世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

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浮遊

2017-06-19 04:17:05 | 黄昏美術館


エドゥアルド・ゼンツィク

原題不明。


エストニアの画家らしい。

人間は天使の姿をよく描くが、時にこういうように、現実にはあり得ないものを描くことがある。

翼が生えて飛べるはずのないものに翼を描くのである。

性的隠微さを感じる女性の肉体だ。顔は幼い醜さを感じさせる。足が長いのは、自分をいやだと感じて、自分の姿を改造しているからだ。王冠は幼年期の奢りの象徴だ。

醜悪期の迷いの中にいる魂の姿である。

こういうものは、翼を持って飛べるはずはないのである。飛ぶものは常に高みを目指していくものだが、馬鹿は高みなど目指さない。そんなところに行けば、わがままができなくなるからだ。

ゆえに飛びたくても飛べない魂に翼をつけるとき、それは浮遊者になるのである。浮かんでいるように見えるが、本当は奈落に向かって落ちているのだ。

底の底に落ち切るまで、馬鹿は自分の本当の大地に足をつけようとせず、浮いているような気持ちで、落ち続けているのである。





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