日本の国土の7割は森林だと言われている。
統計によると、日本の森林は年々、増えているそうだ。(世界では減っている。)
しかし、「日本の山は荒れている。」と多くの人がいう。
一つの理由としては、林業が衰退し、間伐が行き届かなくなっている事もあげられる。
日本の森林は四割が人工林だと言われている。
その結果、針葉樹が増加し、動物が餌とするドングリが減り、動物たちが餌を求めて山を降りるので、鳥獣被害も止まない状態となっている。
先日、北郷町の町制施行50周年の大会で、小学生の男の子が、将来は環境省の職員になって豊かな自然を守ると夢を語っていた。
車窓から見る風景も、どの山を見ても自然林というよりも、大半が人工林だ。
自然形態を保つ意味でも、自然林と人工林のすみ分けは必要だと思う。
それと同時に、産業としての林業を甦らせねばならない。
間伐が行き届かない為に、荒れている山が多い。
山が荒れると結果としては、多くの面で我々の生活にマイナスを与えてしまう。
今、林業を再生させ、山の荒廃を防ぎ、同時に自然との共生が求められているのではないだろうか。
先日、新党日本の田中康夫代表の講演を聞く機会がありました。
主な内容は水循環に関するものだったのですが、田中代表が長野県知事時代に取組まれた林業政策「森林ニューディール政策」にも触れられており、長野だけじゃなく全国で取り入れたら面白いのではないかと思いました。
その数日後に、田中代表と食事をさせていただく機会があり、「なぜ、長野県は林業従事者を増やす事ができたのか?」と尋ねたら、長野県の「信州きこり講座」や木製ガードレール事業について丁寧に教えていただきました。それらを実施した結果、長野県での林業従事者は増え、新規参入定着率も8割まで増えたようです。
特に、「信州きこり講座」が大きかったようです。
一万円(教材費)を払えば、林業に関するノウハウを学べ、試験に合格すれば、間伐等の入札に参加する資格が与えられるようです。
こういった、人材育成を行い、林業従事者を増やすような取り組みをやらないといけません。
また、建築基準法の問題で日本の伝統的家屋である木造住宅は劣勢に立たされています。以前から、民主党は建築基準法の見直しを主張していますが、ようやく与党も重い腰をあげそうです。与党でも国内林業振興に向けて、木造建築の規制緩和と木製ガードレールに対する補助金の交付などを検討しているようです。
この規制緩和や補助は検討に値するものだと思います。
しかし、林業振興としては、それ以外にもやらないといけないものがあるようにも感じます。
現在の林野庁の予算は、ほとんど森林整備には使われていません。(わずか、8%)
それらの予算の配分も見直し、森林整備にお金を使うべきです。
それにより、長野県のように、事業が生まれ、雇用が生まれ、山も生まれ変わる。
長野だけの取り組みではなく、日本全国の森林でも実施しなければなりません。
森が再生するのは、何十年という年月がかかります。
今、動いて、豊かな自然を再生させなければなりません。
林業や農業は、モノをもたらすだけでなく、国土を守ることにもなりますから重要ですね。
禿山は多いですね。後、道路からは見えない裏側が広く伐採されてる例もあるようです。
また、間伐のいき届いてない山林も多いのが問題です。
林業・農業はレイバーさんの仰られるように、国土保全を担っているので、それなりの振興策を講じていかねばなりません。