J-SAXER QUARTET blog

サクソフォーン四重奏団「J-SAXER QUARTET」、五重奏団「J-SAXER QUARTET plus ONE」

サックスデュオ~A Song for Japan

2012-06-23 22:28:38 | えがわ

サックスデュオ2 先日の日曜日、鷲宮ウインドアンサンブルのサマーコンサートに、宮澤勝美さんとサックスデュオで出演しました。今回演奏したのは「日本に捧ぐ歌 A Song for Japan」(作曲 スティーブン・フェルヘルスト)です。

 この作品は、昨年の東日本大震災のときに、オランダのトローンボーン奏者が作曲し、世界中のプロのトロンボーン奏者たちがジャンルを超えて、一つのフレーズずつを吹いて動画を完成させYouTubeにアップしました。そのとき楽譜はトロンボーンソロとアンサンブルためにいくつかのバージョンがあり、無償で配布されました。その後、輪が広がり、トロンボーンだけなく様々な演奏形態で吹き続けられています。

 これらの演奏を聴いて、多くの人が生きる勇気をもらえたに違いありません。まだまだ復興が進まない被災地のために、そして支援の輪が引き続き広がることを願って・・・。

〔えがわ〕


ノースウェスタン大学~恩師が託した言葉

2012-06-08 23:13:00 | えがわ

ノースウェスタン大学同窓生サックスオーケストラ 

29年ぶりにノースウェスタン大学を訪ねた。久しぶりに歩くキャンパスは思っていたより広大だった。広く感じたのは、あのときは自転車を使っていたからかも知れない。逆に管楽器科教授室や練習室がある棟はより狭く感じられた。階段、通路。こんなに狭かっただろうか。あの時はすべてが真新しく、大きく見えたものだ。なぜだろう。
 ノースウェスタン大学は、シカゴの北、ミシガン湖の傍に立つ。今回は使ってないが、市内から電車で20~30分程度だったかと思う。総合大学で経営大学院などがアメリカでもトップクラス。音楽を専攻する学生には他の学部を専攻する者もいてアメリカの柔軟な思考に驚いたものだ。

 再びここを訪れた理由は、恩師がこの6月で50年間務めた音楽教育者としての職を退き、それを祝う記念のコンサートが開かれたからだ。なんと彼の門下が百人以上集まって、巨大なサックスアンサンブルを編成した。そして、祝福の演奏を捧げたのだった。その中の一曲があまりにも難しく不安だったのだが、周りから聴こえる自分と同種の音色の中に包まれたときはなんとも言えない幸せな気分だった。おそらく日本では味わえないものだろう。そして、この機会でしか成しえなかったに違いない。

 恩師は私たちに問う。あなたたち以外に誰が次の世代にこの意志を引き継ぐのだ。──私はその言葉に自分を重ねてみた。家族、仕事、20年にわたる吹奏楽団の指導、サックス四重奏団の主宰。どれもこれも、恩師から、エバンストンで学んだことに通じていた。
 さらに恩師は私たち問う。音楽は自分の耳と思いと心で作るんだ、と。

〔えがわ〕