イノさんシゲさん

井上出と重松彬の往復メール

銀行も冬(イ)

2008-10-29 20:37:06 | Weblog
平成20年10月29日 

【日本の銀行に再び冬の時代到来】

米国の地銀が既に16行倒産し今後更に増えると見られて居ますが日本の地銀も例外ではありません。 公的資金を資本注入すると政府が発表しましたが株価暴落の結果特に地銀は経営不振に陥って居ます。

10月10日の時点で倒産水準である株価100円を切った地銀が続出して居ます。 次の5行は大変な状況にある事を株価が示して居ます。

関東つくば銀行    34円
岐阜銀行    40円
福島銀行       52円
大東銀行       58円
高知銀行       65円

経営不安説が広がると取り立て騒ぎが起き上記の5行は倒産する可能性もあるのです。 大手市中銀行も特価の暴落・サブプライム関連の焦げ付き更には不良債権の増加で四苦八苦の状態にあるにも拘らず東京三菱UFJや三井住友が外国への大型投資を実施した事に私は懸念を抱いて居ます。

東京三菱UFJは今期の利益1,000億円にすぎないのですが何と9,000億円をメリル・リンチ社に投資し株式を取得すると言うのですから若しメリル・リンチが倒産する様な事があれば大変な事態を招く訳でこんなリスクを何故求めるのか私等には理解出来ません。 そして資金不足から増資をすると言うのですから何を考えて居るのでしょうか?

世界中の銀行にとって冬の時代は当分の間続く事でしょう。

井上 出

偶感(イ)

2008-10-28 21:21:51 | Weblog
平成20年10月28日

以前にもお伝えしましたが私は無神論者ではありませんが特定の宗教を崇拝しては居ません。 全ての宗教の源を辿れば大神様に行きつくと考え世の中に存在する宗教は全て大事にしたいと思って居ますが特に祖先の霊は大事にして居ます。

渋沢栄一氏は500余の会社の設立に関与したとその曽孫の渋沢健氏が先日の健氏を囲む会で話して居ましたが私の親戚が宮司をして居た福島白河の南湖神社も渋沢氏が建立したもので立派な茶室もありました。

そこで私は健氏に渋沢栄一氏は神道を崇拝して居たのかとお聞きしたのですが答えは「NO」で特定の宗教を信仰する事はなく但し天空の神の存在は認めて居たと知り私同様大神様の存在を認めお天道様に恥じない人生を送られたとお聞きし嬉しく思いました。

民族紛争に加え世界各地で宗教戦争が現在も絶えませんがこれは本当に悲しい事で全ての宗教がお互いの存在を認め合い平和な世界を構築して欲しいと心から願って居ます。

井上 出

渋沢氏の話(イ)

2008-10-28 20:47:21 | Weblog
平成20年10月28日

【渋沢栄一氏の曽孫渋沢健氏を囲む会】

日本イスラエル商工会議所(JICC)の10月例会に渋沢健氏を招き渋沢栄一氏の話に加え渋沢健氏が立ち上げた30年物投資信託の話を聞きました。

日本に近代産業を起し近代会社経営手法を導入した渋沢栄一氏の事は皆さん良く御存知だと思いますが渋沢氏が関与し設立した会社は500社以上あったと言う話には驚きました。

日本最初の銀行第一国立銀行を立ち上げたのも渋沢氏で東京都中央区日本橋兜町4-3がその銀行の発祥の地だとの事ですが設立に際し予定の出資金が仲々集まらず苦労した様ですがその際渋沢氏は次の様な発言をしたとの事です。 「銀行は大きな河の様な物だ。 銀行に集まって来ない金は溝に溜まって居る水やポタポタ垂れている滴と変わりない。」

近頃の若者は元気が無いと我々は嘆きますが渋沢氏は同じ様な苦情を発して居ます。 「老人が懸念する程に元気を持って居らねばならぬ筈であるのに今の青年は我々老人から”もっと元気を持て!!”と反対の警告を与えねばならない様になって居る。」

