いのちとびわ湖を放射能から守る輪

~原発問題住民運動滋賀県連絡会~

今冬最強の寒波をついて

2018年01月27日 08時57分08秒 | 組織
 第273回キンカンは1月26日、今冬最強の寒波が日本列島を襲うなか、午後5時過ぎからJR膳所駅前で3・11集会ビラをまいた後、午後6時10分にJR膳所駅を出発し、関電滋賀支店前まで「高浜原発ただちに止めよ」「大飯原発再稼働反対」などを訴えて、17人がパレードしました。

 国会では代表質問に対し、安倍首相が「再稼働は世界でもっとも厳しい審査を合格した原発のみ地元の理解を得て実施している」と繰り返しています。しかしこの答弁は、今流行の言葉でいえば、フェイク・ごまかしです。

 日本の規制基準が、世界一厳しいということはありません。例えばメルトダウンが起ったとき、世界では放射性物質を閉じ込めて冷却し、拡散を防ぐ、いわゆるコアキャッチャーの設置がされているのに、日本では義務付けられていません。もちろん設置されていずとも合格するわけです。
 また、緊急時の避難対策についても、規制委員会の審査の対象外で自治体任せになっているなどは、各専門家から指摘されているところです。
 フェイク答弁を許さない世論を強めていきましょう。

 1月23日には大津地裁で第17回公判が行われました。公判では伊方原発差止めを決定した広島高裁決定が証拠として提出され、口頭弁論が行われました。

 広島高裁決定は阿蘇噴火が伊方原発に及ぼす影響について、規制委員会が定めた「火山ガイド」に従って、「本件発電所(伊方原発)の運用期間中における活動が十分小さいとは言えない」としました。その場合「火山ガイド」の「対象火山の過去最大の噴火規模とする」に従って、過去4回起った阿蘇山の大規模噴火中、最大の9万年前のカルデラ噴火を対象としました。

 阿蘇山は過去4回大規模噴火を起しています。25~27万年前、14万年前、12万年前に続いて9万年前です。
 決定は「適切な噴火発生モデルが提示できない段階で、平均発生間隔に依拠することなく、カルデラ噴火が複数回発生した阿蘇山では、最短距離が2万年であることを考慮すべき」という学者の意見をあげています。そういうことから考えると、すでに9万年もたっているとも言えるわけです。

 こうして広島高裁は規制委員会の火山ガイド通りに認定し差し止めを言い渡したわけです。
 決定の立場に立てば、川内・玄海・泊・六ケ所・東通も立地不適で稼働は認められないものです。火山国日本に原発はいらない世論を強めましょう。

 次回は2月2日(金)18時から関電滋賀支店前です。よろしく。



大飯原発再稼働反対!

2018年01月19日 23時52分08秒 | 組織
 第272回キンカンは1月19日、先週のきびしかった寒さと打って変わり、比較的あたたかななか、16人の参加で関電滋賀支店前で行ないました。

 関電は高浜原発3・4号機の再稼働に続き、3月以降に大飯原発3・4号機の再稼働を狙っています。そのなかで関電がおおい町の幹部20人を青森県の原子力施設見学を提案し、費用の一部を関電が負担していたことが明らかになりました。
 「研修」と銘打つものの、原子力施設の研修もそこそこに、恐山や奥入瀬渓流などの観光地をめぐる内容で、関電社員も4人参加したということです。「研修」は昨年10月に実施されましたが、その直前におおい町長は「大飯原発の再稼働に理解」を示しています。関電が一部経費を負担したことと、町長の再稼働容認は深いところでつながっているといわなければなりません。おおい町も関電も研修旅行に関する経費も含めたすべてを明らかにすべきです。
 大飯原発再稼働反対の世論を大きく広げようではありませんか。

 安倍内閣と関電など電気事業者の原発推進政策に対する住民の反撃が重要です。1月から3月にかけて次のような取り組みが予定されています。

 1月23日(火)14時30分から大津地裁で第17回公判が開かれます。傍聴希望者は、14時までに、裁判所で傍聴の抽選券をもらわなければなりませんので、遅れないようにしてください。公判後16時30分から裁判を支える会の総会が開かれます。こちらもご参加ください。

 2月19日(月)には18時から20時まで明日都浜大津視聴覚室で井戸謙一弁護士による「全国の原発及び被ばくを巡る裁判の現状」の講演会が「滋賀民医連被ばく対策委員会主催」で開かれます。全国の原発裁判の状況と、とくに広島高裁の伊方原発再稼働差し止め決定の画期的意義などが詳しく聞けると思います。

 3月11日(日)は、3・11福島第一原発事故7周年です。「原発のない社会へ2018びわこ集会」が午前10時から、大津市生涯学習センター・膳所公園を中心に開かれます(参加協力券・500円)。
 これらを一つひとつ成功させ、原発ゼロ・自然エネルギー推進の世論を高めましょう。

 次回は1月26日(金)18時10分にJR膳所駅出発~関電滋賀支店前のパレードです。よろしく。

原発ゼロ・自然エネルギー基本法の成立を

2018年01月13日 11時04分27秒 | 組織
 第271回キンカンは1月12日、冷蔵庫の中に入ったような寒気をついて19名で行ないました。


 安倍政権のもとで、原子力規制委員会は、東電の柏崎刈羽など次々に再稼働の許可をおろし、更田委員長は福島第一原発の汚染水の海洋への放出に躍起となり、政府は、日立がもくろむ英国への原発輸出に関して総額3兆円規模の投融資を国の債務保証付きで検討しています。もしうまくいかなければ、国民の負担になるという代物です。今年もこうした原発推進勢力と闘い、原発のない日本をめざしてがんばりましょう。

