BSE&食と感染症 つぶやきブログ

食品安全委員会などの傍聴&企業・学者・メディア他、の観察と危機管理を考えるブログ by Mariko

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農水省からの回答:新聞の小澤義博氏のコメントは事実ではない

2005年07月30日 10時31分14秒 | アメリカ牛は安全か?
■7月19日の米国食肉輸出連合会の全面広告
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/958a113072a041131ff4ef54a50d891c

に紹介した、朝日・毎日・読売・東京新聞の、ページ全面に大きく掲載されたという、米国食肉輸出連合会の小澤義博氏のコメントについて、農水省の消費者の部屋に問い合わせました。回答をいただいたのでUPします。また、もう一点は厚労省の議事録より、UPさせていただきました。

以下3点。
■「OIEはBSE感染牛でも食べて安全と示す」新聞広告の正誤について農水省の回答
■「完全に(SRM)を取り除くことができるようになりました」は厚労省は否定しているのでは?
■唐木英明氏のご発言


============
■「OIEはBSE感染牛でも食べて安全と示す」新聞広告の正誤について農水省の回答

OIE の見解に関するご質問

>農林水産省 消費者の部屋 御中
>
>いつもお世話になりありがとうございます。
>
>先日、朝日新聞、読売新聞、東京新聞、毎日新聞紙面上の
>米国牛輸出連合会の全面広告で、OIEの名誉顧問の小澤義博氏が
>以下のような発表をされました。
>
>7月19日の米国食肉輸出連合会の全面広告
>http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/50003185.html
>http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/50005211.html
>
>小澤
>今年の総会では、
>「たとえBSEに感染していたとしても、特定危険部位以外の部位は、
>食べても安全である」ということがはっきり示されました。
>
>とあるのですが、農業情報研究所さんのご紹介によりますと、
>http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/epidemic/05071901.htm
>OIEはそのような発言をされていない、ということを書かれております。
>
>そこで農水省さんにご確認したいのですが、
>OIEの述べる正確な見解をお教えいただきたく、
>何卒よろしくお願い申し上げます。

================
Re: OIE の見解に関するご質問

消費者の部屋にご質問いただいた件について担当部署に確認しましたので回答し
ます。

 今年のOIE総会において議論されたBSEに係るOIE基準(コード)の改正内容についてはOIEのホームページでご確認いただけるとおり(別添)です。お問い合わせの広告における小澤氏の発言の真意については当省では量りかねますが、そのような内容をOIEが見解として発表したという事実は確認できません。

(別添)
 OIEのBSEコード(無条件物品の記載部分)の原文

 OIEのホームページからの抜粋(Unofficial versionsとして公表されている。)。

CHAPTER 2.3.13.
BOVINE SPONGIFORM ENCEPHALOPATHY
Article 2.3.13.1.

The recommendations in this Chapter are intended to manage the human and animal health risks associated with the presence of the bovine spongiform encephalopathy (BSE) agent in cattle (Bos taurus and B. indicus) only.
1) When authorising import or transit of the following commodities and any products made from these commodities and containing no other tissues from cattle, Veterinary Administrations should not require any BSE related conditions, regardless of the BSE risk status of the cattle population of the exporting country, zone or compartment:
a) milk and milk products;
b) semen and in vivo derived cattle embryos collected and handled in
accordance with the recommendations of the International Embryo Transfer Society;
c) hides and skins;
d) gelatin and collagen prepared exclusively from hides and skins;
e) protein-free tallow (maximum level of insoluble impurities of 0.15% in weight) and derivatives made from this tallow;
f) dicalcium phosphate (with no trace of protein or fat);
g) deboned skeletal muscle meat (excluding mechanically separated meat) from cattle 30 months of age or less, which were not subjected to a
stunning process, prior to slaughter, with a device injecting compressed air or gas into the cranial cavity, or to a pithing process, and which were subject to ante-mortem and post-mortem inspections and were not suspect or confirmed BSE cases; and which has been prepared in a manner to avoid contamination with tissues listed in Article 2.3.13.13.;
h) blood and blood by-products, from cattle which were not subjected to a stunning process, prior to slaughter, with a device injecting compressed air or gas into the cranial cavity, or to a pithing process.

2) When authorising import or transit of other commodities listed in this chapter, Veterinary Administrations should require the conditions prescribed in this Chapter relevant to the BSE risk status of the cattle population of the exporting country, zone or compartment.

Standards for diagnostic tests are described in the Terrestrial Manual.
★消費者の部屋★さん、ありがとうございました。
http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/heya/HEYA.html

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■「完全に(SRM)を取り除くことができるようになりました」は厚労省が否定しているのでは?

