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うつと本に向かい合うiyuk改め「かぷ」ワールド。

★ 「昭和天皇のお食事」読了

2009年03月06日 14時56分51秒 | ♪ 興味ある本たち
他にも沢山読んでいるんですけど苦笑。なかなか文字にするのが面倒で、放ってしまってました。いけませんねー……かぷでございます。

昨日、渡辺誠著「昭和天皇のお食事」を読了。

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もう、この筆者は亡くなられて6年。でもこの方の残したものはとても大きく、素敵なお人柄で、素敵なお人柄が書く本は本当に素敵な出来栄えで、亡くなられたのを、今、しんみりとしながらも、こんな方がいらしたんだと、同じ日本人として素敵だなぁと、こうありたいなぁと、思うのです。

著者は昭和天皇、今上天皇、皇太子殿下、皇太子妃殿下のお料理番だった方です。

この本から伝えられる昭和天皇も今上天皇も皇太子殿下、妃殿下もとてもお忙しく、一度でいいから「ゆっくり」お料理をお召し上がり頂きたかったと、天皇のご体調を心配なさっていたのが印象的でした。

読んでみれば、食事内容はとても儀式的で、しかし庶民的。決して特別な材料を用いていませんでした。
まあ、専属の牧場があり、そこのお肉しか食べなかったり、という意味での「特別さ」はありましたが、長い天皇家の歴史は毎日がどなたかの命日である、という思えば当たり前の事ながら言われないと気付かない事や、
渡辺さん自身の失敗談も沢山載っていました。

お食事は、お皿に出されたものは全て食べ物である、という考え方の失敗談もありました。

私たちはこの前、桃の節句だったので桜もちを食べました。桜もちは葉っぱと一緒に食べるものです。
ですが柏餅は葉っぱは付いてても葉っぱは食べません。

もうお気付きかもしれません。
そう。渡辺さんは葉っぱ付で柏餅を昭和天皇のお食事に出してしまったのです。「美味しくなかった」という女官が聞いた感想とお皿を見て、ハッと気付いたといいます。

昭和天皇は柏の葉も葉脈以外食べてしまった……
食べざるを得なかったというところでしょうか。

お食事の難しさとそれに携わるものの大変さが伝わって来ます。

今ではかなりオープンになってきて、お食事の儀式的なお席も変わって来たとありますが、昭和天皇は「お上」と呼ばれていた様で、今上天皇は違うのでしょうが、歴史の移り変わりを感じます。

決して昭和天皇のお人柄が恐ろしいとかそういう事はなく、むしろお優しかったとあります。「お上」と呼ばれながらも民間と近付く感覚の違いは何も書かれていなくても、きっと大嵐だったかと思うのです。

良子(ながこ)妃陛下が、美智子様を「粉屋の庶民が」と見下していたという噂は今なお囁かれています。今度は良子妃陛下の本も読まなければならないなと感じています。

さて、私は多少皇宮好きですが、特に好きなのはこの作者、渡辺誠さんです。
決して難しくない最高級のマナー本を書くんです。
「もしも宮中晩餐会に招かれたら」
実は愛読書です。招かれないけど笑。

~をしてはいけない、などのマナー本が多い中、この「宮中晩餐会~」は美しく無駄なく、と考えるからこういうマナーなのです、と教えてくれます。
そして料理を作る側の思い入れも。
なので、両方の思いを知る事が出来て有意義なのです。

私はうつなのも、料理が苦手なのもあり、また、だんなさまが趣味料理、というのもあって遠慮なくだんなさまに料理を任せていますし、この本を読んでいると、ますます作り手への感謝も必ずついてくるのです。

食べ物がないと、人は死んでしまいます。
悲しくも料理人である渡辺さんが亡くなってしまいました。
でも、気持ちは残ります。
私は彼に影響されて、何が出来るだろう、と思った事があります。皇族の方々は身分が高いほど思う通りには動けません。食事に「○○が食べたい」と言うのも殿下はなかなか言えなかったとあります。

今の私が出来る事は自分の病気を治す事!弱い方や苦しい方のお手伝いをする事!

