goo

創業者の苦悩/産能大「社長が選ぶ 今年の社長」 「ユニクロ」の柳井氏連覇

2009-12-09 11:19:01 | ニュース
才能も決断も引き継げない。











産能大「社長が選ぶ 今年の社長」 「ユニクロ」の柳井氏連覇(抜粋)
12月8日 フジサンケイ ビジネスアイ

産業能率大学は7日

年末恒例の「社長が選ぶ 今年の社長」の2009年調査結果を発表した。

それによると、最も優れていた社長は昨年に続き

「カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長」

が選ばれた。

不況下でも業績を伸ばしている実績や

「ユニクロ」ブランドの確立

積極的な海外展開などが評価された。

昨年は獲得票の割合が約16%だったのに対し

今年は約37%に増加し

産能大では

「柳井氏の独り勝ちの様相」

と話している。

2位は

トヨタ自動車の豊田章男社長が選ばれ

「F1撤退など彼しか決断できないことをきちんとした」

などが評価された。

昨年の28位から一気に3位に上昇したのが

日本マクドナルドホールディングス(HD)の原田泳幸会長兼社長。

「0円コーヒーなど斬新な企画で利益を上げている」
「顧客基盤の特性を踏まえた手を打っている」

などが評価を高めた。

快進撃を続ける「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの大東隆行社長は

7位に入った。


<調査>
①従業員数10人以上の企業経営者に対し
②11月20~12月1日の間にインターネットを使って調査
③回答数は697人











「カリスマ」

という言葉があるが

「ワンマン社長」

と呼ばれることもある。











「ユニクロ」社長交代へ 11月、柳井体制変わらず(抜粋)
2002/05/07 共同通信

ユニクロを全国展開するファーストリテイリングは7日

玉塚元一常務が社長に昇格し

柳井正社長が代表権のある会長に就く

人事を内定した。

11月の株主総会とその後の取締役会で正式に決める。

これに先立ち玉塚常務は

6月1日付で副社長に就任

沢田貴司副社長は退任する。

柳井社長は

今秋以降も代表権を維持し

「実質的に経営権を握る」見込み。


玉塚常務は同社が初めて海外出店した英国子会社の社長を兼務している。


<同社>
①4月の売上高が前月比で過去最大の落ち込み幅となるなど業績が悪化しており
②「経営チームを若返らせる」(広報)狙いがあるとみられる











ニュースでの報道とは別に











僕が社長を辞める本当の理由--ユニクロ・柳井正社長の独白(抜粋)
2002年6月10日

ユニクロは5月に社長交代を発表した。

新社長は本命と言われた沢田副社長ではなく、玉塚元一常務だった。

その理由について、柳井正社長が激白した。


会長に退くとはいえ

CEO(最高経営責任者)を兼ねるので

ファーストリテイリングの経営から完全に離れるわけではない。

後任をはっきりさせ

「経営者として育成するための準備期間に入る」

ということだ。

玉塚君は社長兼COO(最高執行責任者)となる。


僕は以前から60歳までに経営から離れると公言してきた。

企業経営には並外れた体力や気力、集中力が求められるから

年齢的に60歳が限界だと感じていたからだ。

経営者として現役を続けられるのは残り数年だ。

自分の卒業前に後身を育成して経営力を強化したかった。


しかし、今この時期に交代するのは

年齢的な衰えだけが理由ではない。

当社は昨年秋から業績を落としている。

原因の一つは、店に商品を置いておけば黙っていても売れていた時期が長く続いたため

社員が考えることを忘れがちになり

大企業病ともいえる症状が当社に現われてきたことだ。


今年に入ってから、僕は社員たちに

それぞれの担当部署で改善すべき課題を見つけ出し

常識にとらわれずに改革を実行するように指示してきた。

幸いなことに当社は財務的に余裕がある。

多少の失敗で会社が倒産する心配はまったくない。

だから、「失敗を恐れずに、どんどんやれ」と言っているのだが

なかなか実行されない。

ならばと

自分自身にも常識にとらわれずに改革を実行するにはどうしたらよいのかという課題を出して

