、派遣会社は全部潰れるだろう。
>これ、まずくないですか。
なにがまずいのですか?
野党のみなさんが一生懸命それを実現しようと努力しておられるのです。その下に疑問系で続けているように僕にはまったく理解できない考えですが、規制を目指す皆さんに一定の敬意は払いましょう。
派遣は自己責任なんていっている、結婚なんてありえないというご時世ですし。
給料が上げられないなら、ライフイベントにまつわるコストとリスクを減らさないといけないような。
あと、35歳定年制社会をやめないと。
したがって今の流れは全く日本的に正しい流れです。これまで私たちの民族はこういうやり方で生きてきたのです。
この世界的に優れた思考をどうして止める必要があるのでしょうか?私にはわかりません。
民主党になると、何かバラ色な展開があるのでしょうか?
民主党なんて、テレビ番組の企画モノ政党(もどき)以外の何物にも思われません。
民主党ではヘラヘラしながら、もっと非道いことになるような気がするのです。
「直接雇用」と「間接雇用(派遣)」の間にあるのではなく、
「正規社員」と「非正規社員」の間にあるのだ。
直接雇用であるバイトに、有給・労働保険・厚生年金etc.が
「実態として」認められているか否か観察すれば、それがよく分かる。
そして、これが分からない限り「雇用格差」の問題は理解できないのである。