事業に取り組む姿勢として「何処までも大胆に剛健にやれ」と檄をとばして居たと言う事ですがこれは現代の事業経営上も心すべき事だと思います。

コーポレ-ト・ガバナンス(企業統治)がこのところ叫ばれて居ますが渋沢氏は多数株主から嘱託されて居ると言う事を自覚し自己所有の財産以上の注意を払って管理しなければならないと説いて居たとの事で公益企業を私物化した東京ガスの安西氏に聞かせてやりたいと思います。

論語と算盤と言う懸け離れたものを一致させる事が大事として正しい道理の富を求めよと説いた渋沢氏は論語の次の言葉を大事にして居られたそうです。

論語講義: 「雍也第六 20」

「子の日く。 これを知る者はこれを好む者に如かず。 これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。」 物事を知る事は大事だが知る事よりも好きである事が大事で更に好きである事よりは楽しむ事が大事と言う意味だそうですが何事に取り組むにもその事を楽しむ心が大事だと言う教えなのです。

今回の例会から沢山の事を勉んだ様な気がします。

井上 出

死刑執行(イ)

2008-10-27 17:52:02 | Weblog
平成20年10月27日 

【死刑執行について】

鳩山邦夫法相が在任中に連続的に死刑を執行した事に対し批判もあった様ですが理由も無く唯徒に死刑執行を引き延ばして来た歴代の法相こそ責められるべきで朝日新聞の様に鳩山氏を死神呼ばわりするのはお門違いです。

私が常務理事をして居る文教人懇談会と言う異業種交流会には鳩山邦夫代議士も時々出席するのですが死刑執行命令に署名する時の何とも言えない複雑な気持を語って居ましたが辛い仕事だと思います。

併し法相を拝命した以上死刑執行は重要な仕事の1つですから今後も法相は規定に従って執行命令を出して貰いたいと考えます。

10月5日付読売新聞に日本に於ける死刑執行方法について詳しい記事がありましたが明治15年以来絞首は死刑の執行方法として行われ現在に至って居ると知りました。 私は最近は電気椅子であろうと想像して居たのですが今でも死刑囚は刑場の中心にある踏み板の上に立たされ首にロープを巻かれ別室の刑務官3人が一斉に執行ボタンを押すとその中の1つと連動した踏み板が下方に開き死刑囚は落下し自分の身体の重みで首の骨が折れ呼吸が止まるとの事です。

瞬時に意識を失う為に本人は苦痛を感じないと言うのですが平均で約15分間心臓は動き続けると言うのですから残酷な話です。

電気椅子やガス室での執行が主流であった米国は1980年代から苦痛が少なく人道的として薬物注射が主流との事ですが日本もボチボチ執行方法を見直す時期が来て居る様に思います。

井上 出

スローフード(イ)

2008-10-27 17:43:22 | Weblog
平成20年10月27日      

【スローフード運動静かに進行中】

一時マスメディアを騒がせて居た「スローフード」の動きはこのところあまり聞かなくなりましたがこの運動は静かに日本中に広がって居ます。 安全で高品質なスローフードの普及はむしろ全国で見られる様になって居るのです。

イタリアのトリノで2007年に誕生した食品ス-パ-「イ-タリ-」が半月程前に東京代官山に1号店を開業しましたが半月で何と5,000万円も売上げたと言うのです。

イタリアの食品が中心との事ですがその品数は豊富でパスタだけでも約80種類もありオリ-ブ油は30種類そしてチーズは100種類でしかも価格帯も広いと大変評判です。

この「イータリー」社は日本国内でも農家約40軒から旬の野菜やハーブ20種を購入し店でその安全性と新鮮さを売りにして居るのですがこれも高い評価を得て居る様です。

生産者との直接取引を原則として居る為仕入コストは安く当然の事ながら消費者に渡る価格は低く抑えて居る事が「イ-タリ-」の成功の秘密でしょう。

1兆円以上も売上げる大手スーパーと比較すれば未だ小さなビジネスですが創業者のオスカ-・ファリネッティ氏はトリノとミラノの2店で2007年の創業年に3,200万ユ-ロ(約45億円)を売上げ今年は30%増間違いないと語って居ます。

この店では自由にハムやチーズそしてパン類を試食出来るとの事なので機会がありましたらのぞいてみられる事をお奨めします。

井上 出

株の行方(イ)