生まれた解答が今回の社長交代だ。


1年前、沢田君に次期社長を打診

しかし、彼は迷っていた

企業は売上高が3倍になるごとに壁にぶつかると思う。

売上高が100億円から300億円になる時にも

1000億円を突破する時にも経験した。

そのつど、業務のやり方や人事・組織を大幅に見直してきた。

SPA(製造小売り)への特化や
都心部への進出
ブランドイメージの一新
優秀な若手社員の取締役への抜擢

といった大胆な手も打ってきた。


2001年8月期に売上高が4000億円を突破したが

これはブームの勢いによるもので

正当な実力で3000億円の壁を超えたとは考えていなかった。

案の定、昨年秋から業績に陰りが出てきた。


当社は今

このまま売上高が2000〜3000億円で横這いを続ける企業になるのか
1兆円を超える潜在力のある企業になれるか

の瀬戸際に立たされている。

赤字に陥っているわけでもなく現状でも充分に高い収益性を上げおり

安易にこの状態に満足することもできなくはない。

だが現状で満足したら、夢が持てなくなり

何のために働くのか分からなくなる。


僕は、今後10年で

国内、海外でそれぞれ1兆円の売上高を計上し

世界でナンバーワンのアパレル企業になると言っている。

業績を落としている中で

「無謀だ」とも
「大言壮語だ」とも言われているが

企業のトップは大きな夢を設定し

社員に夢を与え続けていかなければならないと考えている。


そして1兆円企業を担うのは、もはや僕ではない。

当社で働く若い人たちだ。


会見でも話したが

当初、後任には副社長の沢田(貴司)君を考えていた。

4年前に入社してからは、商品本部長としてメキメキ腕を上げ

入社から1年後にはすでに社長を任せる話をしていた。

ただ彼をはじめとした優秀な若い人たちが入社した直後に

それまでの取締役が次々と辞めていったため

すぐに社長に据えるのはタイミングがまずいだろうと考え

これまで副社長として腕を振るってもらっていた。


再び沢田君に社長就任の打診をしたのは、1年前だった。

順調に業績を伸ばしていた時期だが

僕の経営者としての残りの年数と3000億円の壁を意識てのことだ。

だが、この半年の間、沢田君から元気がなくなった。

話を聞いてみると、社長就任を正式に打診されたものの、起業するかどうか迷っているという。

起業と当社社長に就くことを迷っている時点で

彼に社長を任せることはできないと判断とした。

中途半端な気持ちでは社長は務まらないからだ。


幹部と次期体制を話す中で

沢田君と同じように新社長に推す人が多かったのが

玉塚君だ。

僕自身、彼の手腕は評価していた。











「今後10年で国内、海外でそれぞれ1兆円の売上高を計上し世界でナンバーワンのアパレル企業になる」



不況下で大躍進をしていることは間違いないわけで

その手腕は疑うべくもない。











ファーストリテ、持ち株会社に移行=柳井会長が正式に社長復帰(抜粋)
2005年07月14日 ライブドア・ニュース

ファーストリテイリング<9983>は14日

ユニクロブランドのカジュアルウエアの企画、生産、販売機能を

11月1日を目途に分割

同社100%子会社のサンロードに継承し

ファースト リテイリングの商号は

「株式会社FRホールディングス」

に変更

持ち株会社に移行すると発表した。

ユニクロ事業を引き継ぐサンロードは商号を

「株式会社ユニクロ」

に変更する。

同日開催の取締役会で決定した。

9月下旬に予定している臨時株主総会を経て、正式に発足する。

会社の分割と持ち株会社への移行は

国内市場での競争が激化するなか

ユニクロブランドを再強化すること

また海外・新規事業でも

秋には米国、韓国、香港での出店を予定しているなど

新しい挑戦を行うため

採算性や責任体制の明確化
迅速な事業提携や経営統合を行い易くすること

が目的にある。

国内競合ブランドの台頭
海外ブランドの新規参入

などによる競争激化

ヒット商品の不在で頭打ちとなった業績の回復を狙い

新しい事業展開を進めることが背景となっている。

同社はまた

すでに報じられている柳井正会長兼CEO(56)の社長復帰を正式に発表。

柳井会長は9月1日から社長兼COOを兼務する。

玉塚元一社長兼COO(43)は8月31日で退任する。

