最低の国家保障

●お互いさま

　先日、埼玉県本庄市にある　本庄早稲田リサーチパーク　に行ってまいりました。

ここには　インキュベーション・オン・キャンパス本庄早稲田　があります。

この中に以前からご紹介してきた　「ソフトスチーム」　の研究施設があるのです。
そこに行ってきたというわけです。


ここで、ソフトスチームの開発者から、このソフトスチームに関する協議機関の立ち上げについて準備会が開かれました。

この会合には、農業生産者、食料加工、物流、販売、にかかわる方々そして、農商工連携を進めるコンサル業の方なども参加しました。


すでにソフトスチーム技術を使った食材供給は一部が実現しており、今後それが急拡大する見通しも一部ではありますが立ち始めてきました。
これらを勘案したとき、キチンとしたこの事業の推進に伴う方向性を確立する時期に来たことが、この準備会を催した主な目的でした。


わたしもここに参加させていただいたことは、大変な名誉であり、また、大変嬉しいことでもありました。
今後の活動において、どれだけの働きができるかわかりませんが、全力を尽くしてこの協議機関の目的遂行とソフトスチーム技術を使った、農商工連携事業の推進に携わりたいと考えています。



このソフトスチーム技術の開発の目的は　「地域の再生」　であり、　「まちづくり」　であります。

しかしそれは、個個の人びとつまり生活者が　「隣の人は何をする人ぞ」　というような社会現象にみられる　「バラバラな関係」　のように断ち切られた現実に対して、お互いの関係の中に　「お互いさま」　という目には見えない関係を取り戻し、　「安心・安全・健康・美味しい」　という、食糧供給の面において　「最低の国家保障」　を実現するという。
気高く、かつ、壮大な　「厳しい現実と未来」　への挑戦を宣言するようなものであります。

強いて言えば、理想と現実の谷間が深い峡谷のように横たわっている現実に対し、これを乗り越えて行く橋づくりに挑戦しようとすることに等しいと思うのです。


そしてそれは、実現不可能なことではないのです。
日本の農業を取り巻く環境は、非常に厳しいものがありますが、しかし、一方では高い可能性を持っている、ということでもあるからです。



このような考え方はこの準備会に参加し、今後のソフトスチームを活用した農商工連携事業を進めようとするメンバーの一人一人にも関係することでもあります。

参加した方々には、それぞれがそれぞれに持つ思惑とビジネス展開の見込みがあります。
個個には個別の私的事情と私的目標が存在します。

それらを、この最終目標にいたらせるためには、高い理念の共有と、個個の持つビジネス的要望がより良く両立されていかなければなりません。


つまり、互いが、互いをおもんばかり、自己のではなく、相手の利益を優先する。という　「思想的な思い入れ」　を示さなければなりません。

しかし、地域の再生にはこの　「お互いさま」　の思想の発揮がなければ人間的な愛の存在する社会構造の育成は不可能です。


これが、まずはじめに乗り越えていかなければならないわたし達の　「ハードル」　ということができます。


そして、それは実現可能なのです。




◆今日の祈り

全能なる御父天の神様、あなたの豊かな恵みと祝福に心から感謝申しあげます。
主の御前にあって愚かで弱く、罪深いわたしですがどうかお許しくださいますように。

主のみ恵みは、この愚かなしもべの上にあふれる程に注がれております。
しかし、しもべの不信仰がその恵みを縮減してしまっています。
どうか主よ、しもべの信仰を強めてください。
しもべの不信仰を取り除き、信仰を増し加えてください。
また、そのようにできるようにしもべを助け導いてください。

わたし達の食糧環境はその取扱いと関わりにおいて、主の御心にかなうものとは言い難い現実に置かれています。

食料生産者の苦しみとその望みとに正しく答えていません。
一方では廃棄処分される食材が、生産段階で、加工段階で、販売段階で激しく行なわれ、飽くなき傲慢な食料取扱いが起きています。

無駄に廃棄された食料を主はどのようにご覧になっているのでしょうか。
主は、いつまでもこのようなことを放置されることはありません。
わたし達は、このような現実を変えていかなければなりません。

汗と涙をもって食糧生産にかかわる人びとに、正しく報いを帰さなければなりません。
どうか主よしもべらを助け導いてください。
あなたの御心を行なうことができますように。
この愚かでよわいしもべを助け導いてください。
この祈りと願いとを尊き御子、主イエス・キリストの御名前を通して感謝してお祈り申しあげます。
アーメン