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何も見えない/宝塚カラオケ店火災

2007-01-21 14:28:27 | Weblog
恐ろしいのは「火」だけとは限らない。








<火災>カラオケ店焼き、少年ら男女8人死傷 兵庫・宝塚(抜粋)
1月20日 毎日新聞

20日午後6時半ごろ

兵庫県宝塚市安倉(あくら)南2の

カラオケボックス「ビート」

1階調理場付近から出火

「爆発音とともに炎上」し

鉄骨2階建て

延べ194平方メートルのうち

「1階部分を全焼」

「2階部分を半焼」した。


<同市消防本部>

 ①2階にいたいずれも10代の少年4人、少女4人が
 ②気道熱傷や一酸化炭素中毒などで「病院に搬送」されたが
 ③中3(18)が死亡。
 ④16、17歳の少年2人が心肺停止状態
 ⑤少年(17)が重傷
 ⑥少女4人は軽傷


<発火原因>

 ①女性従業員(35)が
 ②1階カウンターの裏にある調理場で揚げ物を調理していたところ
 ③目を離した間に「鍋に火が入り」
 ④「プロパンガスボンベに引火して爆発」し、炎上した


<病院に運ばれた8人>

 ①12~18歳で
 ②地元の市立安倉中学時代の元同級生ら少年4人と
 ③女子中学生4人の計2グループ


<消防用設備>

(1階にいた男性客(65))
「火災報知器は鳴らず、従業員による避難誘導もなかった。」







その時、店内では







<宝塚カラオケ店火災>黒煙・爆発音も、避難誘導なし(抜粋)
1月21日 毎日新聞

消火器は見つからず、避難誘導もないまま逃げ惑う利用客。


<現場近くの男性>
「黒い煙が突然出て、4、5回の爆発音とともに炎が上がった」


最初の爆発音は

午後6時半ごろ。


<出火当時、店の手伝いをしていた男性>
「火元の調理場で、鍋に火が入ったため、近くにいた女性従業員が避難した直後、最初の爆発音がした」


爆発は

その後も数回続き

黒煙が噴き出した。


店の玄関部分は

「黒焦げ」で

「店名の書かれた看板が見えない」状態。

爆発で吹き飛ばされたのか

「入り口ドア」

も見あたらない。


<1階の部屋から逃げ出した客>
「電気が消えたので慌てて外に逃げ出した。避難誘導の声などはなかった」

「女性の従業員が『中にまだ、子どもがいるんです。助けて下さい』と何度も叫んでいた。自力で脱出してきた少女の1人は、髪の毛が焼け焦げ、知り合いの名前を叫んでいた。」


<退職した会社の元同僚ら6人で来店し、1階にいた男性(65)>
「停電に驚き、ドアを開けたら黒煙が入ってきた。調理場付近の3、4カ所から火が出ていた。客が『火を消さなきゃ。消火器は、消火器は』と叫んでいたが、結局、消火器は見つからなかった。従業員もパニックの様子で、客の誘導をする人はいなかった」


<県警宝塚署>

 出火当時

  ①同店には客14人(1階6人、2階8人)と
  ②63歳と35歳の店員の計16人がいた
  ③火元は1階だったが、被害が集中したのは2階で
  ④10代の2グループが火災に巻き込まれた
  

<死亡した(18)と同じ安倉中の後輩にあたる男性(17)>
「田中さんは後輩とも対等な立場で一緒に遊んでくれた。いい人だったのに……」









防災体制は








宝塚カラオケ店火災 10代男女8人死傷 無届け営業、経営者逮捕へ(抜粋)
1月21日 産経新聞
 
<避難の状況>
 ①カラオケ店は1階に4部屋、2階に7部屋がある
 ②1階の厨房で女性従業員が揚げ物を調理中、目を離したすきに出火
 ③1階にいた客6人はすぐに気付いて逃げ出したが
 ④2階にいた8人が煙に巻かれ、逃げ遅れた
 ⑤非常ベルは鳴らなかった
 ⑥当時、従業員は男女2人がおり
 ⑦1人が消火しようとしたが失敗
 ⑧爆発音も数回あり
 ⑨急速に燃え広がった
 ⑩消防隊員が2階のガラスを割って突入
 ⑪救出された8人は顔がすすだらけで、いずれもぐったりしていた
 ⑫火は1時間後に消し止められた

 
現場は

「JR福知山線中山寺駅南約2・5キロ」

の住宅や商店の密集地。


<宝塚市消防本部>
 ①カラオケ店「ビート」は昭和56年10月に「事務所兼倉庫」として届けられたが
 ②その後、「カラオケボックスへの用途変更は行われていなかった」。
 ③消防法の規定では
 ④「倉庫は150平方メートル以上、事務所は300平方メートル以上の場合」立ち入り検査の必要がある
 ⑤同店は「事務所として主に使用する」という届け出だったため
 ⑥規定に基づき、昭和56年以降、立ち入り検査は一度もしていない
 ⑦カラオケ店を含む遊技施設の場合、「店舗面積にかかわらず」消防による立ち入り検査が必要
 ⑧同署は「消火設備や店の管理に不備がなかったか」詳しく調べる。