2008-10-24 21:44:09 | Weblog
平成20年10月24日  

【日本株は底入れしたか?】 

私は答えは「NO」だと思います。 一般的には株価はボチボチ底をついたと見なされて居ますが相場格言に「もうは未だ」と言うものがあります。 もう底だと思って買いを入れると更なる下落があると言う事を指して居るのですが株は皆が考えて居るのとは逆の方向に行くのが常でその意味で私は株価は未だ底値ではないと考えるのです。

今迄株に興味を持って居なかった人達がこのところ大勢買いに出始めて居ると言うニュースがありましたが9月中間決算は軒並み減益になる事は間違いありませんから今暫く様子見をすべきだと思います。

「半値戻しは全値戻し」と言う格言もありますがこれは大幅に下げた株価がその下げた分の半値を取り戻した場合には元の値段迄戻ると言う意味ですが日本株が暴落前の値に戻す可能性は限りなく低いと言えましょう。

従って今は株に手を出さない様にした方が良いと私は考えますが手持ちの株が購入時の1/2になると「さがったら買え」と言う格言を参考に動き出す方も居ると思いますが当分は静観される事を私は御奨めします。

井上 出

百貨店凋落

2008-10-23 17:56:10 | Weblog
平成20年10月21日

【百貨店の凋落急】

日本に於ける百貨店のはしりと言われて居るのは1895年(明治28年)に三越がガラス張りの陳列ケ-スを採用したのが最初でその後1900年になって三越が従来の対面販売から陳列売り場に変えたと言うこのあたりが百貨店の歴史のスタ-トと思われます。

1914年(大正3年)にはその三越がライバルの白木屋や松屋に対抗しルネサンス形式による地上5階地下1階の当時としてはニュ-ヨ-クの摩天楼にも匹敵する様な大きな鉄筋の建物を造り世間を驚かしました。

この建物の設計者は横河民輔と言う人で三越本店完成の3年前に帝国劇場も設計して居ます。 そんな事もあって当時のハイソサイティ-の人達は帝劇や三越に足繁く通って居た様です。 そしてその頃の帝劇のパンフレットには「今日は帝劇明日は三越」と言う宣伝コピーが載って居たそうです。

その三越が後発の百貨店の伊勢丹に実質的には買収されたと言うニュースには皆大きなショックを受けましたが今度は高島屋とエイチ・ツ-オ-・リテイリング(阪急/阪神)が合併と言うのですから百貨店は今大変な時代を迎えて居ると言う事が判ります。

高島屋も松屋も8月の中間決算は売上高が3~5%減少し経常利益は15~62%と落込んだと言うのです。 そして回復の兆しは全くないのです。

この様な傾向は日本のみならず米国でも起きて居りニ-マン・マ-カスの売上は12.9%下落、ノ-ド・ストロ-ムも9.6%の売上減少、サックスは10.9%ダウンと日本以上の落込みです。

一方ディスカウントストアの雄であるウォルマ-トストア-ズと会員制量販店のコストコ・ホ-ルセ-ルはウォルマ-トが2.8%、コストコ(米国ではコスコと発音します)が何と7%の売上の伸びを見せて居り日本でも消費者の低価格志向が今後強まって行く事が予想されます。

合併を繰り返し何とか生き残りを図ろうとする日本の百貨店業界に将来の展望は開けそうもありません。

井上 出

江戸老人(イ)

2008-10-22 20:14:06 | Weblog
平成20年10月22日 

【老人力と江戸時代の老入(おいいれ)】

江戸時代に老人の楽しみと言う風に使われたと言う老入(おいいれ)と言う言葉は老いを悲しい事と捕えるのではなく付加価値が付いたとする言葉で沢山の人生経験を積んだ人達を評価する言葉だと思います。 そしてそれが老人力として発揮される社会が望ましいのです。

核家族化が進み老人の知識や知恵を貰う機会を持てない今の子供達は不幸だと私は考えます。 確かイタリ-の長寿村ですがそこでは老人は大家族の中でその中心となり家族全員の尊敬を集め何かを決める際にはその老人が最終結論を出すと聞きました。 そこの老人は自分の存在価値を見い出すのです。

私は生涯現役の奨めを持論として居ますがやはり毎日の生活を目的を持って暮らす事がそして前述の村の長老の様に自分が必要とされて居ると自覚する事が生き甲斐となり元気で長生き出来る最大要因であると思います。