 原発ゼロをめざす闘いで勇気づけられる動きが、1月10日明らかになりました。
 個人や団体でつくる「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連、会長吉原毅城南信用金庫顧問)が、「原発ゼロ・自然エネルギー推進に関する基本法案骨子」を発表しました。この原自連には小泉・細川両元首相も顧問として加わっています。原自連は全政党に申入れて、国会成立をはかりたいとしています。

 原発ゼロ・自然エネ基本法案は、目的として「すべての原子力発電の廃止及び自然エネルギーへの全面転換の促進に関する基本的な理念及び方針を明らかにし、もって、わが国エネルギー構造の転換を実現する」としています。

 そして基本方針として十項目をあげています。
一 運転されている原子力発電所はただちに停止する。
二 運転を停止している原子力発電所は今後一切稼働させない。
三 運転を停止した原子力発電所の具体的な廃炉計画を策定する。
四 原子力発電所の新増設は認めない。
五 使用済み核燃料の中間貯蔵及び最終処分に関し、確実かつ安全な抜本的 計画を国の責任において策定し、
 官民あげて実施する。
六 核燃料サイクル事業から撤退し、再処理工場等の施設は廃止する。
七 わが国は、原子力発電所の輸出を中止し、人類の平和と安全のため、かつての戦争被曝及び原子力発電所重
  大事故の当事国として、地球上の原子力発電全廃の必要性を世界に向けて発信する。
八 急速に進んでいる省エネルギーをさらに徹底させる。
九 太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等の自然エネルギーを最大限かつ可及的速やかに導入する。自然エネ
 ルギーの電力比率目標は、2030年までに50%以上、2050年までに100%とする。
十 地域経済の再生のため、各地域におけるエネルギーの地産地消による分散型エネルギー社会の形成を推進す
 る。

 これらは私たちキンカン運動がつねづね主張してきたことと完全に一致しています。
 仮処分裁判では再稼働差し止めを求めた個々の原発には効力がありますが、現在あるすべての原発に効力は及びません。その点、基本法はすべての原発に網を一挙にかけることができます。私たち国民の過半数は再稼働に反対しています。この基本法に反対する勢力を追いつめ、原発ゼロ・自然エネルギーに転換する日本にしましょう。


 次回は1月19日(金)18時から関電滋賀支店前です。よろしく。








原発廃止に向かってカウントダウンに入ったドイツに続こう

2018年01月06日 08時47分42秒 | 組織
 みなさんあけましておめでとうございます。2018年最初の第270回キンカン行動をはじめます(21名参加)。先程、われわれの前を通られた女性の方が、「がんばって下さい」と声をかけて行かれましたが、この声にこたえて今年も原発ゼロをめざして元気にがんばりましょう。


 昨年末に、ドイツでは最大の発電能力(1基134万4000kw)の原発が停止され廃炉作業にはいることになりました。これで福島第一原発事故当時17基あったドイツの原発も、残るは7基となり、2022年までにそれらもすべて廃炉に向います。いわば2022年の最後の原発停止まで、まさにカウントダウンに入ったということです。
 ドイツでも原発をめぐって大衆闘争や裁判闘争が繰り返されてきました。今回のグンドレミンゲン原発に対しても、地元のグループはチェルノブイリ事故3年後の1989年4月26日から毎週日曜日にデモを続けてきたということです。ドイツでは最後は賢明な政府が決めたものですが、その背景には人民のねばり強いたたかいがあったということです。

 台湾でもべトナムでも韓国でも、原発を廃止しようとする背景には国民の運動があります。国民の世論と運動こそ、原発をなくす最大の力であることに確信をもってキンカン行動を継続しましょう。

 ドイツとは逆に、安倍内閣は再稼働反対の世論にそむいて、再稼働・原発建設・輸出の路線を進めています。
 関電は高浜3・4号機を再稼働させたうえ、美浜3、大飯3・4、高浜1・2の許可を終え順次再稼働に入ろうとしています。みずからの利益のために、国民の安全と命、大切なびわ湖を犠牲にしてもかまわないといわぬばかりの関電に抗議の声をあげましょう。
 このような動きにストップをかけるために今年もがんばりましょう。


 1月23日14時30分から大津地裁で第17回口頭弁論が行われます。その後裁判を支える会総会も開かれます。
 原発再稼働中止を求める仮処分・本訴が各地でとりくまれています。裁判にも影響を与えるのは世論です。各地の裁判を支援して行きましょう。

 今年は福島事故7周年です。依然として58000人が故郷に帰れません。こんな異常な事故を起こしながら誰も責任をとらず、警察は犯人を捕らえず、事故の賠償にわれわれ国民の税金を使うという厚かましさが続いています。
 今年の3・11集会は、3月11日・日曜日膳所公園で行われます。記念講演は井戸弁護士です。周りの人を誘って成功させましょう。

 次回は1月12日(金)午後6時10分、JR膳所駅発~関電滋賀支店前パレードです。よろしく。