そうそう、薬、昨日一錠なくして……頓服のお薬もなくして結局二錠なくしたんですが、平気でした!やったー!
浮き沈みはきっとありますが、でも私にはだんなさまがいて……尊敬する沢山の方々も空の下にいらっしゃる。
今は特に杉、様、でしょうか。えへへ。おこがましい……。
その方々に恥ずかしくない生き方をしていきたいです。
いい本でした。
料理人の方が読んだらもっと勉強になるかもしれません。だって渡辺誠さんは料理人だったのですから。

雨が酷いですね。どうか皆様ご自愛下さい。


かぷ 


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コンニチワww (yama)
2009-03-08 23:14:48
「昭和天皇のお食事」「もしも宮中晩餐会に招かれたら」どちらも読んだことがあります。
特に「もしも宮中~」は なんだかミステリー小説を読んでいるようでとても面白かったです。
「下着はやはり 白色が良いのでしょうか?」と尋ねるエピーソードは笑えました。

ところで かぷ様の影響(?)で 今瀬戸内寂聴現代語訳「源氏物語」読んでいます(といっても やっと文庫本1巻を読み終えた所です)。
14日のオフ会には参加する予定ですので その際 時間があれば「本」の話しがしたいですね。 でわ失礼します。


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yamaへ> (かぷ)
2009-03-10 21:27:38
来てくれてありがとうーーー!

えっ?!二つとも読んだ事があるの?!凄い!なかなかいないぜ、そう言ってくれる人(笑)。凄い嬉しい!
「もしも~」は特にお気に入りで。
さくらんぼの種を入れる容器が面白くない?笑。
下着も笑えたよね(笑)。見ないから!笑。

「様」いらないよ~。もう、敬語魔人め(笑)。

瀬戸内さんの源氏は、本当に紫式部が書いたモノを現代語に直していて、いつの間にか藤壷と何かあったりっていう雰囲気を出すから、何も知らない人はポカーンかもしれないよね。うん、14日楽しみ!

注:「源氏物語」を初めて読む場合、まず漫画「あさきゆめみし」、そして小説田辺聖子さんの「新源氏物語」を読む事をお薦めします。
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オフ会・・・・・ (yama)
2009-03-15 22:57:28
オフ会で かぷちゃん(注、「かぷ様」と書くとあまりにも なんか他人行儀なので「かぷ様」→「かぷちゃん」に変更です。but「かぷ」とは書けないけどww)
と話しが出来て良かったです。
最初 席が離れていたので「う~~ん 今日は話すチャンス無いのかな?」と心配だったのですが かぷちゃんが こちらに来てくれて助かりました。ありがとう。

又 いつか会って話しがしたいと思います。 その時までには 「源氏物語」全巻読破しておきますよ。
今は 「光源氏 ムカツクー」の僕ですが 読み進めば又別の印象を持つこともあるかもですね・・・・

追伸、携帯電話の「ポケベル打ち」に挑戦してみましたが 僕には「ムリ」でしたww 

でわでわ
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yamaへ> (かぷ)
2009-03-16 21:38:09
これも携帯からなんだけど(笑)。

オフ会ありがとねー!yamaとはじりじりチェックしていて、申し訳なくもLakuさんトイレ立ったから「よっしゃー」って行っちゃった笑。Lakuさんごめんーm(_ _)m

本の話も面白かったけど、ベル打ちには燃えた笑。さすが携帯マニア笑。ムリー!?えー!?つか誰も使ってないのにビックリだよ。何気にUSHIZOもベル打ちなんだよー笑。

もう一度やってみて!

そして源氏物語はあさきゆめみしも超少女漫画で、えーとね、誰かの章がないんだよ。何て読むんだっけ…えーと……掃の「手偏」取った漢字に木って書く……うーん。とにかくその人の章がない。実は田辺聖子さんのにもない。だから、あれ、何か欠けてる……って思いながら寂聴さんのを読むと、あああった……と思うんだよね。

また語ろうぜぃ!
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ご報告ww (yama)
2009-04-18 23:25:56
こんにちわw ご無沙汰しております。yamaですw 源氏関連で以下の本読みましたので ご報告(?)致します。瀬戸内寂聴著・・・「女人源氏物語」第1巻、「わかれば『源氏』は面白い」、「源氏物語」文庫 巻一、「源氏物語」単行本 巻一、巻二
田辺聖子著・・・「源氏がたり」、「新源氏物語(上)」以上です。

「源氏物語」の単行本は渋谷ブックオフで購入したのですが 古本なのにとてもキレイで なんと105円(定価2524円)でした・・・なんだか 瀬戸内寂聴さんに申し訳ないような気がしますよ・・・・ですから丁寧に読ませて頂きました。

やっと少しづつ「源氏」が面白くなってきました。「あさきゆめみし」も今後 読みたいと思います。 又 いつか会う機会がありましたら 「源氏」について語り合いましょう。

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yamaへ> (かぷ)
2009-04-20 17:32:53
何か私の知らないのも読んでるけど……笑。
かなり源氏世界だね(笑)。

どうよ源氏への怒りは(笑)。
あの人もいい事ばかりじゃないから。
悪い事したら罰も受けるから。
でもそこで女に手を出すけど苦笑。

あさきゆめみしを読むとスルスルッと全部読めちゃうんじゃないかな?

うん、また語ろう!
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