OIE名誉顧問 小澤義博氏
>ヨーロッパでも最初のころよりもこの10年間で技術も向上し、完全に取り除くことが可能になりました。さらに欧米ではそのチェックシステムが徹底しています。ヨーロッパでは加工処理場にEUと各国の検査官が、アメリカでは、政府の検査官が厳重にチェックするシステムができあがっています。
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/50003185.html

本年5月の意見交換会にて
○厚生労働省医薬食品局食品安全部長 外口崇食品安全部長
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/iken/txt/050513-1e.txt

まずSRM除去が完全にできるかどうかというと、できません。検査は完全ですかと。これも検出限界があります。もう一つ言えば、飼料規制は完全ですかと言うと、完全ではありません。

食品は、科学に対する考え方自体がそうかもしれませんけれども、絶対安全とか、安全にネガティブだというのは、これは物理的に証明できないんです。では、どうするかというと、できるだけそれに近いものに近づけていこうと。無視できるとか、そういったレベル、リスクのゼロは証明できないけれども、健康に影響のないレベルに幾つかの手段を組み合わせて持っていくと。それはできるわけです。それを検証していき、もっといい手段を考えて、組み合わせていくと。そういうこともできるわけですので、今BSE対策でやっていることは、まさにそれだと思っています。


完全除去ができるかについて、もうちょっと具体的に知りたい方は、平川先生のブログにある、プリオン専門調査会の堀内基広先生の見解もご参照
http://hideyukihirakawa.com/blog/archives/200507/250235.php


■唐木英明氏のご発言

◆2004年4月15日 京都新聞
「全頭検査、本当に有効? BSEで学術論議活発化」 
http://www.google.com/search?q=cache:nQTvtQJY_Y0J:kyoto-np.jp/news/flash/2004apr/15/CN2004041501003714H1Z10.html+%E5%94%90%E6%9C%A8%E8%8B%B1%E6%98%8E%E3%80%80%E5%85%A8%E9%A0%AD%E6%A4%9C%E6%9F%BB&hl=ja
「異常プリオンが蓄積されやすい脳など特定危険部位を完全に除去すれば肉自体は安全」(唐木英明東大名誉教授)

◆2004年8月4日 東京都主催 食の安全都民フォーラム
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/forum/3rd.html
BSEの病原体のプリオンも全く同じで、脳とか脊髄などの危険部位にしかありません。ここさえ取ってしまえば、あとは安全に食べられるわけです。そういうことで、もちろんフグは検査していません。牛も検査することは安全のためには全く必要がないわけです。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/forum/3rd/040804sokki1.pdf

↓こんなタイトルの論述があるそうですが、唐木英明氏と小澤義博氏が「リスク管理の現実」「生物の複雑な組織の現実」と異なるご発言を続けておられるのは、いかがなものかと存じますが。

◆2004年5月 科学的な安全では安心しない (No.830)
http://members.jcom.home.ne.jp/t-masami/zakki-04-1-6/hp-04-05-20.html
松原隆一郎「BSE全頭検査問題の背景にある専門家の信頼失墜」 「中央公論」6月号より
(唐木教授の発言を引用)
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8 コメント

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補足です。 (Mariko)
2005-07-30 14:56:35
リスク管理の現実、というより「生物学の基礎」という気もする。



http://hideyukihirakawa.com/blog/archives/200507/250235.php
ときさんへ (Mariko)
2005-08-02 22:11:37
ご連絡ありがとうございます。ちょっといろいろありまして、内容を削除させていただきました。ごめんなさい。感謝!
Unknown (Mariko)
2005-08-02 22:18:46
しかし、何がひっかかりましたかね?何かまずいこと書いてます? ちょっとオブラートにつつんどくか。
米国食肉輸出連合会全面広告 (sspirits)
2005-08-05 19:38:06
「OIEはBSE感染牛でも食べて安全と示す」新聞広告の正誤について農水省の回答、参考になりました。ホントか?と疑問だったので確かめたいと思っていたもので。ありがとうございます。

この投稿の部分、私の記事の中で紹介したいのですが、どうぞご了承下さい。
ヤコブ病で5人相次ぎ死亡 米 (て)
2005-08-13 17:13:48
ヤコブ病で5人相次ぎ死亡 米、BSEと関係なし

http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2005081301001329_World.html

【ロサンゼルス12日共同】米アイダホ州でクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の症例が今年2月以降に計6件発生、5人が死亡していることが12日分かった。ロイター通信が伝えた。



 牛海綿状脳症(BSE)とは別の種別で、州当局は狂牛病と関係はないとみている。しかし、100万人に1例の発症率といわれるCJDが人口200万人に満たない同州で相次いだことを受け、米疾病対策センター(CDC)と州政府は原因調査を始めた。



 米国では年間に300前後の症例が見つかっており、1988-92年にはニュージャージー州の競馬場の労働者ら13人がCJDで死亡した。
Idaho confirms rare Creutzfeldt-Jakob case (te)
2005-08-13 17:36:39
Idaho confirms rare Creutzfeldt-Jakob case

http://www.msnbc.msn.com/id/8927968/

アイダホの140万人の町で6人かよ



米、BSEと関係なし、と報道しているのはおかしい (おかしい)
2005-08-13 18:14:31
脳の解剖検査をしなければ診断できないし、

米国での脳解剖検査自体を信用していいものか?



牛さえ満足に診断できないわけで。
弧発性ヤコブ病が酪農家に多い?(英国 (roku)
2005-08-13 20:43:24
九八年のWHO(世界保健機関)報告書はこう指摘している。

http://www.asyura.com/sora/gm2/msg/108.html

<1990年よりCJD(ヤコブ病)は酪農家に多くみられるというリボートがある。



その後の調査で、CJDと診断されたイギリスのある地域の酪農家六人のうち四人が

BSE(狂牛病)を発症した牛を飼っているが、六人を病理的に検査したところ、新

変異型の患者は一人もおらず、全員が孤発性CJD患者だったことが判明した。この

データは孤発性CJDとBSEの問にも何らかの関係がある可能性を示唆している

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