玉塚社長は同日付で取締役も辞任する。











「ヒット商品の不在で頭打ちとなった業績の回復」

も社長交代後

「ヒートテック」

でキッチリ果たしている。



しかし

「社長交代」は

失敗でしたね。











“ユニクロ野菜”はやや高め ファーストリテイリング子会社が食品のネット通販(抜粋)
2002/10/03

ファーストリテイリングは

100%子会社のエフアール・フーズ(東京都渋谷区)を通じて

2002年11月15日から野菜などのインターネット通販へ本格的に乗り出す。

注目されていた商品の価格は

ユニクロで販売する衣料品とは異なり

「スーパーに並ぶ一般の品より2割程度割高になる」

とエフアール・フーズの柚木治社長。


<エフアール・フーズが販売する商品>
①トマトやナスなど約60品目の野菜類のほか
②果物30品目
③米、卵、牛乳など
④商品は同社が生産委託した国内の約500~600の農家から仕入れる
⑤これらの契約農家は、糖度や栄養価の高い野菜作りで知られる「永田農法」の永田照喜治氏のアドバイスを参考に選定

 
今回販売する野菜は永田農法にのっとり

使用する農薬や肥料、水の量などを

通常の栽培方法よりもかなり低く抑えるため

手間がかかる上、収穫量も少なくなる。

こうしたことが価格を押し上げる要因になっている。

その分、作物に残留する農薬や重金属を検査して

自社の基準をクリアできないものは、仕入れの対象外とするなど

安全性の高さを付加価値として押し出す。

検査は外部機関に委託する。

 
<商品>
①Webサイト「SKIPストア」のほか
②事前に指定した野菜のセットを隔週で会員に配達する「SKIPクラブ」
③トラックで全国を回る「SKIPトラック」
④テント式の仮店舗「SKIPテントストア」の4つのチャネルから販売
⑤SKIPストアでは、2002年10月3日から一部商品のセット販売のほか、SKIPトラックの巡回も開

 
<エフアール・フーズ>
①2003年10月までの1年間に16億円の売り上げを見込んでいる
②内訳は、SKIPクラブで10億円、SKIPストアで5億円、SKIPトラックとSKIPテントストアの移動販売で1億円としている
③開始から2~3年目での黒字化を目指す












「2002年11月15日から野菜などのインターネット通販へ本格的に乗り出す」



玉塚体制時ではあるが

「こんなアホなこと」をするのは

柳井さんでしょ。



もちろん、もうやってない。



業績不振になったのも

「柳井さんのせいじゃないの?」

と言いたくもなるが

そういうことではなく

逆に

「こういうことが玉塚氏にはできなかったから」



「会社は3代目がつぶす(もしくは大きくする)」

と言われることがあるが

これは世襲制の場合。



「創業者の呪縛」から逃れられず

思いきったことができない2代目に対し

何も感じない3代目は

「大失敗するか」
「マンネリ打破になるか」

の二つに一つってこと。



「大企業病」というキーワードが柳井さんの言葉にあったが

小さい話で恐縮だが

自分も思うことがある。



それは

なにか、会社でものを作る時

「誰でも使える、できるようなものにするのか」
「○○さんにしかできないものにするのか」

ということ。



通常であれば

「誰でも使える」

を選択する。



しかし、こうやって

「誰でも」

を選択していくことが癖になると

やがて

「マニュアル化」

につながり

「大企業病的なものになってしまうのではないか」

そんな気がするのだ。



また、誰でも使える便利なものは

思考を止め

「これでしかできない」

という固定概念にも結びつきがちだ。



対して

「○○さんにしかできない」

というのは不便ではあるが

その反面

スペシャリティ化しているため

「非常に能力が高かったりする」。



悩むところです。



本題に戻りますが

すぐれたワンマン企業の多くが

「カリスマ」

が消えるとともに

「終わっています」。



ユニクロは

どうなるんでしょうね?



ところで柳井さん











もう還暦は過ぎてませんか?



goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )