indigo YOKOHAMA

横浜を拠点に活動する社会人JAZZ FUNK BAND "indigo YOKOHAMA"のバンドブログです。

今週の一枚 Funkshone / Shining

2011-05-15 23:26:29 | FUNKY MUSIC
今回はFunkshoneを紹介。
こいつは『低い』!
何の事だか判らないかも知れないが、とにかく『低い』の一言に尽きる。

日本のレーベルは例によってPヴァイン。
いつもの事だが、帯に書いてあるウサン臭いコメントに一瞬買う気を失う(笑)。
『…現代ファンク最高峰の超ドS系ドラムにオラオラ責められる』
『…全編超ハイ・テンションでシバきあげるアドレナリン噴火のミラクル傑作』
…とかね。
どのアルバムもこのテンションで書かれると、お前は『ジャ○ネットた○た』かと突っ込みを入れたくなる。
だが、多分このまま5年くらい続けてくれたら一つの様式美になってくるんだな。
客が飽きても方針変えるなよ、Pヴァイン。
そしていつまでもファンクを発信してくれ。

と、応援だか批判だか判らなくなった。
もう『超ドS系ドラム』でイイです、って面倒になってきたけど、話を戻す。
FunkshoneはドラマーのMike BandoniとキーボーディストのNino Auricchioが中心になって2006年に結成された。
どちらもイタリア系の苗字だが、お国はイギリスだそうである。
06年に『Purification Part1&2』、07年に『Stop The Bus』、08年に『Droppin'』のEPを発表し、これが大注目を浴びたらしい。
そして満を持して発表された1stアルバムが今回の『Shining』という訳だ。
(EPの楽曲はアルバムにも収められている)

聴いてみると、全体的にハイを押さえた音色に件の『超ドS系ドラム』を一番前に出したミキシングというのが印象的である。
一聴してこのバンドは強烈なビートで押す奴等とハッキリ判る。
最近のファンク・バンドはガッツリとブレイクビーツを聴かせる傾向にあるが、このバンドは特にその色が濃い。
9人もメンバーがいるのに、聴覚の8割方はドラムにいく。
『Stop The Bus』なんか聴くと特にそう感じる。
それとバリトンサックス、テナーサックス、トロンボーンなど、低めの管が重視されている。
よって低音と振動を前面に出した『低い』サウンドなのである。

ただ、それだけだとUKの強力なライバル達を凌駕する事はできん訳ですよ。
そこで登場するのが二つの武器。
一つ目は歌姫。
Natasha Wattsの声はパワフル且つ伸びやか。
彼女の歌声でこのバンドのダイナミックレンジは確実に広がっている。
オリジナルの『Droppin'』『Wired』なんかイイんじゃない?
そして、二つ目は強力なカヴァー曲。
セレクトが良い。
『Blackbyrds Theme』なんか最高だ。
それとCD化されてないブラックスプロイテーション映画『ゴードンの戦い』のサントラから『Hotwheels』がカヴァーされている。
これ、ある意味貴重。
他にロイ・ポーターの『Panama』、ジャクソン・シスターズの『I Believe In Miracles』、グウェン・マックレーの『All This Love That I'm Giving』をカヴァー。
いずれも強力なリズムを前に出したFunkshone流で『責めて』くる。

目立っていないがドラム以外の演奏も上手い。
ハイレベルなバンドである事は疑いないですぞ。
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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2013-11-04 15:47:48
Funkshoneのファンだけどいい記事だ

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Funkshoneファンの方へ (indigo bass)
2013-11-10 21:11:46
お読み頂き有難うございます。
内容まで褒めて頂いて嬉しいです。
今後ともよろしくお願いします。
返信する

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