生涯現役と言っても会社勤めを死ぬまで続けると言う事ではなくボランティア活動でも良いですしサークル活動に精を出すのも良いでしょう。 そして兎に角毎日他人と接すると言う事がピンピンコロリの近道だと私は信じ頑張って居ます。

井上 出

スイスの銀行(イ)

2008-10-21 17:42:10 | Weblog
平成20年10月21日

【スイス銀行の危機】

御承知の様にスイスの銀行は個人の機密保持と言う事で世界中から預金を集めその中にはマフィアの金や後進国の首脳連中の隠し金他が大量に含まれて居ました。 併しこのところ汚職や汚れた金の調査に対し機密開示を迫られそれに応じざるを得なくなった事から今までの様に隠し金庫としての役割が薄れ当然の事なから預金量が減少して居ました。

現在約300もの銀行が日本の九州程の面積の中に犇めき合って居り銀行間の競争もこのところ激しくなって来て居たところに今回のサブプライム問題を発端に起った世界的な金融危機にスイス銀行も飲み込まれ遂に公的資金の注入に追い込まれる銀行が出て来ました。

スイスのGDP(国内総生産)は5千億スイスフラン(約44兆円)にすぎないのですが銀行の総資産は3兆5千億スイスフラン(約308兆円)に達すると言うのですから世界最大の金融大国と言えましょう。

欧州連合(EU)にも欧州中央銀行(ECB)にも加盟して居ないスイスは世界的な金融危機の中でそのギャップが生じ公的資金を注入する事で果して従来の路線を維持し引続き世界から預金を集め続ける事が出来るか疑問になって来ました。

フィリピンのマルコス元大統領のコンパドレ(親しい友人)であった私の友人MR. CHRISPIN C DYは35年程前にパンアメリカンの飛行機事故でインドネシアのバリ島で奥さんと母親と共に死亡しました。 その彼は膨大な資金をスイス銀行に預けて居たのですが残された家族はその預金先・銀行名も口座番号も判らずその資金は恐らくその預け先銀行の資産として今頃は組み込まれて居る事でしょう。

そんな労せずして得た利益に加え金利を払うのではなく預金者から資金の保管量を逆に徴収して居たスイスの銀行に大きなピンチが訪れて居るのです。

井上 出 

Eネット通販(イ)

2008-10-20 21:02:25 | Weblog
平成20年10月20日 

【Eショップ・ネット通信販売大盛況】

ス-パ-も百貨店もコンビニも軒並み売上を落として居る中で2007年度の通信販売の総合売上高は経済産業省の発表によれば5兆3,400億円と前年比21.7%増を記録したと言うのです。

特に日用品の売上が急増して居りティッシュ類や洗剤類が60%増、シャンプ-が50%増、トイレットペーパーが30%増と言うのですから宅配の利便性が一般消費者に広く受け入れられて居ると思われます。

従来は若い層の利用者が多かったネット通販ですが最近は60才以上のシニア層の利用が急激に増加して来て居り重たい米や飲料・嵩張るトイレットペーパーやティッシュそして水等を自宅まで届けて呉れると言う事で重宝されて居る様です。

百貨店は来店客を減らして居ますがネット通販では高島屋が2007年の売上が33億円と前年度比50%も伸びて居り大丸も35.1%増阪急阪神百貨店も27.1%増で百貨店24社の平均でも29.7%増になって居ます。

一方カタログ通販の販売額はネット通販に押され4.4%減と2期連続で売上を落して居ます。 そしてこの傾向は今後も続くであろうと言うのが業界の見方です。 栄枯盛衰は世の常と言いますがその変化のスピードは早まるばかりです。

井上 出

カレー風呂(イ)

2008-10-17 23:31:49 | Weblog
平成20年10月17日 

【インド人もビックリのカレ-風呂登場】

日本人はインド人に次ぐカレ-大好き国民ですがそのカレーに使われるウコンが認知症予防に効果がある事が判ったと以前に皆様に御伝えしましたが遂に入浴剤「カレ-なる入浴剤」なるものが発売されました。 しかもその発売元が天下のBAN-DAI(バンダイ)と言うのですから驚きです。