<宝塚署>
「業務上過失致死傷」の疑いで

同店長の男性(52)を

逮捕する方針。







「経営者の責任が問われる」一方

火災を起こした「本人」も







アルバイトの女を逮捕=調理中に失火-8人死傷のカラオケ店火災・兵庫県警
1月21日 時事通信(抜粋)

カラオケボックス「ビート」火災で

県警宝塚署は21日

「業務上失火と業務上過失致死の疑い」で

同店アルバイト(35)

を逮捕した。

同署は

店長と

「別の従業員1人」からも

業務上過失致死傷容疑などで

事情聴取するとともに

同日午

現場検証を実施。 






時系列で整理すると



①1階調理場で揚げ物を調理していたところ
②目を離した間に「鍋に火が入り」
③「プロパンガスボンベに引火して爆発」し、炎上
④近くにいた女性従業員が避難
⑤残った男性従業員が消火しようとしたが失敗
⑥非常ベルは鳴らなかった
⑦停電
⑧客14人(1階6人、2階8人)と63歳と35歳の店員の計16人がいた
⑨1階にいた客6人はすぐに気付いて避難
⑩避難誘導は無かったが
⑪女性の従業員が『中にまだ、子どもがいるんです。助けて下さい』と何度も叫んでいた
⑫客が『火を消さなきゃ。消火器は、消火器は』と叫んでいたが、結局、消火器は見つからなかった
⑬爆発音も数回あり
⑭急速に燃え広がったため
⑮2階にいた8人が煙に巻かれ、逃げ遅れた
⑯消防隊員が2階のガラスを割って突入
⑰救出された8人は顔がすすだらけで、いずれもぐったりしていた
⑱火は1時間後に消し止められた



という感じか。



それにしても

「煙」は怖い。



おそらく

「停電」に加え

「煙」で先が見えなかったため

「逃げ遅れ」

火による「火傷」

ではなく

「有毒ガス(煙)」

によって

「ダメージ」

を受けたんだと思う。



この時の

「恐怖感」は

すさまじかった

と思う。



今回、問題となっている点は

①「事務所兼倉庫」として届けられ「カラオケボックスへの用途変更は行われていなかった
②そのため「昭和56年以降、立ち入り検査は一度もしていない」

おそらく

「そのことと密接に関連してる」

けど

①非常ベルが鳴らなかった
②消火器が無かった(少なくとも見つからなかった)

他には

記事には無いけど

①厨房区画がきちんと防火処理をされていなかった
②スプリンクラーがない(もしくは稼動しなかった、ありえないけど)
③従業員への防災教育不備の可能性
④防災用放送設備などがない
⑤非常口表示がない(もしくは適切でない)



厨房区画が

「防火」

されていれば

「厨房の扉を閉める」

だけで

かなり

「延焼は食い止められた」

はず。

もっとも

「爆発を伴う火災」

なので

「限界はある」。



スプリンクラーが

付いていれば

「かなり大きな火」でも

消し止められる。



「非常口表示」も

最新のものなら

「非常口を音声で案内しながら」

「フラッシュ」で

場所を示す。

「逃げる方向」は

これで分かる。



防災用放送設備があれば

「音楽を中断」して

「非常放送」を

流す事ができる。



「全てが判明」

してるワケじゃないから

いい加減なことは

言えないけど

現在、判明してる情報から

判断すると

何一つ「マトモ」な対応が

できてない気がする。



「火災を起こしてしまった」

従業員には

「大きな過失」

があるのかもしれないが

「上記のような設備」

がある施設なら

「ここまでの事故」

にはなってない。



第一、

「ナベに火が入っても」

「その火が引火する」

ような場所に

「プロパンを設置」

してること自体

「設計ミス」

だと思う。



二つの大きな問題

をはらんでる。



一つは

「バイトだからといって」

こういうことが起きたら

「逃れられない」

ということ。



バイトの女性も

「料理」で

「人を死なせてしまう」とは

「思ってなかった」

はずだし

彼女なりに

「子供がいる」

と必死に叫んでた。



バイトでも

「軽々しく」

働くのは

「キケン」だ。



もう一つは

「被害者となる可能性」



よく言うことだけど

「非常口表示」や

「消火器」なんかは

何気なしにでも

「確認しておく」

必要があるのかもしれない。



同じような状況で

「煙に巻かれても」

方向さえわかっていれば

口を

「塗らしたハンカチ(飲み物で濡らす)」

でおさえ

(煙が上に上がる特性から)

「姿勢を低く」して

逃げれば

なんとか避難できると思う。



この「二つの問題」

に共通するのは



自分の身は

「自分で守る」

ということ。



もっとも

店がきちんとしていれば

「被害を受ける」

コトは無いわけで

糾弾されるべきは

もちろん







「無責任な対応」により

何人もの死傷者を出した

「経営者」だけど。
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