無届け介護ハウス
全国1650超で過去最多に
無届け介護ハウス 全国1650超で過去最多に
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160423/k10010495001000.html
法律で義務づけられた届け出を行わないまま、空き家などで高齢者に介護サービスを提供する、有料老人ホーム=無届け介護ハウスは全国で少なくとも1650件以上に上り、これまでで最も多くなったことが厚生労働省の緊急の調査で分かりました。
高齢者を入居させて介護や食事などのサービスを提供する施設は、有料老人ホームとして都道府県などへの届け出が義務づけられ、国のガイドラインでは個室の整備や防火設備の設置が定められています。
こうした届け出を行っていない施設について、厚生労働省が昨年度2回にわたって緊急に調査したところ、その数は全国で少なくとも1650件以上に上り、これまでで最も多くなったことが分かりました。
背景には、特別養護老人ホームなどの公的な施設が足りず、介護が必要になっても自宅で暮らすことが難しい1人暮らしなどの高齢者の増加があるとみられます。
都道府県別で最も多いのは、北海道で523件、次いで神奈川県が112件、愛知県が107件などとなっています。
無届け介護ハウスの中には、家賃を低額に抑え手厚い介護を行っているところもありますが、防火設備などが国のガイドラインを満たしていないところもあり、火事や事故の発見が遅れるおそれも指摘されています。
厚生労働省は「高齢者の安全を確保するため、都道府県などと連携し、施設の実態を調べ届け出を行うよう指導していきたい」としています。