唐辛子成分を配合し血行促進と肌の保湿効果を高める事が出来ると言うのですがその配合成分や色違いで4種類で売り出したそうです。

しかも食べるカレ-同様甘口・辛口・大辛が前述の4種類それぞれにあると言うのです。 価格は1箱280円との事でドラッグストア中心に販売開始したそうです。 どうぞ御試し下さい。

明治5年日本に紹介され長く日本人に愛され続けて来たカレ-が入浴剤になったと言う事で話題になる事間違いないと思いますがバンダイでは年間に30万個の売上げを目標にして居るとの事です。

お風呂大好きでしかも入浴剤を入れてユックリ楽しむ人が多い日本ですからそれなりのマ-ケットはあると思いますが他の入浴剤同様沸かし直しをすると成分がヒーター部分に付着しその寿命を縮める可能性がありますので出来れば一回各に湯船のお湯は流す事を御奨めします。

以上新製品発売の御案内と使用上の御注意まで。

井上 出

銭湯(イ)

2008-10-17 23:24:07 | Weblog
平成20年10月17日 

【銭湯の想い出】 

銭湯が庶民の間で普及したのは江戸時代ですがその後日本全国に広がり公衆浴場としては単なる入浴する場所と言うだけではなく庶民の社交場であった事は皆さん御存知の通りです。 又子供達にとっては学習(社会勉強)の場所でもありました。

江戸時代には「二階風呂」と呼ばれる物も出現し入浴の後囲碁を打ったり談笑したりして前述の様な社交場としても利用されたと言う事です。 最近の公衆浴場の中には同様の付属施設のあるところも出て来て居り江戸時代に戻って居る様に思われます。

最近はマンション住まいの人が増え銭湯の利用者が激減した為1995年に全国に10,000軒以上あった銭湯は2006年には6,300軒になりました。 10年間で1/3が姿を消したのです。

私の誕生日は10月10日なのですがこの日は「1010」と並べて「せんとう」と読み銭湯の日になって居ます。 そんな訳で私は銭湯大好き人間で子供の頃は内湯はあったのですが友達と良く銭湯に行き潜って遊んだものです。

そして一番の思い出は小学校高学年の折行われたマラソン大会(秋でしたが)に出場しゴ-ルインした後梨を1個づつ貰いそれを齧りながら全員で学校近くの銭湯に行って大騒ぎした事です。

くりからもんもん(入墨)の小父さんと熱さ比べをしたり、浴槽が女湯とつながって居た事から潜水して女湯に闖入したりと沢山の想い出があり銭湯が減り続けて居る事を淋しく思います。

井上 出

選挙管見(シ)

2008-10-17 16:41:38 | Weblog
「選挙管見」

「カナダの選挙(2008/10/14)も一応終わったが、蓋を開けてみると、解散前とあまり変わり映えしない。 少数党ながら2年半政権を維持してきた保守党が今度も少数党で第一党。 引き続き政権を担当する。 第一野党は自由党。 ただ自由党はかなり議席を減らしたから、その分保守党や他の野党の議席も増えることになった」

「議会の分布図にあまり変わりがないのなら、どうして国民が望んでもいない選挙を3億ドルもかけてやったのだろう」

「普通少数与党の政権の寿命は1年半。 それが今の保守党の場合2年半だから例外的な長期政権だ。 野党に不信任を突きつけられたわけでもないからもっと居坐ろうと思えば出来たはず。 それにハーパー首相は『次の選挙は2009年10月』と日時を明記した法律をつくって、それまでは解散しないと公約した。 それなのに敢えてこの時期に選挙を行ったのは、最近の世論調査の流れをみていて、今なら絶対多数をとれると判断したからだろう」

「それにしても、万年与党といわれる自由党が今回大敗したのは何故だろう」

「ディオン党首の掲げた環境政策が十分国民に理解されなかったからではないか。 環境論者や識者は高く評価しているのだが、ケベック育ちのディオンの英語ではコミュニケーションに問題があった。 カナダ生まれのカナダ人でありながら、英語が完全でないというのは驚きだが、前のケベックの州首相だったブラサもハーバードにいた人でありながら、疲れてくると英語が思うように操れなかった。 2人とも卓越した政治家でありながら英語がハードルになった。 それにディオンはケベック独立に反対で統一カナダのチャンピオンだったから地元のケベックでは人気を失う原因となった」

「一方ケベック独立を標榜するパルティケベコアは健闘して、保守党のケベック進攻を防いだ。 保守党がオタワの議会で過半数を制するためには是非ともケベックの地盤を拡大したいところだが、絶対多数を許さなかったパルティケベコアの不屈な努力には一目置くべきだろう」

「保守党が右派、自由党が中道左派というのは分かるが、左派の新民主党は?」

「新民主党も自由党の劣勢に乗じて今回は議席数を増やしたが、民主社会主義の伝統を生かして党勢を伸ばすのは将来の課題だ」

「ハーパーは元々エコノミストだが、自他ともに認めるブッシュの弟分。 ワンマンバンドのワンマン宰相で、妥協は苦手。 新しい大統領を迎える米国とこれからどう折り合っていくのか。 声なき声の一介の庶民としては首をすくめて見守るだけということになりそうだ」

(2008/10/17) 

米ロと経済(イ)

2008-10-16 16:24:56 | Weblog
平成20年10月16日  

【米ロの冷戦の今後と世界経済】

ロシアのグルジア侵攻の結果米ロの関係は急激に悪化しました。 又EUとロシアとの関係も天然資源が豊富でしかも広大な穀倉地帯を有するウクライナや資源輸送の要衝であるグルジアが共にEU加盟と北大西洋条約機構(NATO)への参加を目指して居る事によって大変微妙な状況に置かれて居ます。

既にEUは旧ソ連のバルト三国を含む27カ国に加盟国を拡大して居りロシアにとっては大変な経済的且つ軍事的な脅威になって来て居る事は充分考えられます。 従って今回のグルジア侵攻は経済的軍事的国境線守護の防衛戦と言えましょう。

最近の天然資源高で大きく潤って居るロシア経済ですがこのところ石油をはじめ天然資源の価格が下落し始めて居る事から危機感を持って居りこれ以上EUがロシア圏を侵蝕する事は許さないと思われます。

米国はブッシュの長期政権が続きブッシュの「TAKE IT OR LEAVE IT」つまりは「YES」か「NO」かと言う一方的な自己中心的な外交政策によって世界中の国々から反感を呼び特にブッシュの唱えた所謂「民主化外交」は各国の事情を一切考慮しない押し付けとなり受け入れられなくなって居ます。

今回のサブプライム・ローン問題が引き金となった世界規模の金融危機を生み出した米国はもはや世界の経済のリ-ダ-の地位を失ったと言えましょう。

ライス米国務長官は「ロシアの地位は冷戦後最悪」と非難しましたが昔の様な冷戦関係に戻る可能性は低いと思われますし今回のグルジア問題が世界経済に与える影響は殆どないと考えます。

中国と違いソ連は沢山の経験と学習と通じ世界の中でどの様にして生き残って行くべきか充分承知して居る事から今回の一時的な米国との冷たい関係は解消に向かうと思われます。

井上 出

雑誌退潮(イ)

2008-10-15 20:59:35 | Weblog
平成20年10月15日 

【雑誌の退潮】

コンビニの雑誌コ-ナ-には相変わらず若者が屯して居ますが雑誌の売上げは減少の一途を辿って居り今年休刊を決めた雑誌は講談社の月刊現代をはじめSTYLE, KING, PLAYBOY日本版, 週刊ヤングサンデー、主婦の友他多数にのぼって居ます。

30年~40年と続いて来た様な有力誌が相次ぎ休刊に追い込まれて居るのです。 雑誌販売額は過去10年連続の前年割れで今後も雑誌離れは続くと思われます。

この様な雑誌離れが続く最大の原因は携帯電話と無料雑誌(広告のみで発行して居る無料誌)の擡頭です。 特に携帯電話の普及は新聞離れも生み新聞各紙も危機感を持って居ます。

当然の事ながら本の売上も落ち込んで来て居り所謂活字離れは更に加速するものと思われます。 そして世間の常識が通じない若者が増え続けるのです。 これは日本の将来にとって恐ろしい事で学校教育を通じて読書習慣を身に付けさせて貰いたいと切に願って居ます。

井上 出